大根の漬物の歴史
そもそも漬物はいつから食べられていたのでしょうか。島国である日本は、海水から塩を取る技術が比較的早く確立しました。食べ物を保存する目的で、この塩を使ったことが、漬物の始まりだといわれています。古い記録だと、2000年以上前の大和時代には、すでに塩による食品の保存が行われていたことが判明しています。
大根の漬物は江戸時代が黄金期
流通が整い始めた江戸時代では、いろいろな野菜や果物の漬物が登場します。江戸では大根の栽培が盛んにおこなわれていたため、大根の漬物は人気商品のひとつでした。大根の漬物の代表であるたくあんも、この時代に生み出されたものです。江戸中期には秋に「漬物市」が開催され、大根のべったら漬けが人気となりました。家庭にぬか床ができたのもこの時代です。
明治時代には重要な副業に
明治時代には、たくあん漬けや奈良漬けなどの、大根を使用した漬物が副業として営まれました。この流れが、昭和・大正時代以降の漬物産業のきっかけとなっていきます。このように、漬物は昔から食卓に欠かせない食べ物として重宝されてきました。その中でも特に、大根の漬物は、漬物産業を支えてきたといってもいいでしょう。
大根を美味しく漬けるコツ
大根を美味しく漬けるコツは、水分をうまく抜くことです。生の大根には水分がたくさん含まれているので、そのまま漬けても味がうまく染みわたりません。生の大根を使って漬物を作るときは、以下の方法を試してみてください。
美味しく漬けるコツ①塩を使う
塩を使って、大根の水分を出すやり方です。薄く切った大根に塩を振りかけ、そのまましばらく置いてよくもみます。こうすることで、大根の中の水分を外に逃がすことができます。
美味しく漬けるコツ②天日で干す
時間があるときにおすすめなのが、大根を天日で干す方法です。薄切りにした大根をざるなどに広げ、天日で半日ほど干します。こうすることで、歯触りがよくなり、うまみも凝縮するので、ぜひ試してみてください。
出典:写真AC