マミラリアの特徴
マミラリアとは多肉植物のサボテンの種類のひとつで、下位分類は400を超えるという説もある、とてもメジャーなサボテンです。形状は球体か細長い円筒形で、多くはメキシコ原産です。本体の表面のイボからトゲが生えており、触っても痛くないトゲが外に向いていないタイプの種類もあります。
100均でも購入可能
メジャーな種類で入手が容易な特徴があり、5cm程度の小さなものはダイソーなどの100均の大型店舗の植物コーナーでも購入が可能です。サボテンの成長速度は一般的にゆっくりなイメージですが、品種や生育環境によって大きく異なります。ミニサボテンは1年1cm程度の速度目安でよいですが、場合によってはさらに大きく成長する場合もあります。
多肉植物寄せ植えにも人気
さまざまな形状の種類があるマミラリアですが、小さなものはコロンとしたマスコットのようなかわいらしさがあります。入手しやすさと見た目の愛らしさから多肉植物を使った寄せ植え愛好家からも愛されており、サボテン寄せ植えにしばし使われます。
花言葉はサボテンの「枯れない愛」
花言葉ですが、マミラリアに花言葉は設定されていません。マミラリアはサボテンの一種なので花言葉はサボテンを参考にするとよいでしょう。水が少なく乾燥した厳しい大地でたくましく育つサボテンの花言葉は「枯れない愛」です。
マミラリアの仲間
マミラリア属「白鳥」
白鳥という名にふさわしい、真っ白いマミラリアです。放射状に開いた白いトゲは外向きではないため触っても手に刺さることはありません。ぎゅっと密集した白いトゲが、白鳥の白さの理由です。成長すると長丸になることもあります。
花色はピンク
春~初夏にかけてが開花時期で、天頂部にぐるりと花冠をいただくようにピンクの花が咲きます。花の数は生育状況によってことなりますが、一列に並ぶ様は可憐です。
マミラリア属「満月」
その名の通り、まん丸なマミラリアが満月です。白鳥とよく似ていますが、トゲの密度は低めです。十分に生育すると、根本から子株がポコポコと出現し群生になります。
花色はベージュ
白鳥と同じく天頂部の周囲をぐるりと取り囲むように花輪が生まれます。花がなかなか咲かない場合は、株の成長が足りない場合があります。直径5cm程度を目安に気長に生育を続けるとよいでしょう。
マミラリア属「猩々丸」
猩々丸(しょうじょうまる)の形状は円筒形で、白色と赤褐色の2色のトゲがまじりあうように生えます。大きなものは高さ30cm程度まで生育するといわれます。丈夫で屋外生育にも適しており、初心者にも比較的育てやすい品種です。
花色はマゼンタ
猩々丸の花色はマゼンタ色の濃いピンクで、小ぶりの花が次々開花します。マミラリアの中でも代表的な品種のため、ホームセンターの園芸コーナーなどでも容易に購入が可能です。
マミラリア属「月影丸」
月影丸はサボテンの中では成長速度が速いタイプで、見た目の変化が楽しめる人気の種類です。高さは15cm程度まで成長し、根本から子株が横に広がるように現れます。白鳥や満月に比べてトゲは細く、密度も低めで、鮮緑色の本体部分の質感がしっかりと見えやすい特徴があります。
花色は濃いピンク
花色は濃いめのピンクで、春先に次々と開花します。花数は多く、サボテン本体を覆うように小さな花がたくさん咲きます。
マミラリア属「明日香姫」
本体のトゲ色は白色ですが、着色剤を使ってピンクやブルー、黄色と色とりどりに着色したトゲで人気なのが明日香姫です。短く密度の高いトゲが、ゴツゴツした鮮緑色の本体に等間隔で並びます。色は着色なので、子株や成長して新たに生えたトゲは白色です。
マミラリアの育て方
マミラリアなどのサボテンを育てるための大きなポイントは「水やり」です。サボテンに水やり不要というのは間違いで、適切な水やりを行う必要があります。またサボテンの四季のリズム、「活動期」と「休眠期」にも気をつけて世話をしましょう。
活動期(春~秋)の育て方
活動期は週に1回程度を目安に土の表面が乾いたタイミングで水やりを行います。水やりは霧吹きではなく、乾いた土にたっぷりと、植木鉢の底の穴から水がしたたるくらいに与えてください。日光を好むので、雨があたらず日当たりのよいところに置きましょう。
休眠期(冬場)の育て方
冬場(12月~3月ごろ)は休眠期にあたります。水やりは月に1度程度よいでしょう。外に置いても大丈夫なものが多いですが、水やり直後は数日はなるべく室内においてください。室内で育てている場合は冬場でも日光が十分に当たるように注意しましょう。
水やりの注意点
水やりの頻度が高すぎた場合や、風通しが悪く湿ったところに置いていた場合は根腐れを起こすことがあります。サボテンは乾燥を好む植物なので、水やりは必ず土の乾燥を確認してから行いましょう。
根腐れした場合の対処法
サボテン生育のメジャーなトラブルに「根腐れ」があります。根腐れを起こしたサボテンは、色が悪くなりそのまま置いていても回復はみこめません。枯れてしまったサボテンは廃棄するしかありませんが、まだダメージが浅い場合は回復を試みることも可能です。
①廃棄する場合の注意点
根腐れを起こして枯れたサボテンを廃棄したい場合は、サボテンの本体と土の両方をまとめて処分したほうがよいでしょう。土自体に何らかの病気が発生している恐れがあるため、植木鉢は土が残らないように食器用洗剤などで洗浄を行ってください。
②回復を試みる
大きく成長したサボテンで、まだ本体のダメージが小さそうな場合は傷んだ箇所を切除することで回復ができる場合があります。元気そうな部分を切り取り、切断面を下にして水はけのよい土の上に置いて1か月程度しずかに様子を見ましょう。回復が可能なものなら根が出ます。
マミラリアの植え替え方
マミラリアをはじめとしたサボテンの生育で忘れてはいけないのが「年に1度の植え替え」です。根を整理して新しい土にマミラリアを植え替えてあげることで、元気がよくなることもあります。
植え替えおすすめ時期
マミラリアの植え替えにおすすめの時期は「春か秋」です。土が湿った状態で植え替えをすると植物の負担になる場合があるので、必ず土が乾いている状態を確認して植え替えを行いましょう。植え替え後に日光を浴びせたいので、晴れた午前中がベストです。
植え替え手順
- 土を竹串や割りばしなどで刺してほぐし、土ごとマミラリアを取り出す。
- マミラリアの根をもむようにほぐし、太い根以外の古く長い根をハサミでカットする。
- そのまま1~2日ほど日陰で乾かす。
- 植木鉢の底に網を引き、水はけ用のごろ石を1cm程度敷く。
- サボテン用の培養土を少し入れる。
- サボテンの根が広がるように植木鉢に置き、手で支えながら培養土を足す。
- 8分目まで培養土を入れたら好みで化粧砂を入れて完成。
植え替え後1週間たってから水やりする
植え替え直後のマミラリアは落ち着かせるためにしばらくそっとしておきましょう。日当たりのよいところに置き、水やりは植え替えから1週間たってから行いましょう。
手順の確認におすすめの動画
こちらは、サボテン愛好家の植え替え紹介動画です。手順を確認するために、愛好家による植え替え実例動画を確認するとイメージがしやすくなります。
まとめ
マミラリアは種類が多く、入手も簡単なため初心者から上級者まで幅広くたのしめるサボテンです。上手に育てられると花が咲くため、栽培の励みにもなりますね。趣味の園芸のヒントになれば幸いです。