ハワイに伝わる華やかなレイ!どんな意味がある?レイの歴史もご紹介

ハワイに伝わる華やかなレイ!どんな意味がある?レイの歴史もご紹介

ハワイに行くと「アロハ」の言葉とともにレイが贈られます。きれいな首飾りだと思われがちなレイですが、装飾品としてだけではなく、いろいろな意味を含んでいるのです。この記事では、そんなレイの種類や意味、歴史を紹介します。レイを知れば、ハワイがもっと好きになりますよ。

記事の目次

  1. 1.ハワイの伝統・美しいレイ
  2. 2.ハワイの信仰とレイの意味
  3. 3.ハワイアンレイの歴史
  4. 4.レイに使われる花や材料
  5. 5.レイのタブー
  6. 6.レイを知ればハワイをもっと楽しめる

レイに使われる花や材料

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レイは、ハワイの花だけではなくさまざまな植物や素材を利用して作られます。儀式で使うレイは別として、装飾目的のレイでは使用する花の決まりはありません。贈る相手のことを考えて作るため、相手の好みやアレルギーを考慮して選ぶのが一般的です。その中でも、ハイビスカスやプルメリアなどハワイを感じさせる花は色合いも鮮やかで観光客に人気があります。

レイに使われる花や材料①プルメリア

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プルメリアは、レイに使われる花の代表といってもよいでしょう。生花で使われることがほとんどで、甘い香りがするため女性に特に人気があります。プルメリアの5枚の花びらには「アロハ」の精神が宿っているといわれており、大切な人に贈るのにふさわしい花ですね。また、満月の夜に集めたプルメリアでレイを作り、好きな人に贈ると恋が実るというジンクスがあります。

レイに使われる花や材料②ハイビスカス

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ハイビスカスは、プルメリアと同じようにレイに使われる花の代表格です。鮮やかな色合いで華やかなレイに仕上がります。観光客にも人気のある種類なので、よく目にする花のひとつといえるでしょう。

レイに使われる花や材料③ピカケ(ハワイアンジャスミン)

出典:写真AC

ピカケとは、ハワイ語でクジャクという意味の言葉です。別名ハワイアンジャスミンと呼ばれるとおり、とても強い芳香があります。クリーム色の花はとても小さく、1本のレイを作るのに100個以上の花を使うため、作成はとても大変です。ピカケで作ったレイは花嫁のレイとも呼ばれ、婚礼で使われることも多いのが特徴に挙げられます。また、贈る本数によっても意味が変わるのも特徴のひとつです。

ピカケの本数とその意味

ピカケのレイを1~2本贈ることは、「友情」を表します。3~4本は「恋愛」、5~6本は「愛の告白」、6本以上になると「プロポーズ」という意味です。贈る相手のことを考えながら小さい花をつなぎあわせて作る、とてもロマンティックな風習ですね。

レイに使われる花や材料④ティーリーフ

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ティーリーフとは、ドラセナ類の葉の総称です。葉の幅が広く長いため、レイだけではなくフラダンスのグラススカートにも使用されています。ティーリーフには魔除けの効果があると信じられているため、神事でもあるフラダンスには必須の植物といえるでしょう。

レイに使われる花や材料⑤マイレ

マイレとは、ハワイに育つツル性の植物です。潰すとバニラのような香りがするのが特徴で、古くから「神の宿る植物」として神聖視されてきました。そのため、マイレで作るレイは、主に神事や冠婚葬祭で使われます。有名なのは結婚式で男性が身につけるマイレのレイです。マイレには人と人の絆を結ぶ力があるといわれており、結婚式ではマイレのレイで新郎新婦の手を結ぶ儀式があります。

レイに使われる花や材料⑥ハラ(タコノキ)

ハラは、熱帯地方に分布するタコノキ科の植物です。ハラの木の実を使ったレイは、入学や卒業の記念として贈られます。しかし、そのほかの贈答用として使用することはまれで、通常は亡くなった人に贈る目的で使われることが多いです。ハワイでハラの木の実を使ったレイを手に入れても、誰かにプレゼントするのは避けたほうが無難です。

レイに使われる花や材料⑦シガーフラワー

シガーフラワーは、たばこのような形をした花が特徴的な植物です。色も赤やオレンジなど鮮やかなものが多く、レイにすると華やかな印象を与えます。シガーフラワーを使ったレイは「プア・キカ」と呼ばれ、男性に贈られることが多いのが特徴です。また、シガーフラワーはドライフラワーにもできるため、もらったレイをドライフラワーにして長く楽しむこともできますよ。

レイに使われる花や材料⑧イリマ

イリマはハイビスカスに似た黄色い花を咲かせる植物です。ハワイ州の花は今でこそ赤いハイビスカスですが、以前はイリマでした。イリマの花で作った黄色のレイは、王族のみが着用を許される特別なロイヤルレイです。現在でも、特別な式典や公式行事ではイリマのレイが使われています。

レイのタブー

出典:写真AC

単なる装飾品以上の意味を持つレイには、さまざまなルールやタブーがあります。伝統をしっかり理解して、失礼のないように華やかなレイを楽しみましょう。

タブー①贈り主の前でレイを外す

レイは、贈り主の感謝や尊敬の気持ちの表れです。そのレイを、贈り主の目の前で外すことは、気持ちを踏みにじる行為として失礼にあたります。「アロハ」の心をしっかりと受け取り、贈り主の前では着けたままで過ごしましょう。

タブー②贈り主にレイを返す

贈り主にレイを返却する行為は、その方の感謝や尊敬の気持ちを受け取らないということになります。これも大変失礼なことでマナー違反です。いただいた気持ちは素直に受け取り、大切に取り扱いましょう。

タブー③自分が身に着けたレイを人にプレゼントする

自分が身に着けたレイを人にプレゼントするのもタブーのひとつです。レイは一度身に着けると、その人のエネルギーや「マナ」と呼ばれる神秘的な力がレイに移るといわれています。それを他人に渡すということは、自分の命を渡すことと同じになってしまうのです。

タブー④レイをごみ箱に捨てる

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レイには贈り主の心が宿っていると考えられています。そのため、レイをゴミ箱に入れるのは、贈り主の歓迎や感謝の心を捨てていることと同じ意味になり、失礼な行為にあたります。レイを処分するときは、ほどいて海に流すか土に還しましょう。レイが自然素材で作られているのも、自然にきちんと還すためです。もしレイに自然素材以外のものが使われていた場合は、その部分だけを外して残りを自然に還すとよいでしょう。

タブー⑤クローズドレイを妊婦の首にかける

ハワイでは、妊娠中の人がクローズドレイを首にかけると胎児の首にへその緒が絡まると信じられています。そのため、妊婦にレイを贈る場合は、首ではなく手首にレイをかけるか、オープンレイを贈りましょう。

ボタニ子

ボタニ子

クローズドレイってなんのこと?

ボタ爺

ボタ爺

輪になっているレイのことを「クローズドレイ」というんじゃよ。その逆で、輪になっていないレイは「オープンレイ」と呼ぶんじゃ!

タブー⑥ハラの実でできたレイをプレゼントする

ハラというハワイ語は、以前は失敗や過ち、罪を意味する言葉でした。そのため、身につけることを禁じられていた時期があったのです。現在では「初め」と「終わり」という意味を用いて、入学や卒業のお祝いに贈ることがあります。また、亡くなった人への贈り物としてハラの実のレイを使うことも多いです。これらの意図以外でハラの実のレイをプレゼントするのは控えましょう。

レイを知ればハワイをもっと楽しめる

Photo bybibianagonzalez

レイは、単なる装飾品以上にたくさんの意味が含まれています。「アロハ」を象徴するレイだからこそ、取り扱いにも気をつけたいですね。レイの意味や種類、マナーを理解すれば、ハワイの文化や風習により興味がわきますよ。ハワイ旅行も楽しくなりそうですね。

佐野美帆
ライター

佐野美帆

自然が好きで、よく郊外に遊びに出かけます。お茶の専門店で働いていた経験があり、紅茶を含むお茶全般とハーブの勉強をしています。また、日本文学分野での出版経験を活かし、神話や民間伝承と植物の関わりに特化した記事が得意分野です。

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