ウイキョウ(茴香)とは
一般的に、ウイキョウとは小ウイキョウ(小茴香)を指しています。別名のフェンネルのほうが、耳なじみがあるかもしれません。日本では明治以降にヨーロッパや中国より伝来し、香料や生薬として利用されてきました。近年は、日本のいたるところで栽培され活用されています。特徴的な芳香成分は、海外でもかなり人気が高いものです。
ウイキョウの基本情報
名称 | 小茴香(Foeniculum vulgare)別称:フェンネル |
種別 | セリ科・多年草 |
分布 | 世界中どこでも、日本では長野、岩手県から全国で栽培 |
原産国 | ヨーロッパ地中海地方 |
ウイキョウはセリ科の多年草です。こぼれ種で増えるくらい、丈夫な植物です。香料成分としての活用は特に実の部分が重宝されますが、葉や特徴的な白い茎など全草に独特の味と香りのある香草でもあります。
ウイキョウの特徴
花の特徴
複数傘(または「散」と表記)形状で、小さな黄色の5枚の花弁がつく花です。ちょうど線香花火のように1本の茎先に放射状につくのが特徴です。5~6月頃、花の見頃を迎えます。
葉の特徴
葉はふさふさとしたひじき状に縮れて見えますが、よく観察すると双葉が交互につく互生葉になっています。生えはじめると枝分かれしながら成長します。
ウイキョウの花言葉
ウイキョウの花言葉は「称賛に価する」です。ふさふさとした葉が豪華に見えたからつけられたのかもしれませんね。また「背伸びした恋」という花言葉もあります。
ウイキョウの仲間
大茴香(スターアニス)
大ウイキョウと呼ばれるスターアニスは、セリ科ではなくシキミ科の植物です。ウイキョウとならんで、そのスパイシーさと香味成分はオリエンタルビューティー(アロマ)として人気があります。活用法のひとつ精油成分も、矯味薬(きょうみやく)や香りづけに利用されます。
小茴香(西洋ウイキョウ)
ウイキョウ、フェンネル、西洋ウイキョウはみな同じものです。ハーブショップで売られている場合「フェンネル」と表示されていることが多いですが、基本は同じものと覚えておきましょう。原産国は中国・地中海地方・アメリカなどで、世界中から輸入されています。
次のページでは、ウイキョウの利用方法も見ていきましょう!
ダイウイキョウ(大茴香)は樹木で、2~4mの大樹から収穫されるのが大きな違いです。ウイキョウよりも甘くスパイシーです。