ジャックフルーツってどんな果物?特徴や味・食べ方や栄養をご紹介

ジャックフルーツってどんな果物?特徴や味・食べ方や栄養をご紹介

ジャックフルーツは「パラミツ」という別名でも流通している南国フルーツです。インドが原産で、70cmほどの大きな果実をつけます。アボガドとパイナップルの中間のような味で、調理方法や食べ方もさまざまです。そんなジャックフルーツについて、詳しくみていきましょう。

記事の目次

  1. 1.ジャックフルーツとは
  2. 2.ジャックフルーツの特徴
  3. 3.ジャックフルーツの食べ方
  4. 4.ジャックフルーツの栄養・効果
  5. 5.ジャックフルーツを食べてみよう

ジャックフルーツとは

出典:写真AC
 

ジャックフルーツは、インドやバングラデシュが原産の常緑性高木です。ジャックフルーツの実は、約70cmまで大きく成長するため「世界最大の果実」ともいわれています。栄養満点で、生食だけでなくカレーやプリンにもアレンジできるのが魅力です。実の部分だけでなく、幹が木材として利用されていたり、樹脂が染料に使われたりしています。

基本情報

科名 クワ科
属名 パンノキ属
英名 jack fruit
学名 Artocarpus heterophyllus
別名 波羅蜜(パラミツ、ハラミツ)、南果(ナンカ)
形態 常緑性高木
原産地 インド、バングラデシュ

名前の由来

出典:写真AC

ジャックフルーツは、原産地でもあるインドの言語「マラヤラム語」で「Chakka(チャッカ)」と呼ばれている果物です。チャッカがなまって「ジャック」になり「ジャックフルーツ」と名付けられた、という説もあります。「ジャックフルーツ」という言葉には「貧しい人の食べ物」という意味がありますが、名前の由来との関係性はありません。

別名「パラミツ」と呼ばれる

ジャックフルーツは別名「パラミツ」と呼ばれており、漢字で「波羅蜜」と表記されます。ジャックフルーツの実は「世界最大の果実」とされ、中に甘い蜜がぎっしりと詰まっているのが特徴です。その性質から「波羅蜜」と名付けられ、漢字を元に「パラミツ(ハラミツ)」という別名がつけられました。

花言葉

ジャックフルーツには「最大」「豪傑」という花言葉がついています。ジャックフルーツが「世界最大の果実」ともいわれるほど大きな実をつける性質から「最大」という花言葉がつけられました。また「豪傑」とは「小事にこだわらず思いきったことをする」という意味があり、幹に直接ぶら下がるように実をつける豪快さから連想してつけられた花言葉です。

ジャックフルーツの特徴

出典:写真AC

ジャックフルーツは山や森林に自生している植物ですが、原産地でもあるインドやバングラデシュでは、観光地や寺院などにも植えられています。ジャックフルーツの実は、食感が鶏肉に似ているのが特徴です。そのため、ビーガン料理を好むベジタリアンが、肉の代わりとして料理に利用する場合もあります。

 

特徴①木

出典:写真AC

ジャックフルーツの樹高は20m〜30mで「常緑性高木」に分類されています。幹の表面は茶色や灰色で、ザラザラとしているのが特徴です。成木は、幹の樹皮がめくれている場合が多く、幹に沿うように大きな実を次々とつける性質があります。幹に直接実をつけるため「幹生果(かんせいか)」に分類されている植物です。

木材は「ナンカ」という名前で流通している

ジャックフルーツの幹は「ナンカ」という名前で木材として流通しています。ナンカは値段が比較的安く、一枚板の大きなテーブルや、分厚い天板として利用されている木材です。しかし、木に含まれる水分量が多いため、木材として利用するには長期間乾燥させる必要があります。

「クティヤピ」という楽器の原料になっている

ジャックフルーツの木材は「kudyapi(クティヤピ)」というフィリピンの伝統楽器を作る際に利用されています。現地では唯一の弦楽器として親しまれており、ジャックフルーツの木材ならではの暖かくて美しい音色が魅力です。

樹液は染料として利用されている

ジャックフルーツの木から抽出した樹液は黄色味を帯びており、染料としても利用されています。樹液は「草木染め」という、天然染料を用いた染色方法に使われているのが特徴です。ジャックフルーツの染料は、主に僧侶の法衣や袈裟(ケサ)を染めるのに用いられています。天然素材のため、オーガニック製品への染色材としても人気です。

特徴②葉

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ジャックフルーツの葉は楕円形で、葉の表面は緑色、裏面は黄緑色をしています。葉脈がくっきりとついており、光沢があるのが特徴です。しかし、幼木の場合は葉に大きな切れ込みがあり、成木の葉とは見た目が異なります。学名の「heterophyllus」には「異葉形」という意味があり、幼木と成木で葉の形が異なる性質からこの学名がつけられました。

特徴③花

出典:写真AC

ジャックフルーツは7月〜10月にかけて黄色や黄緑色の花を咲かせます。ジャックフルーツは「雄花」と「雌花」に分かれており、雌花は2日〜3日咲き続けますが、雄花はすぐに花茎からポロっと落ちてしまうのが特徴です。雌花は花後に結実し、黄色くて大きなジャックフルーツの実になります。花のサイズは5cmほどで、ほのかに甘い香りがします。

特徴④実

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ジャックフルーツは「世界最大の果実」ともいわれており、大きなものでは最大1mまで成長する植物です。ジャックフルーツの実の重さは、35kg以上になる場合もあります。南国フルーツ独特の青臭さがあり、まずいと感じる場合もある果実です。ジャックフルーツは、皮の色が鮮やかな黄色で、皮の表面に小さな突起物がたくさんあるものがおいしいといわれています。

トロピカルな味が魅力

ジャックフルーツの果実は、アボカドのようなネットリとした食感と、パイナップルによく似た爽やかでトロピカルな味が特徴です。南国フルーツ独特の食感や味が楽しめますが、人によっては「まずい」と感じられる場合もあります。また、少し青臭さがあるため、まずいと感じられる原因になっているかもしれません。

日本では「缶詰」や「冷凍果実」として販売されている

ジャックフルーツは、日本の青果店にはあまり並ばない果物です。生の状態で販売されているジャックフルーツは珍しく、ほとんどが缶詰や冷凍された状態で販売されています。また、食べやすいドライフルーツとして販売されているジャックフルーツも人気です。

特徴⑤生息地

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ジャックフルーツは、古くは山や森林に自生している野生のものが多くみられましたが、近年では減少傾向にあります。原産地のインドやバングラデシュでは、観光目的として市街地や寺院などに人の手によってジャックフルーツが植えられています。また、ジャックフルーツは苗木や種が販売されているため、自宅でも栽培が可能な果物です。

沖縄でも栽培されている

ジャックフルーツは南国フルーツで、温暖な環境を好む植物です。そのため、耐寒性が弱く日本では沖縄のみで栽培されています。とくに石垣島での栽培が盛んで、石垣島産のジャックフルーツが農園直営店で販売されている場合のみ、ジャックフルーツを生で食べることが可能です。

ボタニ子

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次のページではジャックフルーツの食べ方や、栄養や効果をご紹介します。

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ジャックフルーツの食べ方

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