シッケとは?
あなたは「シッケ」という飲み物をご存知ですか?シッケとは韓国のお米を使った伝統的な飲み物で、今でも現地の人々に長く愛されています。まずはそんなシッケとは一体どんな飲み物なのか、またどんな場面で飲むのかについてまで詳しくご紹介します。
シッケとはどんなドリンク?
シッケ(식혜)とは韓国で古くから愛されている「お米を発酵させて作る甘酒」のことです。しかし甘酒と言っても、お酒は入っていません。そのためお酒が飲めない子供でも飲むことが可能です。
シッケとはどんな味?
シッケはお酒は入っていませんが、日本の甘酒の味にとても似ています。初めて飲むと砂糖の甘みが強く、とても甘く感じるかもしれません。しかし甘いだけではなく、後味がとても爽やかでスッキリとしています。そのためこの不思議な感覚にハマる人もおり、つい何度も飲みたくなりますよ。
シッケにはどんな効能があるの?
シッケには、消化を促進する効能があります。そのためご飯を食べた後にシッケを飲むことで、胃の中の食べ物を消化しやすくしてくれます。甘くておいしいだけでなく、消化まで促進してくれるからこそ、ここまでシッケを飲む文化が引き継がれているのかもしれませんね。
どんなときに飲むドリンク?
チムジルバンで飲む
韓国では日常的に「チムジルバン」というサウナに行く習慣があります。チムジルバンの中には簡単な食堂があり、そこで定番なのがゆで卵とシッケという組み合わせです。たしかに疲れた日にチムジルバンに行ったら、無性にシッケが飲みたくなるかもしれませんね。
チュソク(旧正月)やお盆に飲む
チムジルバン以外でシッケを飲む機会が多いのは、チュソク(旧正月)とお盆です。日本のおせちのように、チュソクやお盆には韓国の伝統的な料理が並びます。そしてそんな料理と一緒に出てくるのが、シッケです。シッケを飲む文化は現在も続いており、チュソクやお盆に出てくるたくさんの料理を食べた後にシッケを飲むことで、消化を促進してくれます。
伝統カフェで飲む
韓国の伝統茶を扱うカフェに行って、シッケを飲むことがあります。韓国の伝統的な甘味とシッケの相性は抜群ですよ。最近では写真の左側にあるカボチャのシッケやオレンジのシッケなど、アレンジドリンクも出てきています。ぜひ伝統カフェに入った際は、メニュー表にシッケ(식혜)がないか探してみてくださいね。
料理と一緒に飲む
普段のご飯でシッケを飲む機会は昔に比べて減ってしまいましたが、最近でも料理と一緒にシッケが出てくる場合があります。焼肉などのがっつりとした料理を食べ終わった後にシッケを飲むと、消化が促進され、口の中がスッキリするのでおすすめですよ。
ウォンハルモニククス・ポッサム(원할머니 국수・보쌈)という韓国料理店では、上の写真のように定食と一緒にシッケが出てきます。金浦空港から直結しているロッテマートにあるので、もしお時間あればぜひ行ってみてはいかがでしょうか?
住所 | 886 Banghwa-dong, Gangseo-gu, Seoul, 韓国 |
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営業時間 | 月〜日曜日 10:30〜22:00 |
シッケの作り方
韓国で古くから親しまれてきたシッケですが、材料があれば家庭でも簡単に作ることができます。韓国の家庭ではお母さんがシッケを手作りすることもあり、家庭によってそれぞれの味があります。ということで、ここからはシッケの作り方やシッケのアレンジ方法などをご紹介します。
材料
- 麦芽粉 180g
- お米 500g(約3合)
- 砂糖 お好みで
- 水 2L
ボタニ子
手順
①お米を炊く
まずは水の量をいつもより少し少なめに、ご飯を炊いてください。そしてご飯が炊けたら、そのままご飯を冷ましてください。冷まし次第、ご飯の入った炊飯器へ水を2L入れて、固まったご飯をほぐしてください。
②麦芽粉を入れる
麦芽粉180gを目の細かい薄い布に入れてぎゅっと縛ってください。そして麦芽粉が入った布を炊飯器に入れてください。この時しっかりと麦芽粉が染み込むように、お米を被せて水にしっかりと浸かるようにしてください。
ボタニ子
布は麦芽粉が外に出なければ、どんなものでも構いません。もし代用できそうなものがない人は、こんな蒸し布を使ってみてくださいね!
③発酵させる
次に砂糖は発酵を促進してくれるため、炊飯器に砂糖を少し加えて発酵時間を短縮させます。それから炊飯器の「保温」で4時間以上置いて発酵させます。
④煮立たせる
そしたら炊飯器に入っていた麦芽粉の布を取り除き、残りを鍋に移して煮立たせます。そして煮立たせている間に、砂糖を入れて好みの甘さのドリンクになるよう味を調節してください。またこの時浮いてくるアクを取り除いて、鍋から溢れ出ないように注意しましょう。
⑤冷ます
鍋が沸騰したら、しばらく置いておきます。シッケが冷めたら、保存用の容器などに移し替えれば完成です。
アレンジシッケ
シッケとひとくくりに言っても、実は地方や家庭によって味が違います。それは基本的な工程は同じでも、地方や家庭によってアレンジを加えるからです。そこでここからはアレンジしたシッケの中でも定番のアレンジ方法を2種類ご紹介します。
生姜入りシッケ
生姜入りシッケは風邪に効くため、風邪を引いてしまった時におすすめのアレンジシッケです。作り方は簡単で、ご飯を鍋に移したタイミングで、生姜をすりおろして一緒に煮立たせると、生姜入りシッケが出来上がります。
ゆず入りシッケ
ゆず入りシッケはフルーティーな味が美味しいおすすめのアレンジシッケです。作り方は砂糖を入れて味を調節するタイミングで、ゆず茶を入れると簡単にゆず入りシッケが出来上がります。乾燥したゆずを使う場合は、ティーパックなどに入れて一緒に煮立たせてください。
おすすめのシッケ
シッケは韓国の自動販売機やコンビニなどでも販売されています。ここでは代表的な3社のシッケをピックアップして、味の違いを比較してご紹介します。ぜひ現地に行った際には、自分好みのシッケを探してみてくださいね。
ビラクシッケ(비락식혜)
シッケと言えば「ビラクシッケ」と言っても過言ではない定番のシッケです。生姜の味や香りが薄く、とても甘くて飲みやすいシッケです。甘酒のイメージに一番近いシッケかもしれません。一部甘すぎると感じる方もいますが、多くの人はこの甘さが癖になるようです。
ボタニ子
「ビラクシッケ」と検索すれば、通販で購入することも可能ですよ!
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ジャンチジプシッケ(잔치집식혜)
ジャンチジプシッケは韓国の大手企業「LOTTE」が手がけている商品です。生姜の味と香りが強くなく、ビラクシッケに比べて少し甘さが控えめなシッケなので、喉が乾いたときはこのシッケが1番でしょう。中に入っているお米も大粒で歯ごたえがあります。
クンジプシッケ(큰집식혜)
クンジプシッケは他のシッケと比べて、生姜や麦芽粉の味と香りが強いシッケです。昔ながらの伝統的なシッケのようなイメージで、どちらかと言えば大人な味のシッケと言えるでしょう。中に入っているお米も多く存在感があります。
まとめ
シッケとは韓国の伝統的な飲み物で、お酒が入っていない甘酒のことです。子供から大人まで広く愛されており、その理由は味や効能の良さだけでなく、シッケを飲む文化が残っているからです。飲んだことがない方は韓国で販売されているシッケを買って飲むもよし、材料があれば簡単なので家庭で作るもよし、ぜひ1度シッケを味わってみてはいかがでしょうか。
材料にある麦芽粉がない場合は、パン作りで使う麦芽粉を細かく砕いた「モルトパウダー」を使っても、問題ありませんよ!