ストルマリア・サルテリとは
ストルマリア・サルテリはユリ科ヒガンバナ亜科ストルマリア属に分類される植物です。現在、わかっているだけでもストルマリア属は25種ほどありますが、いずれも南アフリカ~ナミビアにかけて自生しています。ストルマリア・サルテリも南アフリカが原産です。
ストルマリア・サルテリの基本情報
植物分類 | ユリ科ヒガンバナ亜科ストルマリア属 |
原産地 | 南アフリカ(ケープ州) |
草丈 | 15~20cmほど |
花の色 | ピンク |
花の大きさ | 直径3cmほど |
ストルマリア・サルテリの開花時期
今日の開花♪
— あ~す♪ (@feelgreen55) October 10, 2018
ストルマリアって星型みたいな花が多いけどこれはリコリスだとかネリネに近い感じの花でやっぱりヒガンバナ科なんだね〜って思ってみた(今更
そう言えばヒガンバナ科の属間交配とかたまに聞くけどどの辺まで混ざるのかしらね?なんて事をふと思ってみたけどまだ未遂だからセーフだよね? pic.twitter.com/MemvLa53V9
日本で栽培した場合のストルマリア・サルテリの開花時期は10~11月頃です。休眠期である夏が終わり、暑さが落ち着いた秋に開花時期、花が終わる頃に生育期がスタートします。
ストルマリア・サルテリの特徴
特徴①ケープバルプの1つ
ストルマリア・サルテリはケープバルブの一種です。ケープバルプとは、南アフリカの旧ケープ州を原産地とする植物の総称ですが、ケープ州に限定せず、南アフリカ全体を指す場合もあります。ケープバルブと呼ばれる植物はどれも個性的な姿をしているのが特徴です。
しなやかで繊細な茎
個性的な姿をもつケープバルブですが、ストルマリア・サルテリも同じく個性的な姿をしています。針金のような細い茎が球根から伸びあがり、先端に線香花火が開くように蕾を複数つける姿は実に繊細です。
特徴②球根多肉植物
ストルマリア・サルテリは球根多肉植物です。南アフリカは南半球にあるため、日本と季節は逆転し、平均日照時間が世界的にも非常に長く、この点も日本と異なります。南アフリカは広域のため地域によって気候が異なりますが、ケープ州は乾燥が強いのが特徴といえるでしょう。乾燥に耐えられるように多肉植物という独自の進化を遂げたと考えられます。
なかなか分球しない
ストルマリア・サルテリは球根植物ですが、日本の環境下ではあまり分球しません。分球はしにくいですが、種を採取することは比較的簡単です。株を増やしたいときは種から育てることが多くなっています。
ボタニ子
特徴③ネリネに似ている
ストルマリア・サルテリは「ネリネを小さくしたような花」ともいわれます。ネリネもストルマリア・サルテリと同じく南アフリカ原産のヒガンバナ科の植物です。ネリネは光の当たり具合によって花びらが光ることから「ダイヤモンドリリー」とも呼ばれていますが、ストルマリア・サルテリの花びらも同じようにきらめいて見えることがあります。
ボタニ子
ヒガンバナによく似た花ネリネの特徴や育て方について詳しく知りたい方はこちらの記事をどうぞ。
特徴④丸くて大きな葉
ストルマリア・サルテリの葉の形も個性的です。ヒガンバナのように細長い葉ではなく、丸く分厚い葉が左右対称に地面に対して平行に展開します。
ストルマリア・サルテリの花の魅力
strumaria gemmata、strumaria karooica、strumaria merxmuelleriana南アフリカからナミビアの冬季降雨地域に分布するヒガンバナ亜科ストルマリア属の花。昼間の空に星は見えないけれど、足下にこんな可憐な星屑たちが咲いている。 pic.twitter.com/Usm8t8pH06
— 草木のこと (@herecomethewar1) October 29, 2016
ストルマリア属の花はどれも可憐で星屑のような美しさがあります。美しい花の姿に魅了され、ストルマリア愛好家がいるほどです。
魅力①星のような花
星のような美しい花が特徴のストルマリア属ですが、ストルマリア・サルテリの花も美しく魅力的です。ストルマリア・サルテリは濃いピンク色が特徴で、6枚の花びらからなる星のような花を咲かせます。また、花びらの真ん中には濃いピンク色のラインが走りますが、日本で普及している品種の方がピンクのラインは濃く出る傾向にあります。同じストルマリア・サルテリでも繁殖地によって色が異なるのも興味深い点でしょう。
魅力②開花は難度高め
ストルマリアと申します。絶滅危惧種かも。 pic.twitter.com/H914bQVxsu
— 萬衛門 (@man_e_mon) November 9, 2016
ストルマリア・サルテリの花を咲かせるのは難度が高いといわれています。日本と南アフリカの気候は大きく異なるため、開花条件がそろいにくいためです。栽培を開始して3年目にやっと花が咲いたという声も多くあります。開花の難度の高さと花の美しさが、愛好家たちの心を掴み続けているのでしょう。
ストルマリア・サルテリの入手方法
入手方法①通信販売
ストルマリア・サルテリは、通常の園芸店ではあまりお目にかかれない植物です。大手通販サイトより個人で経営している通販サイトなどのほうが、見つかる確率が高いでしょう。
入手方法②園芸店
多肉植物ブームにともない、多肉植物専門の園芸店も多く営業しています。ストルマリア・サルテリの株もこういった、多肉植物専門の園芸店で販売されていることがあります。それぞれの店舗がSNSなどを使用して発信しているのでチェックしてみましょう。店舗に直接出向いて購入すれば、栽培のコツなどを教えてもらえるのも大きなメリットですよ。
ケープバルブの魅力あふれるストルマリア・サルテリ
ストルマリア・サルテリの花は、小さいながらに強い存在感があります。乾燥した南アフリカの大地でこの小さな星のような花が独自の進化を遂げてきたと想像すると、植物がもつ生命力の力強さを感じられるでしょう。ケープバルブを育んだ南アフリカという遠い国が身近に感じられるかも知れませんね。小さなストルマリア・サルテリから、大きな地球の歴史に思いをはせてみるのも楽しい時間になるでしょう。
多肉植物の基本的な育て方はこちらの記事をご覧ください。