サボテンとは
サボテンは、アメリカ大陸の乾燥地帯を中心に自生する多肉植物の仲間です。原種は2,000種近くあり、そのほとんどに棘があるのが特徴です。サボテンは乾燥にとても強く栽培も容易なため、鉢植えの観葉植物として人気があります。園芸品種が多く見た目も多岐に渡るため、コレクションするのもお気に入りの一株を育てるのもよいですね。
サボテンの基本情報
科名 | サボテン科 |
原産地 | 北アメリカ~南アメリカ |
耐暑性 | 強い |
耐寒性 | 弱い |
耐乾性 | 強い |
サボテンの基本の育て方
サボテンはもともと過酷な環境で生き抜くものが多いため、丈夫で育てやすい植物です。しかし、間違った育て方をしてしまうと丈夫なサボテンと言えど枯れてしまうこともあります。ここではサボテンの育て方のコツをご紹介していきます。
置き場所
サボテンの置き場所の基本は、日当たりがよく風通しがよい場所です。雨が当たらないほうが育てやすいので、軒下やベランダでの栽培がおすすめです。可能であれば1日6時間以上日の当たる場所が理想的ですが、住宅事情によって不可能であれば、なるべく長時間日が当たる場所に置きましょう。
夏の置き場所
サボテンの多くは夏に成長しますが、真夏の直射日光と蒸れを嫌います。強すぎる光は葉焼けを起こしてしまうため、半日陰に移動するか、寒冷紗や遮光シートをかけて対策をしましょう。また、風通しが悪いと蒸れて枯れてしまうため、扇風機などを利用して風通しをよくするのがポイントです。
冬の置き場所
サボテンの中には耐寒性の強い種類もありますが、多くの場合は寒さに弱いものがほとんどです。そのため冬場は、室内の日当たりのよい場所に置くか、園芸用の温室の中に置いてください。最低温度は5℃を目安に防寒対策をしましょう。
水やり
サボテンの水やりの基本のやり方は、用土が乾いてからたっぷりと水やりをすることです。もともと乾燥地帯に自生しているため、用土が常に湿っていると根っこが痛んだり、枯れたりする原因となります。また、チョロチョロとではなく、鉢底から流れ出す程度に水やりをすることで、鉢内全体に新鮮な水と酸素を行きわたらせることができます。
冬の水やり
休眠している冬場は、水やりをしても水を吸わないため、鉢内が加湿になって根っこが痛んでしまいます。水やりはせずに、月に一度、霧吹きで葉水を与える程度で十分です。種類や環境によって休眠していないようであれば、様子を見て少しずつ水やりをしてください。
サボテンの植え替えについて
植え替えのタイミング
鉢植えのサボテンを購入した場合は、ご自身の好みの鉢や用土に植え替える方が多いでしょう。しかし、それ以外にもサボテンの植え替えが必要なタイミングはたくさんあります。どんな時に植え替えが必要なのかをご紹介します。
株が大きくなりすぎているとき
鉢植えのサボテンは、鉢に対して、地上部が大きくなりすぎてバランスが崩れていると、自立できなくなり倒れてしまう可能性があります。また、鉢に触れることで成長が阻害されたり、形が崩れたりすることもあり、植え替えが必要となります。
生育不良を起こしているとき
水や肥料を与えても、元気がなく本来のスピードで生育しない場合や、適した環境で栽培しているにも関わらず徒長するような場合は、用土が古くなり根っこが老化している可能性が高いです。用土を入れ替え、根っこを処理するために植え替えをしましょう。
枯れ始めているとき
サボテンが変色し枯れ始めている場合は、根っこが回りすぎて根詰まりを起こし、水を吸えてない場合があります。植え替えをして根っこを処理することで水を吸えるようになるため、状況の確認を兼ねて植え替えをしましょう。
株分けをするとき
サボテンは種類によっては子株がどんどんと殖えます。群生をさせるのもいいですし、株分けをして増やすのも楽しみ方の一つです。種類によっては一度株を抜かないと株分けができないため、その場合は、株分けと共に植え替えをしましょう。
植え替えの時期
植え替えは休眠気が明ける直前から生育期前半が適しています。多くの種類では春と秋口が適期となりますが、育てているサボテンの生育期を確認しておきましょう。生育期であっても後半に植え替えをすると、休眠期までに根っこが十分に張ってしまい、植え替えの時間が足りなくなるため注意してください。
適期以外の場合
生育期以外の時期に、株を入手することや異変を感じる場合もあります。その場合は、根鉢ごと大きな鉢に植え替える「鉢増し」をしましょう。鉢増しであれば根っこへのダメージも最小限となり、休眠期でもそれほど影響はありません。適期が来たら改めて植え替えを行います。
ボタニ子
次ページからは植え替えの方法について解説するよ!