ヒメツルソバ(ポリゴナム)とは
ヒメツルソバの基本情報
学名 | Persicaria capitata |
和名 | 姫蔓蕎麦(ヒメツルソバ) |
別名 | ポリゴナム、カンイタドリ |
分類 | 半常緑多年草・タデ科イヌタデ属 |
原産地 | ヒマラヤ |
草丈 | 5~10cm:50cm(つるの長さ) |
花径 | 1cm |
開花時期:花の色 | 4~11月:ピンク~白 |
耐暑性 | 強い |
耐寒性 | 普通(-5℃) |
半野生化したヒメツルソバ
アスファルトの隙間や花壇の端から始まり、一面に広がっているヒメツルソバ。地面が見えなくなるほどにびっしりと葉を広げ、その上に特徴のある小さな花をたくさん咲かせていく姿に、雑草?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、園芸店でも購入できる植物です。
ヒメツルソバの歴史
ヒメツルソバの原産地はヒマラヤで、日本にはロックガーデン用の植物として、明治時代に伝わってきました。名前の由来は、花や葉の作りが同じタデ科の蔓蕎麦(ツルソバ)(*1)に似ているところからきています。植物によくつけられる「姫」は小さいの意味ですね。
(*1)ツルソバ
ヒメツルソバの花言葉
ヒメツルソバの花言葉には
- 愛らしい
- 気が利く
- 思いがけない出会い
ヒメツルソバ(ポリゴナム)の特徴
花の特徴
ヒメツルソバの花は頭状花序(とうじょうかじょ)(*2)と呼ばれる形状で、花の色は咲き始めのピンクから白へと変化し、一株の中で混色することもあります。特徴的なポロポロとした花弁はイヌタデの花を丸めたような雰囲気で、まるでピンク色のお米か金平糖のように見えます。
(*2)頭状花序とは
枯れない花?
ヒメツルソバの枯れた花を見たことがありますか?実はヒメツルソバは咲いているときと同様に、咲き終わってからも花弁をそのままの色の状態で保つという性質を持っています。冬越し直前まで花を咲かせているように見えるのには、こんな理由があったからなんです。
蜜源植物
あまり知られていませんが、ヒメツルソバは蜜源植物という側面も持っています。ヒメツルソバと同じタデ科の蕎麦のはちみつをご存じの方も多いことでしょう。数ミリの花の集合体にどれだけの蜜が入っているのか疑問なところですが、ミツバチはちゃんとわかっていてヒメツルソバのところにやってきます。
葉の特徴
V字模様のある葉
ヒメツルソバの葉には茶色のV字型の特徴的な模様が入り、冬に向けて気温が下がると紅葉します。タデ科の植物には葉に同様の模様が入るものが多く「ミズヒキ」や「イヌタデ」にも同じようなV字の模様が見られます。
紅葉する葉
ヒメツルソバの秋~冬にかけてのようすです。葉は紅葉し、いつもとはまた一味違った雰囲気ですね。秋から冬にかけての寄せ植えのカラーリーフとしても使えますし、初冬の花の少ない季節でも楽しむことができるのが嬉しいですね。
斑入りの品種
ヒメツルソバには「セレブピンク」や「バリエガータ」といった葉にクリーム色の斑の入る品種もあります。特徴としては、カラーリーフとしても活用できることと、原種のヒメツルソバよりも成長がゆっくりで繁殖力も弱めなので、管理する上で扱いやすいといった利点があります。
茎の特徴
姫蔓蕎麦の名の通り、ヒメツルソバの茎はつる状になっていますが、何かに絡まるというわけではなく、匍匐して周囲に伸びて土に着いたところに根付きます。「Polygonum」の「Polys」はギリシャ語で「多い」の意味を表し「gonu」は節を意味します。
ボタニ子
次のページからは、ヒメツルソバの育て方を解説します。
学名:Polygonum chinese(蔓蕎麦)タデ科イヌタデ属。暖地の海岸近くに群生する。白花。