園芸部類 | 野菜 |
形態 | 一年草 |
樹高 | 100cm~150cm |
花の色 | 黄色 |
耐寒性 | 弱い |
耐暑性 | 強い |
耐陰性 | 弱い |
栽培難易度 | ★★☆☆☆ |
シュガープラムは、名前のとおりプラムのように縦長の形をしたミニトマトです。糖度が高く濃厚な甘みを持ち、さわやかな酸味とのバランスに優れた品種です。コロンとした見た目がかわいらしい実をつけるだけでなく、リコピンなどの栄養もたくさん含まれています。比較的コンパクトに成長するため、家庭菜園にもピッタリです。
植え付け時期 | 4月~5月 |
開花する時期 | 4月~7月 |
剪定する時期 | 5月~6月 |
実がなる時期 | 5月~8月 |
収穫時期 | 6月~8月 |
シュガープラムの植え付けは、6月以降の成長期に向けて5月までには済ませましょう。苗を購入する際、開花しているものを選ぶと成長が早いです。種から育てる場合は、成長に時間がかかるため、3月中に種まきしてください。開花期間が長く、開花とともに実がなり、花と実を同時に楽しめます。
シュガープラムは露地栽培でもプランターでもよく育ちます。根を縦と横の両方に伸ばして成長するため、プランターで育てる場合は、高さ、幅、奥行きのいずれも30cm以上のものを使用しましょう。
シュガープラムは風通しと日当たりのよい屋外で育てましょう。ただし、枝が折れる危険性もあるため、強風には当たらない場所で管理してください。寒さに弱く、植え付け後まだ寒いようであれば、寒冷紗などを使って寒さ対策をすることをおすすめします。
シュガープラムは、同じナス科の植物に対して連作障害を起こすことがあります。同じ場所で再度シュガープラムやナス科の植物を育てる場合には、少なくとも3~4年は空けるようにしてください。
シュガープラムを露地栽培する際は、幅1m×高さ10cmの畝を作りましょう。株間は約40cm必要です。プランター栽培の場合は、植え付け後に株周りをグルッと1周へこませておくと水はけがよくなります。
シュガープラムは排水性の高い用土を好みます。基本的には肥料入りの野菜用培養土か、トマト専用土を使用しましょう。自分で配合する場合は、赤玉土6:腐葉土3:バーミキュライト1の割合で準備してください。
シュガープラムの苗を植え付ける際は、まず根に水分をしっかりと吸わせる必要があります。水を張ったバケツなどにしばらく浸しておきましょう。プランターや露地に、苗と同じぐらいの大きさの穴をあけ、根鉢を崩さないように植え付けてください。
シュガープラムには元肥が必要です。1㎡あたり堆肥3~4kg、化成肥料150g、リン酸質肥料30gを植え付け1週間前に施しましょう。肥料入りの市販の培養土を使用する場合は、元肥を施す必要はありません。
シュガープラムの植え付け後、根が定着するまでの約1週間は乾燥しやすいので、毎日水やりしましょう。根が定着した後は、水を与え過ぎると根の成長が悪くなるため、土表面が乾いたらたっぷりと水やりしてください。
トマトは少ない水で育てたほうが甘くなると聞いたのですが、シュガープラムも同じですか?
シュガープラムはもともと糖度が高くかなり甘めのトマトであるため、水やりの方法を変えてもあまり味に変化は起きません。ほかの植物と同じように、土表面が乾いたときが最適な水やりのタイミングです。
シュガープラムは150cmほどまで成長するため支柱が必要です。植え付け後すぐに低めの支柱を立てましょう。草丈が30cm以上になったタイミングで150cm以上の支柱に立て替えます。中心の茎部分とその上下20cmの場所の計3箇所を、支柱と緩く結び付けましょう。
3本立てにしなくてもよいのですか?
シュガープラムは、ほかのトマトに比べて比較的コンパクトなので、1本立てで育てるのが一般的です。
シュガープラムの剪定の適期は5~6月です。基本は1本仕立てで育てるため、葉のつけ根の脇芽は全て切り落としましょう。それ以外では特に剪定の必要はありません。ただし、茎が伸びすぎたときや部分的に枯れた際は適度に剪定してください。
シュガープラムを露地栽培で育てる場合は、雨などの泥はねや真夏の乾燥を防ぐために、藁などでマルチングしましょう。プランターで育てる場合は、春~夏にかけてバーク堆肥などで株元を覆うと、乾燥予防につながります。
シュガープラムは、最初の実が大きくなってきたタイミングで追肥が必要です。2週間に1回化成肥料を与えてください。追肥のタイミングが早すぎると実付きが悪くなるため注意しましょう。追肥は根の先端部分に与えると効果的です。根の位置は、葉が広がった先と同じくらいの場所が目安です。
シュガープラムのつぼみや花がつかない主な原因は、肥料の与え過ぎによる「肥料ぼけ」です。追肥時期が早すぎたり量が多すぎたりすると、茎や葉ばかりが成長し花付きが悪くなります。よほど幼苗の成長が悪くない限りは、最初の実が大きくなってきたタイミングで追肥しましょう。
シュガープラムの茎が細くてヒョロヒョロ間延びする主な理由は日照不足です。日照不足は、茎や葉だけが異常に育ち、最悪の場合枯れる原因になりかねません。日光が大好きな植物なので、植え付けのときから日当たりのよい場所で管理しましょう。
シュガープラムを日当たりのよい場所で管理しているにもかかわらず、苗に勢いがない場合は、水不足が原因です。土表面が乾いたら、鉢底からこぼれだすほどたくさんの水を与えましょう。
シュガープラムがかかりやすい代表的な病気の一つが「うどんこ病」です。うどんこ病は、カビの一種である糸状菌が原因の病気です。葉や茎の表面にうどん粉を振りかけたような白いカビが発生します。徐々に広がり、最悪の場合株全体が枯れてしまうため、早期発見に努め、患部は早めに取り除きましょう。乾燥と高温の環境でかかりやすいです。
シュガープラムがかかりやすい代表的な病気の2つめは「灰色カビ病」です。葉に楕円形の暗褐色の模様が現れ、次第に灰色のカビが生えます。進行すると株自体が枯れてしまうため、見つけ次第患部を取り除いてください。主に多湿の環境でかかりやすい病気なので、水の与えすぎに気をつけて風通しのよい環境づくりに努めましょう。
その他の病気 | |
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トマト黄化葉巻病 | 害虫が媒介するウイルスが原因の病気です。葉が巻いた状態になり、やがて黄化していきます。ひどくなると株全体が委縮し枯れる原因になります。 |
青枯れ病 | 土壌から伝染する細菌が原因の病気です。植物全体が日中しおれ、夜間に回復する状態を繰り返し、最終的に枯れてしまいます。 |
シュガープラムにつきやすい代表的な害虫は「アブラムシ」です。茎や葉に群生して吸汁加害します。増えやすく、枯れる原因になるさまざまな病気を媒介するため、見つけ次第すぐに取り除いてください。
アブラムシ以外にシュガープラムにつきやすい害虫は「タバコガ」です。幼虫は体長35~40mmほどで、新芽や葉を食害します。成虫は大きさ15~20mmで果実に穴をあけます。繁殖力が強くすぐに増えるため、見つけ次第すぐに捕殺しましょう。
その他の害虫 | |
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オオタバコガ | タバコガに似ている害虫です。幼虫は葉や新芽、成虫は果実を食害します。繁殖能力が高く、広範囲が食害被害にあうため注意が必要です。 |
シュガープラムの種まきの適期は3月中旬です。用土は苗から育てるときと同じものを準備してください。プランターに種まきする場合は、株間を40cmとり、1カ所に4~5粒ずつまきましょう。露地栽培の場合は、直接ではなく育苗ポットなどに2~3粒ずつ種まきしてください。いずれも本葉がでたら、元気なものを残して間引きましょう。
シュガープラムは暖かい環境を好みます。種まき後は暖かい環境で管理してください。
シュガープラムは日光を好むため、日当たりのよい場所で育ててください。ただし、幼苗時期は弱りやすい傾向があります。高温になりすぎないように通気性を確保しましょう。夜に水やりすると徒長の原因にります。水やりは朝してください。
出典:写真AC