クリサンセマムの増やし方
クリサンセマムは、開花時期が終わる夏前に花がら摘みをやめてできた種で増やせますが、もう一つ増やし方があり「挿し木」でも増やすことが可能です。ここからは挿し木での増やし方についてご紹介します。
挿し木での増やし方
挿し木での増やし方は種での増やし方より少し難しくなりますが、ポイントを抑えれば挿し木でも増やせます。
挿し木での上手な増やし方ポイント
- 挿し木に適した土を使うことで成功率が上がる
- 茎の切り口は斜めにカットし水分の吸い上げをスムーズにする
- 水揚げ後の切り口に発根促進剤を塗る
- 土はあらかじめ水分を含ませ湿らせておく
- 挿し木をしたら土が乾かないよう水やりを忘れない
挿し木に適した時期
挿し木はクリサンセマムが元気であればどの季節でも行えます。切り戻し剪定の際に切り落とした挿し木を利用するのがよいでしょう。挿し木用の茎は花やつぼみのついていないものを選び、先端から7~8cmほどの長さに切っておきましょう。
挿し木に適した土を使うのがポイント
挿し木には市販の挿し木・種まき専用用土か、赤玉土(小粒)が適しています。赤玉土は弱酸性で水はけ・保水性に優れており、無栄養で無菌です。土の栄養分が多いと発根しないまま枯れてしまう可能性があります。
ボタニ子
挿し木に適した土を使うことが上手な増やし方のポイントよ!
挿し木での増やし方の手順
準備するもの
【挿し木用の茎と土、鉢やポット、剪定ばさみ、発根促進剤、水を入れたコップ】
①挿し木用に用意した茎は切り口を斜めにカットし、下の部分の葉を取り除く
②水を入れたコップに3~4時間程度浸し、水揚げ作業を行う
※水揚げ~茎に空気が入るのを防ぐことと、水分を十分吸わせることが目的
③水揚げ中に鉢やポットに土を入れて湿らせておく
④水揚げ後の切り口に発根促進剤を塗る(必須ではありません)
⑤用意しておいた土に挿す
※あらかじめ割りばしや指で穴を開けておいたところに挿すと茎が傷みません
⑥風通しのよい明るい日陰で2~3週間程度管理。土が乾燥しないようこまめに水やりを行う
⑦挿し木して2~3週間後、軽く引っ張ってみて抵抗があれば発根しているので、鉢や花壇に植え替える
クリサンセマムの病気
クリサンセマムは病気に強い植物ですが、注意が必要な病気は灰色カビ病と立枯病です。多湿環境が続くと発生しやすいため、株が成長し茎や枝が生い茂ってきたら早めに剪定をしたり、花がら摘みをこまめに行ったりして風通しをよくしてあげましょう。
地植えの場合は植え付けの段階で、株同士の間隔を十分にあけておくと病気予防になりますよ!
灰色カビ病はボトリチス菌が原因の病気
灰色カビ病はボトリチス病とも呼ばれ、ボトリチス・シネレア菌が原因で発生する病気です。あらゆる植物でかかりやすい病気の一つと言われています。症状は花びらや葉に褐色の染みのような模様が出現し、放っておく株全体が褐色に変化し枯れてしまいます。病気が根元に発生すると根から腐ってしまうこともあります。
ボタニ子
この病気にかかると回復は難しいです。初期段階で見つかった場合は、病気になった部分を切り取って処分し殺菌剤を撒いておきましょう
立枯病はカビが原因の病気
立枯病は糸状菌というカビの一種が原因で発生する病気です。症状は下のほうの葉から黄色く変化ししおれてきます。放っておくと株全体も枯れて根も腐ってしまいます。病気を発見したらすぐに枯れている部分やその周辺の枝も切り落とし処分、心配であれば殺菌剤を使用しましょう。
害虫被害はアブラムシに注意
アブラムシは春と秋に発生しやすいので市販の防虫剤を撒いて予防しましょう。アブラムシは病気の発生にもつながるため、普段からよく観察しておくことも大切です。
クリサンセマムの寄せ植え
クリサンセマムは冬から初夏にかけてが開花時期です。冬から春の季節に咲く花との寄せ植えがおすすめです。春はチューリップやネモフィラ、冬はパンジーやビオラとの相性がピッタリです。
寄せ植えポイント
- 寄せ植えする際、育て方が似ている植物同士を一緒に植えてあげましょう
- 色の組み合わせや草丈のバランスを考えて寄せ植えしましょう
寄せ植えにおすすめのスノーランド品種
クリサンセマムには、一回り大きい花を咲かせるスノーランドという品種もあります。スノーランドは花が大きいので、少し大きめのコンテナに寄せ植えしてもよく映えますし、どんな植物とも合わせやすいのでおすすめです。咲いている花が少ない冬の季節、玄関先や窓辺を明るくしてくれます。
ボタニ子
花色が黄色のムルチコーレ品種とスノーランドを混ぜて寄せ植えしてもきれいですよ!
まとめ
花壇や窓辺が少し寂しくなる冬の季節に、次々と白や黄色の花を咲かせてくれるクリサンセマム。病気にもかかりにくく丈夫な植物なのでガーデニング初心者にもおすすめです。育て方や増やし方のポイントを抑えることで、長い季節花を楽しむことができます。また、寄せ植えにもおすすめできる植物です。色とりどりの花との寄せ植えデザインを考えるのも楽しみの一つになりそうですね。
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出典:写真AC