マンゴスチンとは
マンゴスチンは、タイや東南アジアが原産の南国フルーツで「果物の女王」とも呼ばれています。皮は木のような質感で厚みがありますが、果肉は柔らかくてほどよい甘みと爽やかな酸味が楽しめる果物です。日本では冷凍マンゴスチンが多く流通しており、ジュースや缶詰などに加工されたマンゴスチンも人気があります。
基本情報
科名 | フクギ科 |
属名 | フクギ属 |
英名 | Mangosteen |
別名 | マンゴスティン |
原産地 | マレー半島 |
旬の時期 | 5月~7月 |
名前の由来
マンゴスチンの英名は「Mangosteen」ですが、名前の由来になっているのはマレー語の「manggisutan」です。この「manggisutan」という語源から「マンゴスチン」と名付けられました。また、日本では「マンゴスチン」と呼ばれていますが、インドネシアでは「マンギス」、タイでは「マンクット」と呼ばれています。
「果物の女王」と称される
マンゴスチンは果肉が透き通るように美しく、食べた人を虜にする女王のようだという例えから「果物の女王」と称されています。ほかにもパパイヤやマンゴーも「果物の女王」と呼ばれている果物です。どれも皮や実の色が暖色系で、女性らしいイメージがあります。「果物の王様」と称されるのがドリアンで、ゴツゴツとした男らしい見た目をしているのが由来です。
マンゴスチンの特徴
マンゴスチンは熱帯地方での栽培に適した「熱帯植物」のため、日本国内ではあまり生産されていない果物です。日本で温暖地とされる沖縄でも、マンゴスチンの栽培は成功していません。また、マンゴスチンを食べ過ぎると「マンゴスチンアレルギー」を引き起こす恐れがあるため、フルーツアレルギーがある場合は注意しましょう。
特徴①見た目
マンゴスチンの果実は、まん丸としたかわいらしい見た目をしています。果実の大きさは5cm〜7cmで、手のひらに乗せられる程度の大きさです。マンゴスチンの皮は赤紫色をしており、適度な厚みがあるのが特徴です。果肉は「果物の女王」と称されるとおり、美しい乳白色をしています。果実の中は4つ〜6つに分かれており、皮を剥いたみかんにそっくりです。
特徴②味
マンゴスチンの糖分は16%〜20%で、とても甘みが強いといわれています。糖度は高めですがしつこい甘さではなく、ライチに似たさっぱりとした甘さとほのかな酸味が楽しめるのが魅力です。マンゴスチンは繊維質が多く、口の中でとろけるような食感が特徴で、しっかりと食べ応えのあるライチと食感は異なります。
マンゴスチンアレルギーに注意
フルーツアレルギーもちの場合は、マンゴスチンを食べると軽いアレルギー症状がでる場合があります。かゆみやじんましんが出たり、マンゴスチンの果汁がついた口まわりが赤く腫れたり、アレルギー症状はさまざまです。アレルギー症状がでた場合は、定期的にマンゴスチンを食べるのは避けてください。
旬の時期は?
マンゴスチンの旬の時期は5月〜7月です。とくに6月上旬〜7月上旬に出回るマンゴスチンは「フレッシュマンゴスチン」とも呼ばれ、みずみずしくてジューシーな味わいが楽しめます。マンゴスチンはほとんどが冷凍された状態で流通していますが、ごく稀に旬の時期になると、青果店に生のマンゴスチンが並ぶ場合があります。
マンゴスチンの選び方
マンゴスチンは、1個250円〜450円で販売されている高級フルーツです。マンゴスチンは果肉の部分だけでなく、皮を乾燥させたものが茶葉として利用できます。マンゴスチンの形や皮の色や硬さ、ヘタの色などをしっかりと見極めて、おいしいマンゴスチンを選びましょう。
選び方①形
マンゴスチンを選ぶときは果実が小さすぎたり、大きすぎたりしないものを選びましょう。果実が小さいと、食べられる果肉も少なくなるのが特徴です。また、反対に大きすぎる実は、種も大きい可能性があります。そのため、おいしいマンゴスチンを選ぶには、果実がふっくらとしていて適度な大きさのあるものを選んでください。
選び方②色
マンゴスチンの果実は、黄色がかった白色から濃い紫色へと熟していき、古くなってくると黒紫色に変色します。おいしいマンゴスチンを選ぶには、赤色が強いものよりも紫色に近い色になっている、よく熟した旬のマンゴスチンを購入するのがおすすめです。
選び方③皮
おいしいマンゴスチンを選ぶ場合には、皮の硬さを確認しましょう。皮を手で軽く押したときに、適度に柔らかくて弾力があると、新鮮で果肉が食べ頃になっている証拠です。マンゴスチンは古くなってくると、皮が硬くなったり乾燥したりするため、皮を確認すれば鮮度がわかります。
マンゴスチンの皮は染料にも利用されている
マンゴスチンの皮の赤紫の色素はとても強力で、古くから染料としても利用されています。マンゴスチンの皮から出た汁が服や家具などにつくと、色が取れなくなってしまう恐れがあるため注意が必要です。海外のホテルではマンゴスチンが持込禁止にされている場合もあります。
選び方④ヘタ
マンゴスチンはヘタが鮮やかな黄緑色をしており、ヘタの先までみずみずしいものを選びましょう。ヘタが茶色く変色していたり、パサパサに乾燥していたりする場合は、マンゴスチンの果肉が腐っている恐れがあります。
ボタニ子
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出典:写真AC