まずはサボテンについて知ろう
サボテンといってもその姿はさまざまです。サボテンは種類が多く、何千種類もあるといわれていて今も種類は増え続けています。鋭いとげの中に可憐に咲く花、コロンとした丸みのある形を思い浮かべる人も多いでしょう。それと同時に乾燥した場所に育っているイメージも強いかと思います。ここではそんなサボテンの特徴と多肉植物との違いについて解説します。
サボテンの特徴
多くの植物が育たない過酷な環境に生育するサボテンは、降った雨を水分として貯めておけるように肉厚な体つきをしています。葉が変化したといわれる鋭いとげの根元には刺座と呼ばれる綿毛があり、この綿毛がサボテンの最大の特徴といえます。
多肉植物との違い
多肉植物とはサボテンを含む肉厚な葉や茎をもつ植物の総称です。園芸店で多肉植物として売られている品種と同じ仲間ではありますが、サボテンは種類が多いためサボテン科として分けられています。サボテンと多肉植物は前述したとおり刺座があるかないかで見分けます。パイナップルに似たその形からサボテンと思われがちなパイナップルコーンは多肉植物に分類されます。
サボテンの水栽培とは
水栽培とは水耕栽培ともいわれ、土ではなく水だけで植物を育てる方法です。乾燥した土を好み水やりをほとんどしなくても育つサボテンですが、コツさえ押さえればおしゃれな水耕栽培もできます。こちらではサボテンの選び方や育て方、腐らせないコツまでご紹介します。今育てている調子の悪いサボテンもこれから紹介する方法で再生することもできます。
水栽培に向いているサボテンの種類
サボテンのなかでも柱状の形をした柱サボテンは簡単に育てられる丈夫な種類なので比較的水耕栽培向けですが、コツをつかめばどんなサボテンも鉢での栽培よりも簡単に育てられます。
サボテンの水栽培の準備とやり方
植物を植え替える準備というとあれこれと道具を準備しなければいけなくてハードルが高いなと思う方も多いかもしれません。水耕栽培は家にあるもので用意もでき汚れることもないので土を使うよりも取り組みやすい育て方です。
水栽培の準備
サボテン
今は100均でもいろいろな種類が売られています。園芸店だけにとらわれず100均にも足を運んで気に入ったサボテンを探してみてください。古い株になると根っこが土に慣れてしまっているので枯れてしまうことがあります。なるべく小さい若い株を選ぶことがポイントです。
器
口が大きすぎるとサボテンが常に水に浮かぶ形になりますのでサボテンの直径よりもひと回り口が小さい器がよいです。深さが浅すぎると水枯れの原因になりますのである程度深さのあるもの。ガラスの瓶だと根が伸びていく様子が見られるのでおすすめです。
敷き物
今植わっている入れ物からサボテンを抜くときに下に敷いて使うとお部屋が汚さずに作業ができます。新聞紙や広告、レジャーシートのように家にあるものでも大丈夫です。100均でも充分な大きさのものも売っていますので汚れてもよいものをご用意ください。
ハサミ
園芸用のハサミではなくても家にある文房具用のハサミでも大丈夫ですがサボテンが調子が悪いときやぶよぶよしてしまったときの再生にも使いますので、専用を用意してもよいかもしれません。根っこを傷めないためによく切れるハサミをご用意ください。
トングや割りばし
サボテンを鉢から抜いたり、水耕栽培の器に置くときにあると便利です。サボテンには鋭いとげがあるものが多いので素手で触ると刺さってしまうのでこれで挟んで作業をすると安心です。
水栽培のやり方
- サボテンを入っている容器から抜いて根っこについている土を落とします
- 根っこを半分くらいにはさみで切ります
- サボテンを1週間乾かします
- 根っこの3分の1が浸るくらいの水を器に入れる
- サボテンを器に置く
サボテンの水栽培のポイント
今生えている根っこは土から水分を吸い上げるために生えている根っこなので、必ず半分くらい切って新しく水耕栽培用の根っこの成長を促します。また、ひなたに置くと器の中に藻が発生する原因となりますので置き場所は半日陰の場所にし、ときどき器を水洗いしてください。
サボテンを腐らせないためのコツ
植え付けのときに水の量を守って、サボテンが水に触れないようにしましょう。サボテンが水に触れたままになっていると腐ってしまう原因になります。水は新鮮な空気を取り込めるように1週間に1回は変えてあげてください。水替えもしていたけれど様子がおかしい。ぶよぶよしてきたという場合には、すぐに水から抜いて腐った場所を切り取って乾かしてからやり直してください。
気温の低い冬はどうしたらよい?
冬は水温があまり低くなると腐ってしまうので、昼間であれば暖かい南側の窓辺に置いたり夜は暖房のきいた部屋に置いたりして水温が5度以下に下がらないように気をつけましょう。水温5度を下回らなければ冬だからといって特別な加温は必要ありません。また寒いからといって暖房のすぐそばに置くと水温が急にあがってしまうので要注意です。人間と同じで温度が急激に上がったり下がったりしてしまうと調子を崩してしまうもとになります。
まとめ
水耕栽培でのサボテンの育て方やポイントについてお話させていただきましたがいかがでしたでしょうか?土で育てるのとは違い虫の心配も無く、簡単にサボテンを楽しめると思います。忙しい人でも初心者でも週に1回の水替えだけできていればお花も楽しめるかもしれません。慣れてきたら家にあるいろいろな瓶を使ってみるのも楽しいですね。今まで植物を育てることにしり込みしていた方もぜひ挑戦してみてください。
出典:写真AC