サギゴケの育て方!植え方・増やし方や寄せ植えの仕方をご紹介!

サギゴケの育て方!植え方・増やし方や寄せ植えの仕方をご紹介!

サギゴケと聞くと、苔の一種かな?と思うかもしれません。しかし、コケと名前が付いていながら、可憐な花を咲かせる丈夫な植物で良く育ちます。コツを押さえれば初心者でも簡単に冬越しできます。今回は、サギゴケの植え方や増やし方などの育て方、楽しみ方をご紹介いたします。

記事の目次

  1. 1.サギゴケはどんな花?
  2. 2.サギゴケの育て方
  3. 3.サギゴケの増やし方
  4. 4.サギゴケの越冬方法
  5. 5.サギゴケの楽しみ方
  6. 6.まとめ

サギゴケはどんな花?

Photo by ueda_yoshitaka

背丈の低い可憐な花をこんもり咲かせるサギゴケは、どのような植物だと思いますか?まずは基本情報をご紹介します。

サギゴケの基本情報

 

分類 常緑多年草、山野草
科属名 ゴマノハグサ科 サギゴケ属
原産地 日本、中国、台湾、朝鮮半島
別名 ムラサキサギゴケ(紫)、シロバナサギゴケ(白)
草丈 3~10㎝
植付時期 9月~10月、2月~3月
開花時期 3月~5月
花色 紫、白、ピンク
耐寒性 強い
※ハエドクソウ科に分類されることもあります。

サギゴケの特徴

出典:写真AC

サギゴケは日本~近辺諸国が原産で、耐寒性があり、日本の気候に良く合う植物です。這うように広がって草丈が低いため、お庭のグランドカバーに適しています。開花時期にはこんもりと可愛らしいお花が楽しめます。葉はギザギザした切込みがあり、常緑で赤い葉脈が入っています。

花の特徴

ブルーファンフラワーの花を小さくしたような3枚の花弁が規則的なカーブを描き手前側に広がり、反対に先端が鋭利な1枚の花弁があり、その中に濃い黄色の斑点が見られ、とても可愛らしい花です。色は紫、白、ピンクがあります。特に紫色の花はムラサキサギゴケと呼ばれます。

サギゴケの育て方

出典:写真AC
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サギゴケは、日本の気候に合った植物です。コツさえつかめば一年中常緑のグランドカバーと、春にはお花が楽しめます。どのような場所がいいのか、どのように管理したらよいのかなど、育て方をご紹介します。

育てる場所

サギゴケは半日影が好き

サギゴケは、日本に自生しており、田んぼや河川敷、低山など、水分が多く肥沃な土地が適しています。そのため、日当たりが良すぎると乾燥してしまい、水切れを起こして枯れてしまうなどのトラブルが見られることがあります。しかし、完全な日陰だと花付きが悪くなってしまいます。半日陰位だと程よく日光が取り入れられて乾燥を防げ、サギソウが好きな環境になり良く育ちます。

用土

水持ちが良く肥沃な土を好みます。庭植えであれば、赤玉土・腐葉土や堆肥を多めに入れて水持ちと水はけが良くなるように土を改良します。プランターなどで育てる場合は、ホームセンターなどで販売している山野草の土が便利です。また、一般的な草花の土でも大丈夫です。

植え方

サギゴケは、秋と春にホームセンターや園芸店などでポット苗で出回りますので、ポット苗を購入して植え付けます。

①土を改良する

2週間くらい前には庭にあらかじめ腐葉土や赤玉土などを加えて改良しておき、緩効性肥料を混ぜ込んでおきます。

②植え付ける

苗の高さ位の穴を掘り、ポットから苗を外して植え付け地面となじませ、たっぷり水やりをします。
 

植える間隔は広めでOK

サギゴケは横に広がって伸びるので、複数植え付ける場合は、間隔は広めに取って植え付けます。株分けなどで増やすのもおすすめです。

水やり

Photo bymanfredrichter

とても丈夫で良く育つ植物ですが、元々田んぼや湿地で自生しているため、乾燥が苦手です。そのため、土の表面が乾いていたらたっぷり水をあげましょう。乾燥する冬場もたまに水やりをするといいです。

肥料

元々栄養を多く必要とする植物ではないので、初めに土に混ぜ込んでおいた元肥で良く育ちます。しかし、葉の色が薄くなってきた場合は、液体肥料か固形肥料を一般の草花の半分くらいの濃さで与えます。

サギゴケの増やし方

出典:写真AC
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サギゴケは横に広がりながら生長する多年草です。そのため、放っておいても増えていきますが、まだあまり生えていないエリアに植えることで綺麗に広がっていきます。サギゴケは株分けや挿し木など、種ではなく株を分けて増やします。具体的な方法やコツなど、失敗が少ない増やし方をご紹介します。

時期

サギゴケを株分けする時期は、開花を終え、暑さが和らいだ9月~10月頃の秋口が適しています。

準備するもの

出典:写真AC
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サギゴケの株分けはとても簡単に出来るので、軍手と移植ゴテと育苗用ポット(9~10.5㎝)があれば大丈夫です。軍手は、根や茎が絡まっている個所を株を傷めずにほぐせるよう、一般的な軍手よりも園芸用の手にフィットするガーデニング手袋がおすすめです。指先の感覚が分かりやすくて滑りにくいため、作業がしやすくなります。移植ゴテは、根を切らずにしっかり掘り起こせるよう、幅広の大きめサイズが使いやすいです。

手順

株分けの手順について説明します。

①掘り起こす

開花が終わり、夏の暑さが和らいだ9月~10月頃、込み合ってきた箇所や元気な株を選んで、移植ゴテを用いて根を傷めないように丁寧に掘り起こします。

②株を分ける

掘り起こした株を、根や茎を傷めないよう優しく分けます。あまり小さく分けないことが失敗を防ぐポイントです。

③育苗用ポットに植え付ける

分けた株を育苗用ポットに植え付けます。土を足して、ポットの上の淵から1~2㎝位下まで土を植えます。分けてすぐ地面に植え付けると、根がうまく定着せず冬越し出来ない可能性があるので、翌年の春まで苗用のポットで育てます。

④地面に植え付ける

翌年の春になったら、密度の低い場所や植え付けたい場所に穴を掘って植えて完了です。

サギゴケの越冬方法

フリー写真素材ぱくたそ

日本に自生している植物ということで、日本の気候に適しており、耐寒性と耐暑性があります。しかし、本州~九州に多く分布しているため、あまり低すぎる気温だと冬越し出来ない場合があります。上手に冬越しするポイントをご紹介します。

冬場こそ水やりをしよう

基本的に多くの宿根草は、地上部が枯れて水やりをほぼ行わなくても地中の水分で育ちます。しかし、サギゴケは元々湿地に生息しているため、乾燥は苦手な植物です。そのため、冬場でも乾燥が続く際にはたまに水やりをしてあげるといいです。本州以南であれば、ほとんど寒さの心配がいらないので、寒さへの備えは不要です。極寒の地域では、グランドカバーとして楽しむより、鉢植えや盆栽で楽しみ、軒下で管理するのがいいでしょう。

サギゴケの楽しみ方

出典:写真AC
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サギゴケは、日本の気候に適しており、丈夫で生育も良く横に広がり背丈が高くならない性質があるので、様々な楽しみ方ができます。地植えやプランターなどの楽しみ方をご紹介します。

お庭を彩るグランドカバー

出典:写真AC
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サギゴケは野諏があるため、イングリッシュガーデンのような自然で様々な季節のお花を楽しむお庭のグランドカバーに適しています。花が咲いていない時期は雑草と間違えてしまう事もありますので気を付けます。

バラの下草にもおすすめ

サギゴケはバラと同じ位の時期に開花し、バラを基調としたイングリッシュガーデンの下草にとても相性がいいです。グランドカバーの中でも、耐寒性があり常緑で一年中楽しめます。また、日光がバラに遮られても良く育ち、花色は控えめで花の大きさも小ぶりなため、豪華なバラとのコントラストが楽しめます。

可愛らしさを生かした寄せ植えで楽しむ

サギゴケは、小ぶりで控えめながらも、開花期はたくさんのお花をこんもり咲かせ、見る人を癒してくれます。そんな可愛らしさを生かして、寄せ植えにするのもおすすめです。特におすすめなのは、シンボルツリーとなるユーカリやオリーブ、コニファーなどの寒さに強い常緑の低木や、葉の対比が楽しめる高さのあるヒューケラ、シロタエギクなどのシルバーリーフ、ミニバラなどです。春に開花を迎える草花と一緒に寄せ植えにすると、一斉に開花を迎え、玄関先やベランダを華やかに彩ってくれます。

盆栽やテラリウムにも

サギゴケは、良く育ちますがそこまで広がらず管理がしやすいため、最近流行しているミニ盆栽やテラリウムでも楽しむことができます。苔などと一緒に植え付けると、また違った趣が楽しめるので、興味がある方はぜひお試しください。

まとめ

出典:写真AC
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サギゴケは、日本の気候に合って管理がしやすく丈夫な植物です。グランドカバーや寄せ植えなど、様々な楽しみ方ができるのが魅力です。苗が流通する時期は限られていますので、見かけたらぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

chiakiponny
ライター

chiakiponny

ガーデニングや家庭菜園が大好きな主婦

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