子宝草とは
子宝草は繁殖力が旺盛で、初心者でも簡単に増やす楽しみが味わえる多肉植物です。価格が手頃で入手しやすいうえに、栽培もそれほど難しくありません。次々と子株を増やす姿から「子孫繁栄」という花言葉を持っており、縁起のよい植物としても親しまれています。多肉植物の入門種としてもおすすめな子宝草についてご紹介しましょう。
子宝草の基本情報
学名 | Kalanchoe creanta × daigremontiana |
分類 | ベンケイソウ科カランコエ属 |
形態 | 多年草・多肉植物 |
子宝草は鉢花としてもポピュラーなカランコエの仲間ですが、一般的には花よりも葉を楽しむ観葉植物・多肉植物として扱われます。「品種」の項で詳しくご紹介しますが、よく似た特徴を持つ別の品種を「子宝草」として販売しているケースも多くみられるため、特にインターネット通販などで購入する場合は注意してください。
子宝草の特徴
子宝草のいちばんの特徴は、多肉質の葉のふちにフリルのようにたくさんの小さな子株がつく姿です。この子株が地面に落ちると、やがて根を張り新しい株へと成長します。基本的に明るくやや乾燥気味の環境を好み、耐寒性はあまり強くありません。冬越しの季節だけ管理に気を付ければ、手がかからず育てやすい植物といえるでしょう。
花の特徴
ある程度株が成長するとピンク色の花をたくさん咲かせます。ほかのカランコエと同じく開花には日照時間が関係しているため、栽培する環境によって花の咲くタイミングは大きく異なるようです。また例外はあるものの、花を咲かせた株はしばらくすると枯れてしまいます。
子宝草の品種
カランコエの仲間には、子宝草のように葉に子株をつけて増える品種がいくつかあります。一般的に「子宝草」と呼ばれるのは、子宝弁慶草と胡蝶の舞という品種を掛け合わせたものですが、そのほかの品種もまとめて「子宝草」として販売している園芸店が少なくありません。ここでは混同しやすい3つの品種について解説しましょう。
品種①子宝草
の子宝弁慶草と「胡蝶の舞」というカランコエを掛け合わせた品種で、本来「子宝草」というのはこの品種を指す名前です。葉は模様がなく丸みを帯びた形をしており、色は明るいグリーンやピンクがかったものなど個体差があります。
品種②子宝弁慶草
学名はKalanchoe daigremontianaです。子宝草の片親にあたる品種でシコロベンケイ(錣弁慶)という名前でも流通しています。葉のふちに子株をつける特徴は子宝草と共通していますが、子宝草より葉が細長く先がとがっているので、比較的簡単に見分けられるでしょう。また多くの個体で葉の裏側に茶色や紫色のまだら模様がみられます。
品種③セイロンベンケイソウ
マザーリーフという名前でも出回っている品種で、学名はKalanchoe pinnataです。子宝草や子宝弁慶草とは違い、基本的に葉が茎についた状態のままでは子株ができません。葉を切り取ってはじめて子株をつけるため、子宝草だと思って育てているのに全く子株がつかないという方も多いようです。
ボタニ子
次のページでは子宝草の選び方と育て方を解説します。