トマトなのに黒い?黒トマトの特徴や味・品種を詳しく解説!

トマトなのに黒い?黒トマトの特徴や味・品種を詳しく解説!

トマトといえば赤色を思い浮かべる人が多いかもしれません。実は、世界にはさまざまな色のトマトがあります。品種が非常に豊富なトマトですが、中でもヨーロッパでは黒トマトが人気です。そんな黒トマトの魅力や種類、含まれる栄養素や食べ方について紹介します。

記事の目次

  1. 1.トマトは赤色だけじゃない?
  2. 2.黒いトマトがあるって本当?
  3. 3.黒トマトの特徴
  4. 4.黒トマトの品種
  5. 5.黒トマトが持つ栄養素
  6. 6.黒トマトのおすすめの食べ方
  7. 7.栄養いっぱいの黒トマトを食べてみよう!

トマトは赤色だけじゃない?

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トマトは真っ赤な色が食欲をそそる、栄養満点な夏野菜として人気があります。赤色のイメージが強いですが、トマトは品種が非常に多く、実はカラーバリエーションが豊富です。スーパーや市場でもグリーンやオレンジ、黄色のトマトを目にする機会が増えてきました。
 

黒いトマトがあるって本当?

Photo byflockine

黒トマトは日本ではあまりポピュラーではありませんが、海外では普通に食べられている野菜です。野菜のイメージカラーからは遠い「黒」ですが、世界ではたくさんの品種の黒トマトが栽培されています。初めは見た目に戸惑う人も多い黒トマトも、味や栄養、食べ方を知ると、クセになってしまう不思議な魅力を持っています。

黒トマトをあまり見かけないのはなぜでしょう?

黒トマトは品種にもよりますが実が軟らかいものがほとんどなため、海外からの輸入がされにくく、流通が多くないようです。国内でも少しずつ栽培が広がっていることもあり、じわじわと供給は増えています。スーパーよりは、道の駅や市場のほうが、目にする機会が多いです。

黒トマトの種類

黒トマトは赤いトマト同様に、ミニ、中玉、大玉に分類されます。ミニトマトは赤色のものより大ぶりに育ち、大玉トマトは栽培環境や状況によって小さめに育つため、「中玉トマト」に限定される品種はとても少ないです。日本では流通量の少ない黒トマトですが、ミニなら「ブラックチェリー」、大玉なら「インディゴローズ」が主に出回っています。

黒トマトの特徴

特徴①見た目

黒トマトは名前のとおり「見た目が黒い」のが特徴です。真っ黒なものもありますが、赤褐色~赤黒くみえる種類も多いです。光の加減や栽培環境などによっては、ナスのように濃い紫色をしているものや、アメリカンチェリーのような赤茶色のものもあります。

特徴②トマトの断面

黒トマトを切ってみると、中の果肉やゼリー質が「真っ黒なもの」「普通のトマトと変わらないもの」「緑色のもの」など内部の様子はさまざまです。赤いトマトに比べると種類は少ないですが、黒トマトにも品種がいくつかあり、それぞれ中身の特徴は異なります。いろいろな黒トマトを組み合わせてサラダなど作ると、面白い盛り付けを楽しめます。

特徴③味

黒トマトは、トマト特有の香りが少なく、とてもあっさりしています。品種にもよりますが、極端に甘くもなく酸味が強いわけでもなく、全体的に控えめな味わいを楽しめるのが特徴です。一見トマトらしくない黒トマトですが、クセがなく優しい味わいなため、トマト嫌いな方や小さな子どもからの人気が高いです。

特徴④育て方

黒トマトの育て方は、普通のトマトとほとんど同じです。ただし、固定種を育てる場合には注意が必要です。黒トマトは固定種の中でも比較的強いタイプですが、原産地と栽培環境が違い過ぎると、株が弱ったり病気にかかりやすくなったりします。育てる品種に適した栽培環境を事前に調べておきましょう。連作障害もあるため気をつけてください。

固定種とはなんですか?

固定種とは原種のことを指し、その実から種を採って育てると、親と同じ性質を受け継ぐ実をつけるのが特徴です。黒トマトの多くは固定種にあたります。園芸用に改良され、一代に限って親の性質を受け継ぐタイプのものは「F1種」と呼ばれています。

黒トマトの品種

品種①ブラックチェリー

基本情報

学名 Solanum lycopersicum
英語名 Black Cherry Tomato
原産国 アメリカ
種まき時期 3月~7月
収穫までの日数 約80~90日
栽培難易度 ★☆☆☆☆

ブラックチェリートマトは「ブラックチェリー」と名前がついているように、赤黒いコロンとした実が特徴のミニトマトです。ミニトマトの中では約3cmと大粒で、1粒20gほどあります。ゼリー質が多めで実は軟らかく、噛むと果汁が口いっぱいに広がります。糖度は高くありませんが、甘味と酸味をしっかりと感じられる品種です。

品種②インディゴローズ

基本情報

学名 Solanum lycopersicum
英語名 Indigo Rose Tomatoes
原産地 フランス
栽培適温 20℃~35℃
栽培難易度 ★☆☆☆☆

インディゴローズは濃い紫色のミニトマトで、「紫トマト」とも呼ばれます。見た目は真っ黒なインディゴローズですが、切ってみると中の果肉は淡い紫色~赤色をしており、見た目とのギャップが楽しい品種です。一般的なミニトマトと同じくらいの大きさで、実は軟らかすぎず硬すぎず、しっかりとした甘さと抑えられた酸味が特徴です。

品種③ブラッククリム

基本情報

学名 Lycopersicon lycopersicum
英語名 Black Krim Tomato
原産地 ロシア
種まき時期 4月~7月
収穫までの日数 約80日~85日
栽培難易度 ★★☆☆☆

ブラッククリムトマトは、上半分が黒く下半分が赤いトマトです。実は180g~220gほどの重さまで成長します。寒さには強いですが暑さに弱い性質を持っているため、栽培する際は真夏の直射日光を避け、暑い時期のみ乾燥しないように水やりを毎日しましょう。塩気のある独特な味わいと、ほのかな酸味、濃いうま味が特徴です。

品種④クマト

基本情報

学名 Solanum lycopersicum
英語名 Kumato
原産地 スペイン
種まき時期 3月~6月
収穫までの日数 約80日
栽培難易度 ★☆☆☆☆

クマトは暗褐色の個性的な色合いで、大きさ約8cm~12cmの大玉トマトです。糖度は7.5度と甘みが強く、ほのかな酸味と深みのある味わいが魅力です。果肉はみずみずしく、ゼリー質はとろみが強く、皮は硬めでパリッとした食感を楽しめます。土のような独特の香りも特徴的で、生食だけでなく調理してもおいしく食べられます。

品種⑤ボスクブルートマト

基本情報

学名 Solanum lycopersicum
英語名 Bosque Blue Tomato
原産地 カナダ
種まき時期 3月~7月
収穫までの日数 約70日~80日
栽培難易度 ★☆☆☆☆

ボスクブルートマトは、2015年に生まれた新しい品種の黒トマトです。外側の色は栽培環境や気温などの影響を受けて、濃い赤、ブルー、真っ黒などさまざまな発色を見せてくれます。中身の色は明るいグリーンで、見た目とのギャップも楽しめます。中玉~大玉サイズに成長し、さっぱりとした酸味とほのかな甘みが魅力です。

品種⑥チェロキーパープル

基本情報

学名 Lycopersicon lycopersicum
英語名 Cherokee Purple Tomato
原産地 アメリカ
種まき時期 2月~6月
収穫までの日数 約90日
栽培難易度 ★☆☆☆☆

チェロキーパープルは、へた部分は黒く、実は全体的にくすんだ赤茶色をしている黒トマトです。断面が深いグリーンとブラウンを混ぜたような紫色に見えることから、「紫トマト」とも呼ばれています。350gほどまで成長する大玉トマトで、滑らかな舌触りと芳醇な風味が特徴です。

黒トマトをより黒く育てるにはどうしたらよいですか?

黒トマトの青紫色の色素を出やすくするには、肥料の中でも「窒素」の量を減らすのが効果的です。日に当てることも大事なため、35℃以上の環境で水を少なめに、太陽光を当てるように心がけましょう。水を少なめにすることで、糖度も増して甘くなる利点もあります。

ボタニ子

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次は、黒トマトが持つ栄養素について紹介していくよ!

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黒トマトが持つ栄養素

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