ハイドロカルチャーとは
土以外の繰り返し使えるエコな素材を使ったハイドロカルチャーは、特にガジュマルなどのミニ観葉がギフトにも人気です。意外と簡単にDIYが楽しめて、お世話の手間もかかりません。ハイドロボールなどの使い方や、デメリットを回避して枯らさず育てるコツについて解説していきます。
ハイドロカルチャーの特徴
ハイドロカルチャーは土なしで育てる水耕栽培の一種で、ハイドロボールなどのエコで清潔な素材を使って植物を育てる方法です。上の画像は、葉の成長が楽しめるガジュマルのセラミス植えですね。ちなみに、水耕栽培と聞くとヒヤシンスの球根を思い浮かべるかもしれませんが、ヒヤシンスの球根の栽培は「水栽培」と言います。
水栽培との違い
水栽培は容器に入れた水だけで植物を育てるシンプルな方法です。秋植え球根のヒヤシンスは専用の容器もあり、根の成長がダイレクトに見えるのが水栽培の特徴です。
枯らさずに育てるための3つの注意点
土なしで植物を育てるハイドロカルチャーには、気をつけておきたい注意点があります。根腐れしやすいというデメリットも聞かれますが、この3つのポイントをしっかりと押さえておけば、ハイドロカルチャーをより長く楽しめるようになります。
注意点①直射日光を当てない
最初の注意点は、直射日光です。植物の光合成に日光は欠かせませんが、ガラス容器の場合は直射日光は厳禁です。苔や藻が発生して緑色に濁ってしまい、見た目も美しくありません。置き場所はレースのカーテン越しに柔らかく日が当たるところや、間接的に日が当たるところにしましょう。
注意点②水を溜めすぎない、継ぎ足さない
ハイドロボールなどの人口の土は多孔質で 、空気や水を含む性質があるので、容器に水を貯める必要はありません。ハイドロボール自体が湿って入れば、土が濡れているのと同じ状態だということです。つい水やりしたくなりますが、溜まった水にさらに継ぎ足すのは、水を腐らせ根をダメにします。観葉植物には葉水(霧吹き)をしましょう。
根腐れ防止剤を使いましょう
根腐れ防止剤の使い方は、容器の底に入れるだけです。その上からハイドロボールなど土の代わりのものを入れましょう。根は栄養を吸収する代わりに老廃物を出しますが、土以外の素材では分解することができません。また春から夏は気温も高く、水が腐りやすくカビの発生も気になります。水の浄化を助ける根腐れ防止剤を活用しましょう。
注意点③植え替えは年に1度
1年に1度は株のリフレッシュのためにも植え替えをしましょう。根の成長やハイドロボールの劣化、藻の発生や容器のサイズ調整など、多くのデメリットが回避できます。ハイドロカルチャーは植物を大きく育てるのではなく、サイズを維持して葉色をきれいに保つことを心がけましょう。植え替え時期は、春は5〜6月ごろ、秋は9月中旬〜10月上旬が最適です。
ハイドロカルチャーの種類
ハイドロカルチャーで植物を育てるための、土の代わりになる素材にはどんなものがあるのでしょう。見た目もかわいいカラフルな物、土のようなナチュラルな物、どれも基本の使い方は土の代わりに入れるだけです。そんなハイドロカルチャーの種類とその特徴をご紹介していきます。
素材①ハイドロボール
人口の土ハイドロボールは、粘土を丸めて焼いたものです。粒の大きさはSMLがあります。水や空気を含み、使い方は土の代わりに入れるだけです。
素材②ハイドロコーン(レカトン)
ハイドロボールと同じく、粘土を焼いたハイドロコーンは、土のようなナチュラルな見た目が特徴です。粒の大きさはSMLで、植物の大きさや根の太さに合わせてサイズを選びましょう。
素材③セラミス
ドイツ生まれの無菌・無臭の人口の土が、セラミス・グラニューです。ハイドロボールと同じく粘土を焼いたもので、水分を含むと赤茶色になり、乾燥すると明るいレンガ色になるのが特徴です。粒は細かい赤玉土のようにゴツゴツとしていて、土と同じ使い方ができます。
素材④サイフォン
園芸資材メーカー「プロトリーフ」のオリジナル人口用土が、サイフォンです。セラミスとハイドロコーンの中間的な素材です。水分を含むと濃い茶色になり、乾いてくると赤玉土のような黄土色になります。粒はレンガを砕いたような、ゴツゴツした感じです。
素材⑤ジェリーボール
ジェリーボール
ジェリーボール 単品 ぷよぷよ アクアジェリーボール マジック クリスタルボール 水で膨らむ ビーズ ハイドロカルチャー 観葉植物 DIY ガーデニング インテリア 雑貨
参考価格: 215円
ビーズのような小さな粒を水につけると、水を含んで10倍以上に膨らみます。無色透明のものや、色のついたものがあり、ガラス容器に入れるとカラフルで見た目が映えるのが特徴です。乾燥すると小さく縮んできます。色々な商品がありますが、必ずハイドロカルチャー用のものを選びましょう。
素材⑥カラーサンド
大理石やガラス、石や砂に人工的に色付けしたものがカラーサンドです。砂のように細かいものから粒状のものまであります。観葉植物の栽培ができるものを選びましょう。見た目が華やかですが、通気性が悪く根の呼吸や植物の成長にはデメリットもあります。インテリアをおしゃれに演出する小道具として活用しましょう。
素材⑦ネオコール
吸着性に優れた木炭を多孔質のセラミックでコーティングしたものが、ネオコールです。粒の大きさが3種類・色は6色あり、水の浄化とお部屋の匂いを吸収するのが特徴です。観葉植物や多肉植物の寄せ植えの表面材に便利な、固まるネオコールもあります。
ボタ爺
土でもハイドロカルチャーでも、それなりにメリットやデメリットはあるもんなんじゃ!
ボタニ子
そうよね!じゃあ次のページで、栽培方法と併せて詳しく見ていきましょう!
出典 写真AC