ウイキョウ(茴香)とは?特徴や育て方を紹介!生薬としての効能は?

ウイキョウ(茴香)とは?特徴や育て方を紹介!生薬としての効能は?

ウイキョウ(茴香)は、古くから香草として人々に愛されてきた植物です。生薬としても用いられています。この記事では、ウイキョウの特徴や育て方を紹介します。あわせて、ウイキョウの生薬としての効能やおすすめの食べ方などもチェックしましょう。

記事の目次

  1. 1.ウイキョウ(茴香)とは
  2. 2.ウイキョウの利用方法
  3. 3.ウイキョウの育て方
  4. 4.ウイキョウの効果効能
  5. 5.ウイキョウを使ったおすすめの食べ方
  6. 6.まとめ

ウイキョウの利用方法

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ウイキョウには、さまざまな利用方法があります。ここでは、どのような利用法があるのか3つ紹介します。

料理に活用

風味豊かなウイキョウは、生食ができます。サラダや和え物、オーブン料理の添え物野菜にするとよいでしょう。中国では「腐った魚をよみがえらせる」といわれ、回香(コウンシャン)と呼ばれていたほどです。

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生薬に利用

ウイキョウは薬草としても活用されています。ウイキョウのエッセンスには、冷えからくる腹痛や嘔吐などに効能があるとされてきました。主に体を温めることに利用されています。しゃっくりによいという民間療法もあるようです。

お守りにも活用

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手軽な虫除け袋は、お好みのスパイス棚からお好きな組み合わせで袋に詰めればそれで充分です。

虫除けのお守りにも使われるという、ユニークな活用方法もあります。作り方は簡単です。小さな袋にウイキョウをつめるだけです。ヨーロッパでは虫除けだけでなく「魔除けのポプリ」としてクローゼットの戸棚に仕舞われていたそうです。

ウイキョウの育て方

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ウイキョウはしっかり根を張れば、屋外の寒暖にも強く、丈夫に育ちます。しかし、食用として茎を大きくするには、ほどよい栄養と少しだけ管理の手間がかかります。育て方のコツを見ていきましょう。

育て方①種まきと水やり

フリー写真素材ぱくたそ

ペットボトルを半分に切って土を入れ苗を育てます。そこの深いプランターや鉢など根をまっすく伸ばせるものを用意します。

縦に根を張る植物のため、ポットかペットボトルを切って土かさのある苗床を作ります。苗床を作り、種をまきましょう。肥料は元肥のみで問題ありません。本葉が数枚出たら苗床から鉢や庭に植え付けます。水はけがよく、中性から弱アルカリ性の土がおすすめです。基本的には湿気を好む植物です。土が乾いたら水やりしましょう。

  • 土は腐葉土などフカフカな土を、縦に根を張りやすい土を選びましょう
  • ペットボトルは苗床作りに最適です

育て方②追肥、剪定

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剪定は特に必要ありません。しかし、茎を太くして食べたいときは、間引くと大きくなります。観賞用として細茎のままでよければ、そのまま生やしましょう。大きく育てたいときは追肥をします。化成肥料を少し置き肥すれば十分です。

  • 実を大きくしたいときも間引きましょう
  • 育て方により太い茎が作れます。追肥、水やりを忘れずにしましょう

使い分け肥料とは

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花をつけたいのか、実を充実させたいのか、葉や茎を大きくしたいのか、それぞれ目的にあわせて追肥します。窒素やリンの比率などは収穫したい植物の目的にあわせて使います。肥料を購入する際は、目的の用途をよく確認しましょう。

育て方③結実と収穫

収穫は、茎や葉を食べたいときはお好みの太さや大きさのときが適期です。実を収穫するなら、結実してまわりが萎んでからがよいでしょう。また、乾燥するまで風通しのよいところで天日干しすれば保存できます。食用だけでなくポプリや精油などに活用するのも人気です。

  • 実の乾燥は茎につけたままで乾かしても問題ありません
  • ウイキョウの実は保存できます。ガラス瓶やチャック付き保存袋に入れて、湿気を避けて保存しましょう

ウイキョウの効果効能

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ウイキョウは、「フェンネル」という西洋ハーブとして親しまれています。体を温めるハーブティーの定番薬草です。以下、有効成分一覧です。充実の芳香族(成分)は主にリラックス効果が期待されるものです。

アニスアルデヒド 大茴香(スターアニス)と同じ香り
アネトール 咳止め成分
ピネン 針葉樹や樟脳などに含まれる成分
フェンコン 胆汁分泌、消化促進

オリエンタルで刺激的な辛味成分には、消化促進や食欲増進に効果があるとされています。森林浴効果があるといわれるピネンには、リラックス効果が期待できるでしょう。また、痛風などの鎮痛や体を温める血行促進にも利用されています。

ウイキョウが使われる漢方

東洋医学でのウイキョウの効果

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ウイキョウは辛味で体を温めて、過剰な湿を排出することで痛みや水滞を取り除く効果があるとされています。穏やかに体を温めることで、筋肉痛を和らげる働きが期待できるでしょう。

辛味
性質
帰経 肝、腎、脾、胃
効能 理気、止痛、健胃

代表的な漢方薬

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漢方薬では以下のようなウイキョウを配合した方剤があります。湿熱(風邪でいうと熱があり、口の中が粘ばつくような感じがそれに当たります)で湿咳を伴うようなとき、いわゆる痰が絡むような咳などに使われてきました。

和肝飲(わかんいん) 腹痛やせん痛などの緩和
枳縮ニ陳湯(きつしゅくにちんとう) 湿った痰の咳で胸や背中がいたいとき
当帰四逆湯(とうきしぎゃくとう) 下腹部の冷えや下肢に及ぶ痛み
香橘散(こうきつさん) 陰嚢水腫の痛み

漢方薬をチャイ風に

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お腹を冷やしたときに、暖かい牛乳に漢方を溶かして飲めます。このとき、フェンネルを砕いて一緒に入れるとスパイシーミルクティーのようにおいしく飲めます。さらに塩を少々入れると味わいが深くなりメリハリがでます。

次のページでは、ウイキョウの食べ方を見ていきましょう!

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ウイキョウを使ったおすすめの食べ方

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