胴切り後の育て方
胴切り後は、切り口をしっかり乾燥させ「植え替え」「挿し木」で仕立て直して増やせます。増やし方は、簡単です。胴切りした根付きサボテンから子吹きしたものの仕立て直しを繰り返ます。また、胴切りしたサボテンと、子吹きしたサボテンを根付きのサボテンとバランスよく寄せ植えをして楽しむのもおすすめです。
植え替え手順
胴切り後、しっかり切り口が乾燥したサボテンを植え付けます。鉢は根腐れなど失敗を防ぐため、素焼きの鉢がおすすめです。鉢底石は通気性よくし、根腐れを防止します。土は、市販のサボテン用配合土を使うと簡単です。
水のやり方
胴切り後の切り口から水が入って腐るのを防ぐためしばらく水やりはせず、直射日光を避けて風通しのよい日陰で養生させます。根付いたころ(2週間~1カ月程度)根元に水をたっぷりあげます。ついつい、目についたら水をあげてしまいがちですが、基本的に乾燥気味に育てるのがコツです。
季節の水のやり方
- 春 … 2週間に1度くらいがベスト。土の乾き具合を見ながら調整する。与えるときは、鉢の底から水が出るくらいたっぷりめに与える
- 夏 … 乾燥気味に保つ。土の表面が乾いたら朝か夕方に与える
- 秋 … 土が乾いたらたっぷり与える
- 冬 … 不要(休眠期は吸水しない)
サボテンの日光の当て方
「胴切り」「挿し木」「子吹き」などで植え替えした後は、日が当たり風通しのよい場所で育てましょう。サボテンは、日光が当たり、風通しのよい場所が大好きです。
季節ごとの日光の当て方
夏の強すぎる日光は日焼けをおこすため要注意です。直射日光を避け、室内の窓ぎわのレースのカーテン越しなどのやわらかい日光が当たるところに置きます。春と秋の晴れた日は、室外に出しても大丈夫です。ただし、雨があたると腐る原因になるため、雨の日は室内に入れましょう。10℃以下になる季節も、室内で日光の当たる場所に置きます。
胴切りしたサボテンのアレンジ方法
しっかり根付いたら、成長とともに子吹きします。子吹きした節部分をピンセットで挟んで節を外します。節から外れた子吹きは、胴切りと同じように切り口を消毒して、しっかり乾燥させて植え替えます。胴切りのやり方が上手になれば子吹きも上手にできるようになるでしょう。どんどん増やしてサボテンを楽しめます。
上級者になると「胴切り」や「子吹き」の後に発根すれば水栽培もできます。土を使わずガラスの器などで室内のインテリアとして楽しめるのです。まずは、失敗しない胴切りをマスターしましょう。
胴切り後に注意すること
胴切り後、カビや根腐れを防ぐ対策に挙げられるのが、涼しい場所での乾燥です。水のやり過ぎも根腐れをおこす原因となるため乾燥気味が鉄則です。乾燥気味をポイントに、ほどよい光を取り込み明るく風通しのよい場所で育てましょう。
胴切り後に発根しない場合
胴切り後のサボテンが発根しないときは、切断面の切り口が完全に乾いていることを確かめ、切断面付近のトゲを短く切って植え付けてみましょう。ほんの少しだけ霧吹きで土を湿らせ1cmほど挿し木をします。切り口が土に触れていれば発根してくるでしょう。胴切りをする時期やタイミングによって発根に差があります。様子を見ながら気長に待ってみましょう。
まとめ
環境が整っていれば、サボテンは日本の季節にも順応します。ぐんぐん大きく育ち、サボテンの生命力を感じられるでしょう。サボテンが好むほどよい日当たりと風通し、根腐れしない程度の水やり、そして「胴切り」や「挿し木」などでサボテンの体調を管理します。トゲトゲ、ゴツゴツして怖いイメージを持たれがちなサボテンですが、意外な繊細さも発見できるでしょう。ぜひ、胴切りをマスターしてサボテンライフを楽しんでみてください。
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出典:筆者撮影