パションフルーツとは
パッションフルーツはプランターで栽培ができます。ツル性があることから夏には緑のカーテンとしても使われます。また果実はビタミンが豊富で育てやすい植物です。
パッションフルーツの基本は2種類
パッションフルーツは紫系統と黄色系と2つの交雑種の3つという具合に果実の色で分けることができます。日本で主流の紫系統の品種は耐暑性に弱いです。一方、黄色系などは暑さに強く果実も大きく酸味が強い品種です。こうして耐暑性のある黄色系などと紫系統の交雑種はそれぞれの性格の中間にあります。
原産地 | ブラジル |
分類 | 熱帯植物、果樹 |
形態 | つる植物、多年草 |
受粉樹 | 不要※ |
耐寒性 | 弱い |
特性 | 常緑性、つる性 |
収穫期 | 6月~8月 |
耐暑性 | 普通 |
草丈 | 0.5m~3m |
パッションフルーツの栽培スケジュール
パッションフルーツは根の生育がよいため鉢植えの場合、すぐに一杯になってしまうので鉢のサイズは大き目を選びます。地植えの場合は根元に土を集め、一段高く盛り土し根を浅く這わせるように植えつけます。西日や日蔭でもツルは勢いよくのびるので、ネットをはります。ただし日光の量が減るとその後の生育に影響し、果実が小さくなってしまいます。一度実を付けた場所には花を付けないため、定期的にツルの剪定を行います。
月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
植えつけ | ||||||||||||
収穫 | ||||||||||||
施肥 | ||||||||||||
剪定 |
パッションフルーツはトケイソウ科、和名クダモノトケイソウともいいます。大きな雄しべと雌しべが時計の長い針と短い針のように見えます。色は鮮やかで花としても楽しめます。たくさん花が付けば、その分果実も多く収穫できます。
方法は3つ!パッションフルーツの増やし方
パッションフルーツの増やし方はとても簡単です。ここではそのうちの3つをご紹介します。メリットとデメリットを比較して選択します。
パッションフルーツの増やし方①市販の苗を買って増やす
園芸ショップや通販で複数の苗を購入し増やします。その際には紫の実か黄色の実なのかを確認して買うといいでしょう。
苗で増やすメリット
- いろいろな種類がある
- その年に花の咲く育成のよい苗もある
苗で増やすデメリット
- 複数購入で金額がかさむ
パッションフルーツの増やし方②種で増やす
パッションフルーツは種からでも育てやすい植物です。この場合でもどの種類のパッションフルーツなのかをしっかりと確認してから購入します。
メリット
- 一度にたくさん増やせる
- 発芽から育てることができる
- 購入は通販などで対応できて簡単
- 比較的低予算でできる
デメリット
- 種の数が多すぎる
- 間引き作業が面倒
- 生育に時間がかかり収穫が来年になる
パッションフルーツの増やし方③挿し木で増やす
パッションフルーツを栽培している場合は一番おすすめの方法です。パッションフルーツは挿し木で増やせます。剪定したツルを使って挿し木をつくれるので簡単です。
パッションフルーツの挿し木の仕方
挿し木による増やし方の説明をします。挿し木用には剪定などで切り戻したツルを使用するのがおすすめです。ツルは先端の若々しい部分より丈夫な幾分下の部分を使います。
準備はいつ?挿し木をする時期
植えつけ最適期の6月か、暑さが落ち着いた8月~9月頃が最適です。そのための用意をします。
- コップまたは挿し木をしばらく置いておく入れ物
- 挿し木用の挿し穂
- 挿し木を植えるプラバチ
- 水苔か水はけのよい土
挿し木用の挿し穂の作り方
挿し穂から挿し木までの手順
- パッションフルーツのつるの部分は葉っぱごとに節目があります。2節分目までのつると土に植える長さを含めてプラス5cmほど切り取りとる
- その際ツルにつける葉っぱは1枚のみとし、他は取り除く
- 2節目の先を用意したコップの水に浸し、水上を1時間ほど置く
- その後挿し穂を水はけのよい土か水苔に挿し日蔭に置く
- 1週間ほど様子を見て、挿し穂に根が出るまで待つ
- 挿し穂から発根が確認できたら、挿し木としてプラバチへと植え替える
パッションフルーツの冬場の管理
こうしてパッションフルーツを増やした後翌年までじっくりと生育させ株を充実させる必要があります。その点では冬場の管理が大切です。特に熱帯性植物のパッションフルーツにとって温度管理と寒さ対策は大切です。種類によっては5度をまで耐えられるものもありますが、10度以上で管理することが基本です。
パッションフルーツの冬場の管理①地植えの場合
まず、パッションフルーツにマルチングをして株を冷やさないようにします。霜よけとして敷き藁を根本に敷きます。外気の寒さでパッションフルーツは枯れたようになります。しかし、根の管理ができていれば、春にまた芽吹きます。大きなままでは管理しづらいので、剪定を行いコンパクトにまとめます。
パッションフルーツの冬場の管理②温室管理の場合
温室を持っている場合には室温を常に20度位に保つことで、パッションフルーツは冬のストレスを感じることなく育ちます。それには常に暖房を入れ続けるなどの温度管理が必要です。
- 快適温度でパッションフルーツが冬を越せる
- 根が傷むことがないので、翌年も元気よく実をつけることができる
- 冬でも根が成長したままなので、植え替えが必要になる。
- 温室を準備したり常時ヒーターをつけたままにするので電気代がかさむ。
パッションフルーツの冬場の管理③屋内での管理の場合
パッションフルーツを屋内に置き観葉植物のように育てる方法です。この場合も室温は15度~20度くらいを目安に管理します。窓近くであると明け方の冷え込みがあるので、注意する必要があります。
手順としては
- パッションフルーツのツルを刈り込む
- 地植えやプランターから鉢へ植え替える
- 120cmくらいの支柱を縦てツルを誘引する
- 日当たりのよい場所で管理する
まとめ
パッションフルーツは夏時期の花の開花や実の収穫だけでの果樹ではなく、管理次第で翌年も楽しめる常緑種の多年草です。その時期に合った管理方法も複数あり、条件に合った方法で行えます。身近で生育させることのできるパッションフルーツを育ててみてはどうでしょうか。
- パッションフルーツは挿し木で増やすことができます。
- パッションフルーツは根の成長が盛んなので時期をみて植え替えし、鉢増しさせます。
- パッションフルーツは管理次第で冬を過ごせます。
パッションフルーツの実