アダンとは
アダンは日本では沖縄で見かけることができる、熱帯地域の海岸付近に生育する植物です。パイナップルのような見た目の実をつけるのが特徴的で、南国らしい夏の印象をあたえてくれます。宮古島や石垣島などでは、アダンの葉や新芽を使って観光客用のおもてなし料理に利用されています。
アダンの基本情報
アダンの原産地は東南アジアで、海外でも、中国、台湾、ベトナム、モルディブなどのあたたかい海沿いの地域に生育しています。日本では、沖縄の宮古島、石垣島の海岸沿いや道路沿いにも見られます。南国の植物らしく暑さ、乾燥、潮風にも強い常緑広葉樹の小高木です。アダンの葉は厚く丈夫なため、屋根の材料や草履などにも利用していたそうです。
一般名 | アダン、 リュウキュウアダン |
別名 | パンダヌス |
漢字 | 阿檀、琉球阿檀 | 学名 | Pandanus odoratissimus Pandanus tectorius |
科名 | タコノキ科 | 属名 | タコノキ属、パンダヌス属 |
樹高 | 2~6mほど | 葉長 | 1~1m30cmほど |
アダンの花言葉
アダンには実が木になる前に、白からクリームに近い色の花が集まるように咲きます。花言葉は、「新しい恋」「勇敢」「繊細な美」です。日本では春から秋のあいだに咲くことが多いですが、地域によって開花時期は異なります。
アダンの実
アダンの実は、パイナップルに似た見た目の実が特徴的です。花が咲き終わると、雌のアダンの木にはオレンジ色の実がなります。果実が複数集まった形状をしており、全体の大きさは15~20cmほどです。一つ一つの果実の大きさは4~6cmほどです。アダンの実からはほんのりパイナップルの香りもします。熟すとバラバラと果実が落ちます。
ヤドカリなどの生き物の好物
熟したアダンの実には、ヤドカリやヤシガニ、カラスなどの生き物が集まっていることが多いです。アダンの甘い香りとほのかな甘い味がこうした生き物にとって好まれています。
タコノキやドリアンにも似ている
パイナップルだけでなく、アダンの実はタコノキやドリアンとも見た目が似ています。タコノキはアダンと同じように、果実が集まった形状の実をつけるため、アダンを知らない人から見たら見分けがつかないかもしれません。
ボタニ子
言われないとタコノキやドリアンとも似ていて見分けがつかないですね。
出典:写真AC