きゅうりに起こりやすいトラブル
きゅうりは、病気に強く育てやすいといわれる品種でもトラブルが発生することは少なくありません。うまく育たずに枯れる原因がわかれば、適切に対処できます。
トラブル①うまく育たない
きゅうりの苗が育たない場合は、根が張っていないことが考えられます。根を定着させようと水やりすると、水分過多により根腐れが発生します。育苗時は、浅く植え付けて水やりをやや控えるのがコツです。
栽培に適した温度は20~25℃
きゅうりは、耐寒性が弱い野菜です。栽培期間の温度が低いと育ちません。比較的温暖な地域では3月ごろから種まきや植え付けが可能ですが、気温が低い日もあります。マルチングをしてしっかり保温しましょう。初心者は気温が安定しやすい5月ごろの植え付けがおすすめです。
果実が成長しないのは水分・肥料不足
きゅうり栽培には、たっぷりの水分と定期的な追肥が欠かせません。とくにプランターなど限られたスペースでの栽培は、これらが不足してしまいがちです。土が乾燥していたら水やりをしましょう。追肥は、一度にたくさんではなく、少量をこまめに施すのがコツです。
トラブル②しおれる
葉がしおれる場合は、水分や肥料の過多または不足が考えられます。病気の可能性もあるため、株の状態を観察することが大切です。花がしおれて落ちることもありますが、雌花がついているならば問題ありません。
ボタニ子
ボタ爺
小さいきゅうりが実って見えるのが雌花、花だけ咲いているのが雄花だよ。果実がつくのは雌花だけだから、雄花は落ちても大丈夫なんじゃ。
ボタニ子
なるほど!雌花が落ちたときは、なんらかのトラブルが起きているんですね。花もよく観察しなきゃですね。
トラブル③病気による被害
うどんこ病
うどんこ病とは、葉の表面などが小麦粉をまぶしたかのように白っぽくなり、進行すると枯れる病気です。カビがおもな原因で、事前に薬剤を散布すれば予防できます。発症してしまった場合は、症状が軽いうちに適切な方法で処置しましょう。
立枯病
立枯病は、カビが原因で根が腐る病気です。見た目は青々しいのにしおれて元気がないのが特徴的です。特効薬がなく、発症してしまった場合は、病気を広げないためにも株は抜き取らなければなりません。梅雨時期にとくに発症しやすいため、土の水分量や湿度はよくチェックするように心がけましょう。
トラブル④害虫被害
ウリハムシ
ウリハムシは、7mm程度の茶色い甲虫です。きゅうりをはじめ、ウリ科の野菜につきやすく、葉や茎、果実などを食害します。見つけ次第捕まえて、被害が広がらないように対策しましょう。防虫ネットを被せるのも効果的です。
アブラムシ
アブラムシは、あらゆる植物につく害虫です。葉の裏側や茎などに集団でついていることが多く、養分を吸い取ってしまいます。病気を媒介する虫でもあるため、早めの駆除を心がけましょう。
ナメクジ
ナメクジは夜間に活動する習性があり、葉や茎をかじるのが特徴的です。葉の表面に水に濡れたような跡がある場合は、ナメクジが発生している可能性があります。発見次第、捕獲しましょう。防虫ネットを被せる予防方法も効果的ですよ。
トラブル⑤連作障害
連作障害は、同じ培養土で同属の野菜を作り続けていると病気や突然枯れる原因になります。きゅうりの場合は、スイカやゴーヤなどウリ科に分類される野菜を育てていた土で連作障害を引き起こすため注意が必要です。連作障害を防ぐには、2~3年間隔をあけて栽培したり、土を入れ替えたりする対策を行ってください。
家庭菜園初心者だから、雄花と雌花の区別がつきません。見分ける方法はありますか?