はじめに
クローブは、カレーやチャイなどの料理にも使用されているスパイスの1つです。香辛料の中でも歴史が古く、さまざまな国で料理に使用されたり、薬として使われたりするなど、人びとに親しまれてきました。この記事では、クローブの特徴や、効果的な使い方、注意点などを紹介します。
クローブとは
クローブはスパイスの中では珍しく、花が咲く前のつぼみの部分を乾燥させて作られています。日本では、釘という意味の「丁子(チョウジ)」という別名で、古くから親しまれていました。クローブはとても樹高が高く、10mほどまで成長するため、昔は収穫することが大変困難でした。そのため、数あるスパイスの中でも、手に入りにくい高価な香辛料の1つだったといわれています。
クローブの基本データ
学名 | Syzygium aromaticum |
和名 | 丁子(チョウジ) |
科名 | フトモモ科 |
属名 | フトモモ属 |
原産国 | インドネシアなど |
樹高・草丈 | 2~10m |
開花時期 | 7~9月 |
クローブの歴史
クローブの歴史は古く、インドや中国では、生薬として紀元前より使用されていたといわれています。日本には少なくとも5~6世紀ごろには渡来しており、聖徳太子が建立したことで有名な正倉院からもクローブが見つかっています。宗教的な建物の中から発見されたことから、当時は食べるためというよりも、薬やまじないの道具として使用されていたのではないかといわれています。
三大美女も愛した香り
クローブの香りは、世界三大美女をもとりこにしていました。クレオパトラはクローブなどの香辛料から作ったアロマを使い、自身が乗る船の帆に香りをしみこませていたという伝説があります。また、楊貴妃は口臭を予防するために、クローブを噛んでいたという話が伝わっています。日本の美女として有名な小野小町も例にもれず、クローブの香りを愛していたといわれているのです。

ボタニ子
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