シッサスの育て方!上手な仕立て方や日常管理のポイントを解説 | 植物図鑑

シッサス・エレンダニカ
シッサス・シュガーバイン
シッサス・アマゾニカ
カンガルーアイビー
学名Cissus
和名
別名キッスス
英名Cissus
科・属名ブドウ科・シッサス属
原産地熱帯アメリカ
花言葉信頼、永遠の愛

シッサスの概要

出典:写真AC

シッサスは熱帯アメリカを中心に、約200種類以上が分布している植物です。つる性のため、ワイヤーを利用して好きな形に誘引したり、ハンギングバスケットで育てたりと、さまざまな仕立て方ができます。

基本情報

園芸部類 観葉植物
形態 多年草、低木
性質 つる性
樹高・草丈 10cm~100cm
耐寒性 やや弱い
耐暑性 強い
特性・用途 常緑性、初心者向け、インテリアグリーン
栽培難易度 ★☆☆☆☆

特徴

ブドウ科シッサス属に分類されている植物の総称が「シッサス」です。常緑性の低木で、耐陰性があり、室内で観葉植物やインテリアグリーンとしても利用されています。育て方や増やし方が簡単で、ガーデニング初心者にもおすすめの植物です。

シッサスの花言葉は?

シッサスには「信頼」「永遠の愛」という花言葉がついています。シッサスは花を咲かせませんが、素敵な花言葉がつけられており、贈り物にも最適な植物です。

シッサスの代表品種・種類

①シッサス・エレンダニカ

シッサス・エレンダニカ

参考価格: 3,500円

出典: 楽天
出典: 楽天
出典: 楽天
出典: 楽天
楽天3,500円

シッサス・エレンダニカは、葉の先に小さな切れ込みが入るのが特徴です。シッサスの代表品種ともいわれており、ぶどうのような形の葉がかわいらしく人気があります。

草丈50cm~70cm
植え方吊り鉢

②カンガルーアイビー

カンガルーアイビー

参考価格: 2,980円

出典: 楽天
出典: 楽天
出典: 楽天
出典: 楽天
楽天2,980円

カンガルーアイビーは「カンガルーバイン」とも呼ばれています。卓上サイズのため、リビングやキッチン、玄関などでも気軽に育てられる品種です。

草丈20cm〜30cm
植え方鉢植え

シッサスの育て方①時期

出典:写真AC

植え付けから剪定までの時期

植え付け時期 5月〜7月、9月
植え替え時期 5月〜7月
肥料の時期 5月〜10月
挿し木の時期 6月〜8月
剪定の時期 5月〜6月

栽培スケジュールカレンダー

時期1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
植え付け
植え替え
肥料
挿し木
剪定
休眠期

シッサスの育て方②栽培環境

出典:写真AC

栽培方法

プランター・鉢植え・露地

シッサスは、熱帯地方が原産のため寒さに弱く、地植えにすると冬越し前に枯れてしまいます。基本的には鉢植えで育て、季節ごとに置き場所を移動できるようにしましょう。大きめの鉢を使用してほかの植物と寄せ植えにしたり、ハンギング仕立てにしたり、自分好みの育て方ができます。

シッサスの上手な仕立て方は?

シッサスは、ワイヤーや支柱に誘引すると、アーチ型やハート型などさまざまな形に仕立てられます。また、あんどん仕立てや、壁面に垂れ下がるように仕立てるのもおすすめです。

水耕栽培

シッサスは水耕栽培が可能です。葉を数枚つけた状態で茎をカットし、水につけておくと発根します。また、水挿しだけでなく「ハイドロボール」を使用して、ハイドロカルチャーとしても育てられるのが特徴です。インテリアに合わせて、ハイドロボールや瓶の色を選んでみましょう。

ハイドロカルチャーとは?植物を枯らさず育てるためのポイントを解説!のイメージ
ハイドロカルチャーとは?植物を枯らさず育てるためのポイントを解説!
ハイドロカルチャーは手を汚さず簡単に、DIYも楽しめる水耕栽培のひとつです。人口の土の特徴と正しい使い方を知れば、根腐れしやすいというデメリットも避けられます。ハイドロカルチャーの道具は100円ショップでも揃えられ、いつでも始められる手軽さも魅力です。
ハイドロカルチャーへの植え替えガイド!根腐れさせないコツを解説!のイメージ
ハイドロカルチャーへの植え替えガイド!根腐れさせないコツを解説!
観葉植物などで使われている人気のハイドロカルチャーですが、ガーデニング初心者の方でも植え替えをすることは可能なのでしょうか。今回の記事では、ハイドロカルチャーを使い、根腐れさせないための植え替え方法を紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。
ハイドロボールとは?どんな種類がある?どんな観葉植物に使うべき?のイメージ
ハイドロボールとは?どんな種類がある?どんな観葉植物に使うべき?
ハイドロボールは、ハイドロカルチャーで使われている人工土の代表的なものです。人工土は種類も多く使い方も簡単で、手軽に植物栽培を楽しめます。この記事では、ハイドロボールの使い方、おすすめする観葉植物、人工土の種類などを紹介します。

育てる場所

室内・屋外/置き場所・日当たり

シッサスは、適度な日当たりと風通しのよい場所で管理します。耐陰性があるため、半日陰や室内でも育てられますが、日光が全く当たらないと、葉が黄色く変色してポロポロと落葉してしまいます。葉が密に茂るので、風通しのよい場所で育て、病害虫被害を予防しましょう。

用土

シッサスは、排水性の高い用土が適しています。市販されている「草花用培養土」や「観葉植物用培養土」を使用しても構いません。自分で配合する場合は、赤玉土の小粒と腐葉土をよく混ぜ合わせた用土を使用してください。水はけをよくするために、鉢底ネットや鉢底石を使用するのもおすすめです。

ハンギング仕立てにする場合は?

ハンギングバスケットに仕立てる場合は、吊り下げても落ちないように、なるべく軽い用土を使用しましょう。赤玉土を基本として、ピートモスやパーライト、バーミキュライトなどを混ぜ込んでください。

シッサスの育て方③管理のポイント

出典:写真AC

水やり

シッサスは、季節ごとに水の量を調節しながら育てるのがポイントです。春〜秋にかけては成長期にあたるため、土の表面が乾燥したら、鉢底から水が流れ出る程度にたっぷりと水を与えます。冬は成長が緩やかになり、あまり水を吸わなくなるのが特徴です。そのため、水やりの回数を控えてやや乾燥気味に管理しましょう。

室内で育てる場合の水やりのコツは?

シッサスを室内で育てる場合は、エアコンの風による乾燥に注意してください。葉が乾燥すると、シッサスの美しさが損なわれます。霧吹きなどを利用してこまめに葉水を行い、葉をみずみずしく保ちましょう。

葉水の役割とは?観葉植物への与え方やタイミング(頻度)をご紹介!のイメージ
葉水の役割とは?観葉植物への与え方やタイミング(頻度)をご紹介!
観葉植物を育てる上で大事なのが水やりです。その水やりの中で葉水といった方法があります。葉水はご存じないという方も多いかもしれません。この記事では葉水の役割についての解説や、葉水することによりどのようなメリットや注意点があるのかを解説していきます。

肥料

シッサスは比較的丈夫な植物のため、肥料を与えなくても問題なく育ちます。しかし、成長が滞っていたり、株を大きくしたりする場合には、5月〜10月に緩効性の置き肥を与えてください。肥料の与えすぎは、肥料やけを起こし枯れる原因となります。室内で育てる場合は「化成肥料」を使用すると、コバエの発生を予防できるのでおすすめです。

観葉植物のコバエ対策!発生を未然に防ぐ方法と退治方法をご紹介!のイメージ
観葉植物のコバエ対策!発生を未然に防ぐ方法と退治方法をご紹介!
お部屋の観葉植物にコバエや害虫がいたらショックですね。コバエや虫が出てしまう原因や殺虫剤の効果的な使い方を含めた対策方法を解説します。また虫の発生を未然に防ぐために、簡単に作れる防虫スプレーの作り方などもお知らせします。

害虫対策

ハダニ

ハダニは、乾燥した時期に発生しやすい害虫です。葉の裏側などの見つけにくい場所に寄生するため、発見が遅れると大量発生している恐れがあります。水が苦手な性質を利用して、定期的に葉水を行い、ハダニの発生を予防しましょう。

ハダニとは?その生態や発生原因から被害症状や駆除方法まで解説!のイメージ
ハダニとは?その生態や発生原因から被害症状や駆除方法まで解説!
葉や果実に寄生して外観を損ねるどころか、株自体を弱らせてしまう赤い強敵、ハダニ。繁殖力も強く、いつの間にか駆除し切れないほど増えてしまうこともあります。そんなハダニの生態や発生原因、駆除の方法、被害や症状、対策などについてご説明します。
ハダニの駆除方法4選!無農薬での対策も含めおすすめの対処法を紹介!のイメージ
ハダニの駆除方法4選!無農薬での対策も含めおすすめの対処法を紹介!
家庭菜園の敵となる害虫、ハダニの駆除方法についてご紹介する記事です。無農薬での駆除方法と、農薬を使用した駆除方法もお届けします。また、予防法もあわせてチェックし、植物をハダニから守りましょう。「牛乳や木酢液、重曹が使えるか」といった疑問にもお答えしています。
ハダニ駆除に有効な薬剤10選!予防・治療それぞれ効果別にご紹介!のイメージ
ハダニ駆除に有効な薬剤10選!予防・治療それぞれ効果別にご紹介!
あなたは植物栽培の際にハダニと呼ばれる昆虫の被害にあったことはありませんか。ハダニは葉の養分を吸い弱らせるだけでなく、病気を発生させて枯らしてしまう害虫です。ここではハダニ対策(駆除、予防、治療)にはどんな薬剤が効果的なのかを薬剤の種類も含め解説していきます。

カイガラムシ

カイガラムシは、名前のとおり貝殻のように硬い甲羅に守られており、殺虫剤が効きにくいのが特徴です。集団で寄生し、シッサスの成長に必要な栄養分を吸汁します。発見したら、歯ブラシなどを使用して、株から払い落として駆除してください。風通しが悪いと発生しやすいため、置き場所をかえたり、適度に剪定したりして対処しましょう。

カイガラムシの駆除方法まとめ!樹木・植物別に原因と対策を解説!のイメージ
カイガラムシの駆除方法まとめ!樹木・植物別に原因と対策を解説!
庭木や果樹につくやっかいな害虫カイガラムシ。気づいたときには、大量発生してどう駆除すればいいかわからないと思います。この記事では、カイガラムシの生態からどういった駆除方法がおすすめなのか植物の種類ごとに解説していきます。
カイガラムシ対策に有効な薬剤8選!幼虫と成虫での使い分けや処理方法を解説!のイメージ
カイガラムシ対策に有効な薬剤8選!幼虫と成虫での使い分けや処理方法を解説!
観葉植物や庭木につく硬いカラをかぶったカイガラムシは、薬剤の効きにくい厄介な害虫です。でも、正しい薬剤選びと処理方法さえ覚えれば、必ず駆除できます。併せてカイガラムシの予防にもなる、肥料やりや剪定といった季節ごとのお手入れも、ぜひ覚えてください。

病気対策

うどんこ病

うどんこ病は、カビの菌糸が原因で発生する病気です。感染した部分が、うどん粉をまぶしたように白い粉をふくため「うどんこ病」と呼ばれています。うどんこ病を放置すると腐敗が始まり、悪臭を放つようになるのが特徴です。ほかの部分への感染を防ぐためにも、早めに切り取って処分しましょう。

うどんこ病の代表的な症状と原因まとめ!予防・治療に効果的な対策は?のイメージ
うどんこ病の代表的な症状と原因まとめ!予防・治療に効果的な対策は?
うどんこ病はバラや夏野菜など、多くの植物に発生する病気のひとつです。葉の表面が真っ白く粉をはたいたようになります。うどんこ病を引き起こす原因菌には種類が多く、薬剤耐性が高いので農薬選びが難しい病気です。うどんこ病に効果的な予防と治療のポイントを解説しています。
うどんこ病に酢は効くのか?予防効果や駆除効果があるのかどうか解説のイメージ
うどんこ病に酢は効くのか?予防効果や駆除効果があるのかどうか解説
うどんこ病は植物好きなら知っている人も多い病気です。葉に白い粉がふいて植物の元気がなくなります。放置すると枯れてしまうこともある病気です。うどんこ病はお酢を使って予防、駆除する方法があります。お酢の使い方や、お酢スプレーの作り方などを解説いたします。
重曹での「うどんこ病」対策!重曹水の作り方や効果的な使い方を解説!のイメージ
重曹での「うどんこ病」対策!重曹水の作り方や効果的な使い方を解説!
うどんこ病はガーデニングや家庭菜園をしていれば必ず聞く病気ですし、発生しやすいと聞くと怖いですが、早くに発見し重曹などできちんと対策をすれば、回復も早く心配する必要はありません。今回はうどんこ病の症状や重曹での対策についてご紹介します。

シッサスの育て方④詳しい栽培方法

出典:写真AC

苗の選び方

シッサスをポット苗の状態で購入する場合は、葉につやがあり、茎が太くてしっかりとしている苗を購入します。害虫がつきやすいので、葉の裏側までチェックして、病害虫被害を受けていない苗を選んでください。

植え替え

シッサスの植え替えは5月〜7月が適期です。根を傷つけないように丁寧に掘り起こし、根についた古い用土を払い落としてから、ひと回り大きな鉢に植え替えてください。完全に根付くまでは水切れを起こさないように注意して、風通しのよい日陰で管理します。

植え替えは必要?

シッサスは根詰まりを起こすと、成長が滞ったり下葉から枯れ込んだりします。プランターや植木鉢、ハンギングバスケットなど、鉢植えで育てている場合は、1年〜2年に1回は植え替えが必要です。

剪定

シッサスの剪定は5月〜6月に行います。茎が伸びすぎている部分や、葉が込み入っている部分を剪定し、草姿を整えていきましょう。梅雨に入る前に、思い切って株の半分程度まで切り戻し剪定をしておくと、湿度による病害虫被害を防ぐ効果があります。

夏越し

シッサスは耐暑性が強く、屋外での夏越しが可能です。しかし、夏場の直射日光に長く当てると、葉焼けを起こします。シッサスを半日陰で育てている場合はそのままで構いませんが、日当たりがよすぎるようならば、寒冷紗や遮光ネットを使用して、30%~50%ほど遮光してから夏越しさせましょう。

冬越し

シッサスは耐寒性がやや弱く、5℃以下になると下葉から枯れ込んでくるのが特徴です。日本の環境では、屋外で冬越しさせるのは難しいといわれています。そのため、10℃を下回るようになったら、寒さをしのげる室内に取り込んでください。
 

増やし方

挿し木

シッサスは、6月〜8月にかけて挿し木で増やしましょう。若くて健康に育っている部分を選び、15cm〜20cmほどの長さで切り取ります。赤玉土などの挿し木用の用土に挿して、発根するまでは日陰で管理してください。シッサスの挿し木は成功率が高く、初心者にもおすすめの増やし方です。

シッサスの関連記事

シュガーバインとは?観葉植物としての特徴や花言葉・飾り方を紹介!のイメージ
シュガーバインとは?観葉植物としての特徴や花言葉・飾り方を紹介!
シュガーバインという観葉植物を知っていますか?みずみずしい緑色の葉から、ほのかにシュガーのような甘い香りがする人気の植物です。また、風水としての効果も期待できます。そんなシュガーバインの特徴や花言葉、飾り方などをご紹介します。
アイビーの育て方!冬場の室内管理や寄せ植えの仕方など解説!のイメージ
アイビーの育て方!冬場の室内管理や寄せ植えの仕方など解説!
ガーデニング初心者でも、アイビーの名をご存知の方は多いでしょう。英名のヘデラと呼ばれることも多く、特徴のあるかわいらしい葉をしています。アイビーは種類も豊富で育て方も簡単。寄せ植えではお花を引き立ててくれますよ。そんなアイビーの詳しい育て方をご紹介します。