辛さがウリの大根
大根は育つ場所や育て方によって、辛さを強めることも可能です。特に水分も栄養も少ない土地では辛さの強い大根が育ちやすくなります。そんな特徴を生かし、わざと辛い大根を作っている地域があるのをご存じでしょうか?辛さがウリの大根の種類を紹介します!
伊吹大根
滋賀県伊吹山で作られている「伊吹大根」は別名「辛味大根」とも呼ばれています。特に薬味として人気のある伝統野菜です。
伊吹大根はの長さは15~20cm、直径は10cmほどです。葉と首部分は赤紫で、見た目はこぶりです。寒さが厳しくあまり栄養のない土地で育つため、普通の大根の2倍は辛いと言われています。なお、煮物には向いていません。
伊吹大根が薬味として活躍するのは、なんといっても蕎麦です。上下どこをおろしても辛いので、家で美味しい蕎麦を食べたければお土産に買って帰るのもよいでしょう。天ぷらにもぴったりです。
親田辛味大根
長野県の下條村親田で栽培されている大根は「親田辛味大根」と呼ばれ、こちらも名の通り辛味大根です。長さはかなり短く寸胴で、まるでカブの様な見た目をしています。親田辛味大根は普通の大根の4倍も辛いと言われています!
薬味として大活躍
使い道としては大根おろしがメインで、薬味として活躍しています。辛味が特徴の親田辛味大根ですが、ほのかに残る甘みが辛味を引き立てています。辛いけど辛くないところが親田辛味大根が人気の理由です。煮物には青首大根、薬味には親田辛味大根が最適ですね。
白い親田辛味大根は「ごくらくがらみ」と呼ばれ、赤い親田辛味大根は「とやねがらみ」と呼ばれています。上下どこをとっても辛く、色味による差はありません。
大根の辛いところを使ったレシピ
大根の辛いところを使ったお料理のレシピ動画をご紹介します。最後に紹介するピリリと辛い大根おろしの作り方、辛くない大根おろしの作り方も要チェックですよ!簡単なレシピばかりですので、ぜひ動画を見ながら一緒に作ってくださいね。
大根の部分別の使い方
まずは大根の部分ごとの使い方を見ていきましょう。これを見て大根の大まかな特徴を掴んでください。大根の上下を上、中、先端と3つの部分に分けています。
大根の上の部分は繊維が多く、辛くない上に食感が固めなのが特徴です。中間部分は柔らかく、辛味と甘みのバランスがいいのが特徴です。先端部分は水分が少なく、辛味が強いのが特徴です。各々の特徴を知り、上下とも上手に使い切りましょう。煮物には中間部分が最適です。
辛いところを使ったお味噌汁
「大根のお味噌汁」の正しい作り方レシピです。どの場所を使うのか、どんな風にカットするのかによって味が変わるというおもしろい内容になっていますので、ぜひ参考にしてみてください。
大根は皮を厚めにむき、桂むきにしてから食べやすく切ります。大根が透明になってきたら半分お湯を捨てて出し汁を足します。大根がなめらかになり、普段とは一味違うお味噌汁が出来上がります。仕上げには刻みネギやトウガラシを入れてお召し上がりください。
辛いところを使った漬物
大根のピリ辛甘酢漬けのレシピです。辛いところを生かしているので自然な辛さです。辛くないところで作ってもおいしそうですね。大根が少しだけ余ってしまったらぜひ挑戦してみてください。
冬の定番「雪見鍋」
続いて雪見鍋をご紹介します。いつものお鍋に大根おろしを加えるだけでOKです。塩味やしょうゆ味の鍋にも合うため寒い冬には特におすすめです。
大根の栄養素は2分以上加熱するとなくなってしまいます。しかし、熱を加えることで甘みが増すため、先端部分をおろして鍋に入れるとおいしく食べられるでしょう。まるまる一本を加えても多すぎないくらい具となじむ冬の料理の王様です。
大根は煮物などで甘みを生かすのもおいしいですが「辛くないと大根じゃない!」という方もいるのではないでしょうか?辛味の強い先端部分を上手く使い、薬味などに用いて料理に生かせたらいいですね。
大根のおろし方
大根おろしはおろし方によって辛さに違いが出るのをご存じでしょうか。ここからは辛い大根おろしのおろしかたと、辛さ控えめのおろし方をご紹介します!
辛い大根おろし
こちらはとても辛い大根おろしのおろし方です。大根おろしをピリッとスパイスのように使いたい方におすすめします。先端部分から繊維を壊すようにおろすのが秘訣です。
辛さをおさえた大根おろし
こちらは辛くない大根おろしのおろし方です。素材に火を加えずに食べる場合はこちらがよいでしょう。辛いのが苦手という方もこちらをお試しくださいね。
おろし金はいいものを使用してください。大根はおろし金の上を丸くすべるようにすりましょう。おろした大根はキッチンペーパーで優しく水を切って使ってください。少しのポイントで驚くようななめらかさの大根おろしができるでしょう。
まとめ
大根の辛いところの見分け方やレシピをご紹介しましたがいかがでしたか?大根一本を使い切るのもなかなか大変ですが、いろいろな部分の特徴を知り上下とも上手に使えるようになると料理の達人気分になれるかもしれませんね。煮物以外にもいろいろ使える大根のミニ知識を生かして、おいしい大根料理を楽しんでください。
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引用:flickr