バナナは手軽に食べやすい
ダイエットの味方なのに太る?
バナナは、空腹のときに皮をむいて手軽に食べられる果物です。食べ応えがあり、空腹時に最適です。しかし、糖分による甘みが強く、バナナダイエットをしていたら痩せるどころか太ってしまったという方もいます。ダイエット中でも食べて大丈夫なのか、痩せるのか心配だという声もあるようです。
ボタニ子
バナナは太る?太らない?
バナナだけが太るもとになるわけではありません。バナナ1本のカロリーが低めであること、良質な糖分が豊富で栄養バランスが整っている理由から、ダイエット中であっても健康的な食生活を助ける食材だといえます。バナナが食べごたえがあって腹持ちがよいのは、糖質の種類がさまざまで、食物繊維が比較的多く含まれているからです。積極的に毎日摂っても構いません。
食べ方によっては太ることも
しかし、いくらバナナ自体は太らないといっても、毎日の食べ方によっては太る場合があります。食べ過ぎるのは禁物です。例えば、バナナダイエットに失敗する方が多いのは、バナナだけをかたよって食べるからかもしれません。バナナのほかに野菜や豆類、肉や魚などを摂取してバランスよく食べる必要があります。バナナを食べる目安は1日1本~2本程度で、状況に応じて量を加減するとよいでしょう。
ボタニ子
1本どころか、毎日1房だったから食べ過ぎてたみたい!
ボタ爺
理由はこれじゃな。太らないわけがないんじゃな…
バナナの糖質とカロリー
毎日バナナを食べるのは太る原因にはならないとはいえ、健康のことを考えてバナナの糖質やカロリーの数値が気になるという方がいるかもしれません。糖質量やカロリーについて、ほかの食材と比べながら細かくみていきましょう。
ボタニ子
なお、記事中の糖質・カロリー・その他の栄養素の値について、日本食品標準成分表・2020年度版(八訂)のデータを参考にしています。
バナナの糖質
糖質は炭水化物から食物繊維を差し引いた数値をいいます。バナナ1本あたりの可食部を100gとすると炭水化物が21.1g、食物繊維は1.1gで糖質は20.0gです。ほかの果物を見ると100gあたり、みかん(温州みかん/普通)11.0g、りんご(皮なし)14.1g、いちご7.1gです。バナナはほかの果物とくらべて糖質量が多めですね。
糖質の種類が多い
バナナに含まれる糖分の種類は、いろいろあります。主な例をあげると、でん粉(でんぷん)・ブドウ糖・果糖・蔗糖(しょとう)などで、それぞれ体内に吸収される時間が異なります。早く消化される糖分があれば、後から吸収されるものもあり、長時間かけてのエネルギー補給が可能です。そのような理由で、空腹を感じにくいのかもしれません。
糖質も食物繊維も豊富なバナナ
バナナの満腹感が持続する理由は、いろいろな糖分が作用するだけではありません。水溶性と不溶性の両方の植物繊維も多く入っているからです。毎日バナナを継続して普段の食生活、デザートなどに1本~2本程度摂り入れる程度であれば、ダイエット中でも「糖質が多いから太るのでは」と不安にかられることはありません。
バナナ1本分のカロリー
可食部100gとした場合のバナナの1本分のカロリーは、93kcalです。甘みが強く、腹持ちがよいため、バナナのカロリーはもっと高いと考えていた方がいたかもしれません。毎日摂ったとしても、バナナの食べ過ぎさえ気をつければ太らないといえるでしょう。
ご飯やパンのカロリーよりも低い
カロリーの面から、バナナ1本と主食であるご飯や食パン(それぞれ100g)と比べてみます。白米のご飯は156kcal、角型食パンは248kcalで、ご飯はバナナ1本分よりも約60kcal高いです。食パンは風味づけの油脂や、発酵をうながすための糖分が添加されていることもあるようでカロリーが高めですね。バナナ2本分の186kcalをはるかに上回ります。
乾燥バナナの食べ過ぎは太る
乾燥バナナは干して水分が抜けて凝縮した状態のため、生のバナナよりも高カロリーです。乾燥バナナ100gのカロリーは314kcalで、生のバナナのカロリーの約3.4倍です。生のバナナと同じ量を摂取して太らないよう、食べ過ぎに気をつけましょう。
バナナの糖質とカロリー
- 糖質:種類が多くエネルギーが持続する
- カロリー:ご飯やパンなどの主食よりも低い
ボタニ子
次のページでは「バナナの主な栄養素」について紹介しています。
バナナダイエットで痩せるって聞いたのに、太ってしまったよ…毎日食べたから?糖分のせい?