キウイってどんな果物?
キウイフルーツはスーパーでもお馴染みの果物です。ビタミンCをはじめ栄養価が豊富で、美容にもよいことで人気があります。マタタビ科マタタビ属の落葉蔓性植物の果実で、雌雄異株(しゆういしゅ)で雄花と雌花が別々の株に咲くため、雄株と雌株の両方を植えないと実がなりません。
キウイは家庭菜園でも栽培できる
キウイは、専門的な知識がなくても比較的簡単に家庭菜園で栽培できます。ネックになる点といえば、雄株と雌株を両方植え、つるを棚に這わせなければならないため、栽培にはある程度の広さが必要なことです。表年(実がよくなる年)と裏年(実があまりならない年)がありますが、よく成長した株では食べきれないほど多くの実がなります。
キウイの生産国は?
そもそもキウイは熱帯の果実ではなく、温帯から亜熱帯で栽培されます。2017年の生産量で見ると、世界第1位のキウイ生産国は原産地の中国です。第2位は意外にもイタリアで、第3位がニュージーランドとなっています。「キウイの栽培といえばニュージーランド」のイメージが定着しているのは、日本に輸入されるキウイの96%がニュージーランド産だからです。
国産のキウイもある
キウイは耐寒性があり、冬期の最低気温がー10℃程度まで下がる地域でも栽培可能です。日本では1970年代に、温州ミカンなど柑橘類の生産量が多くなり過ぎて価格が下落したために、転化作物として栽培されるようになりました。従って国産キウイの生産量が多い都道府県は、ミカンの産地と重なっていることが多く、愛媛県、福岡県、和歌山県などです。
輸入キウイと国産キウイの旬の時期の違い
日本ではキウイの花期は5月頃(画像)で、国産キウイの収穫時期は10~11月頃です。追熟して出荷されるので、国産キウイの旬は11月中旬~4月下旬になります。一方、主な輸入先のニュージーランドは南半球に位置するため、旬の時期は春から1月中旬です。国産キウイとは旬の時期が重ならないのでお互いに補い合い、一年を通してキウイを食べられます。
ボタ爺
キウイは日本でも十分栽培できるのじゃ。だが、キウイの収穫時期の見極め方は他の果物とはちがうので、戸惑うことがあるんじゃ。
キウイの収穫時期の見極め方
画像は6月初めのキウイ(緑肉種)の様子です。まだ花の名残が残っていますが、果実が大きくなってきています。次の画像は6月末、その次の画像は7月末、その次の画像は9月のキウイです。だんだん実が大きくなり、緑色から茶色に変化していきます。しかしキウイ収穫のタイミングは色では判断できません。
果実は収穫時期の目安にならない
キウイを家庭菜園で栽培した場合に多い悩みの一つが、収穫時期が見極めにくいことです。キウイは、樹上で完熟させず、果実がまだ固くて酸っぱいタイミングで収穫します。収穫後に追熟させることで完熟し、美味しく食べられるようになるのです。そのため、果実の見た目や触り具合では、収穫のタイミングを見極められません。
落葉時期も収穫の目安にならない
葉は目安になるでしょうか。いいえ、キウイは葉の様子でも収穫のタイミングはわかりません。キウイは落葉樹ですが、霜が降りるほど寒くならないと葉が落ちないのです。収穫時期が早すぎると、キウイを追熟しても甘くならないこともあります。実や葉の様子で判断できないのならば、どのように収穫のタイミングを見極めればよいのでしょうか。
主なキウイの収穫時期の目安
キウイは品種によって、だいたいの収穫時期の目安があります。赤肉の品種(レインボーレッドなど)は最も収穫時期が早く、9月下旬~10月下旬です。黄色い果肉の品種(ゴールデンキングやジャンボイエローなど)は、10月下旬~11月上旬が収穫のタイミングになります。晩生の緑果肉のヘイワード種などは11月上旬~中旬が収穫の目安です。
キウイの収穫時期
霜が降りる前に収穫する
しかしながら、栽培している地域の気候によって、収穫時期の適期には1か月くらいの差が生じます。品種がわからない場合もあるかもしれません。収穫のタイミングに不安がある場合には、早めに収穫するよりは遅らせる方が、追熟した時の甘みが増します。しかし霜にあたると腐ってしまうため、霜が降りるタイミングより前に収穫を終わらせることが大切です。
ボタ爺
キウイは未熟なうちに収穫するので、そのままでは食べられないのじゃ。次項では追熟と、未熟なキウイの保存方法について解説しますぞ。
出典:写真AC