除虫菊を利用した殺虫剤
除虫菊を使用して作る殺虫剤には複数の種類があります。その代表的なものが夏に大活躍する緑の渦巻きの蚊取り線香です。その他の殺虫剤は用途や場所によって使い分けましょう。
殺虫剤の種類
蚊取り線香
除虫菊を使う殺虫剤の代表が蚊取り線香です。除虫菊の茎葉のパウダー、タブノキのパウダー、マラカイトグリーンをお湯で練り固めたものが蚊取り線香です。茎葉部は加工途中で褪色するためマラカイトグリーンで着色し、ピレトリン含有量が0.55%以上になるよう溶液を噴霧します。
除虫菊乳剤
花をパウダーにして石油に2晩浸したものをろ過、粉末セッケンと水で乳化(水と油をまぜる)したものを希釈して用います。この乳剤はハエや蚊に効果を発揮します。使い方はハエや蚊のいるところにまくだけです。
除虫菊パウダー
除虫菊をパウダーにしたもので、害虫の生息場所に帯状に散布する直接ふりかけるなどして使用します。ダンゴムシ、ゲジゲジ、ムカデ、ナメクジ、クモ、ゴキブリなどに効果を発揮し、カエル、ヤモリ、魚まで殺してしまうため使い方には要注意です。
除虫菊スプレー
スプレーはハエや蚊に吹きかける、クローゼットにスプレーするなどの使い方があります。個人差がありますが、刺激を感じる、香りが気になるという人もいます。
手作り殺虫剤の作り方
育てた除虫菊で殺虫剤を手作りしてみましょう。天然成分を使った、環境と体にやさしい殺虫剤ができますよ。
蚊取り線香の作り方
材料
- 除虫菊パウダー:10g
- タブ粉(お香の原料):10g
- 水:適量
- 精油(お好みで)
器具
- 乳鉢と乳棒
- めん棒
- ラップ
- クッキー型
- 円錐形の型(クリアファイルなどで手作りできます)
作り方
- 乳鉢に除虫菊パウダーとタブ粉をいれ、よく混ぜあわせる
- 少しずつ水を加えながら粉をまとめていく
- 適度な硬さになったら取り出す
- 成形する(型にいれて成形、または綿棒でのしてクッキー型で型抜き)
- 乾燥させる
型の作り方
- クリアファイルなどの薄いプラスチックのシートに直径5~6cmの円を書く
- 円を切り抜いて、さらに半円に切る
- コーン型に巻いて端をテープなどで固定する
殺虫菊スプレーの作り方
材料
- 除虫菊(乾燥):10g
- ホワイトリカーまたはウォッカ:200mL
- ニンニク:3片(お好みで)
- トウガラシ:3本(お好みで)
作り方
- 消毒したガラス瓶に材料の全てをいれる
- 冷暗所に3週間おく(瓶はときどき振りまぜる)
- 除虫菊、ニンニク、トウガラシを取り出す
使い方
- 原液をスプレー容器にいれる
- 水で500倍に薄めて使用する
まとめ
除虫菊は植え付けから収穫までじっくり時間をかけて育てる種類の植物です。多湿による蒸れを防ぐために風通しのよい場所でのんびり育てていきましょう。殺虫剤の種類は用途に応じて使い分けまてください。