ニワトコとは
基本情報
和名 | ニワトコ(接骨木、庭常) |
生薬名 | 接骨木(セッコツボク) |
別名 | ヤマダズ(山たづ) タズノキ(タヅノキ) ダイノコンゴウ |
学名 | Sambucus sieboldiana |
英名 | Japanese red elder |
科 | レンプクソウ科 Adoxaceae |
属 | ニワトコ属 Sambucus |
形態 | 落葉低木または小高木 |
樹高 | 3~5m |
名前の由来
ニワトコは漢字で表すと「庭常」で、庭木として常に植えられる木という意味です。また、庭に植えるウコギという意味で「庭五加木(ニワウコギ)」「造木(ミヤツコキ)」が転じたといういくつかの説もあります。「接骨木(セツコツボク)」という名前は、ニワトコの木の枝や幹を煎じてドロドロにしたものを骨折時の湿布薬として用いたことに由来するいわれます。
分布
ニワトコの分布は、日本では北海道、本州、四国、九州など、日本以外では中国や朝鮮半島にもみられます。暖かい地域の湿り気が多く日当たりのよい山野に多く自生します。有用な効能をもつため、かつての日本では栽培も盛んに行われていました。
ニワトコの特徴
木の特徴
ニワトコは樹高3~5mの落葉低木で、木の下部から多く分岐します。枝は大きく曲線を描き、特徴的なのは白くて太い髄が見られることがです。枝は若いときには緑色ですが、徐々に灰色に変色し皮目が現れます。古くなった幹の樹皮は黒褐色、厚いコルク層を形成して深くひび割れるのが特徴です。
葉の特徴
小葉は長さ3~10cm、幅1~3.5cmの先が尖った楕円形または披針形で、基部は丸く短い小葉柄があり、縁に細かい鋸歯がみられます。
花の特徴
ニワトコの花の開花時期は春(4~5月)で、その年にでた枝の先端に長さ3~10cmほどの円錐花序をだし、白く小さな花を多数咲かせます。径3~5mmの花冠は5つに深く裂け、薄黄色や薄紫がかった色が一般的です。小さな花にはマスカットに似た微かな香りがあるのが特徴です。
果実の特徴
6~8月には長さ3~5mmほどの黄色い球形の核果をつけ、熟成すると暗赤食に色づきます。果実の中には3個の種子が入っていますが、成熟するのはその中の1~2個で、その他は不稔です。
次のページでは、ニワトコの育て方を解説します。