ハツユキカズラ毒性はある?グランドカバーで失敗しないポイント

ハツユキカズラ毒性はある?グランドカバーで失敗しないポイント

ハツユキカズラは、庭の地植えでグランドカバーによく使われます。ピンク色や白、斑の入った緑色の葉が魅力のハツユキカズラですが、毒性があるといわれています。ハツユキカズラの毒性との付き合い方と、グランドカバーとして育てるのに失敗しないポイントを見ていきましょう。

記事の目次

  1. 1.グランドカバーで人気のハツユキカズラ
  2. 2.ハツユキカズラに毒性はあるか?
  3. 3.ハツユキカズラのグランドカバー作りのポイント
  4. 4.ハツユキカズラの増やし方
  5. 5.毒性に注意してハツユキカズラを楽しもう

グランドカバーで人気のハツユキカズラ

Photo by titanium22

ハツユキカズラは、庭に地植えするグランドカバーとして人気がある植物です。鉢植えやプランターでも育てられ、さらにフェンスや塀にからませると目隠しとして活躍します。ハツユキカズラは難しい管理が必要ないため、初心者にもおすすめのグランドカバーです。また、ハツユキカズラは「初雪葛」と書きます。ピンク色の新芽から色が変わった葉の白さが、初雪を連想させる様子が由来です。

ハツユキカズラの特徴

葉の色の変化

ハツユキカズラの特徴は、葉の色の変化です。最初はピンク色をしていますが、少しずつ白く変色し緑の斑があらわれはじめます。そのままにしておくと全体的に緑色になり、光合成ができるようになります。ハツユキカズラはいっせいに変色するわけではないため、白や斑が多い葉、ピンク色や緑色などいくつもの色を一度に楽しめるでしょう。さらに、秋になると紅葉して赤く色づくのも特徴です。

ボタニ子

ボタニ子

なかなか紅葉が見られないという話もあるけれど、育てはじめて3年できれいな紅葉を見られたわ。

ボタ爺

ボタ爺

日当たりとか肥料の量や、剪定のタイミングもあるかもしれんな。

ゆっくりでも丈夫に育つ

ハツユキカズラは、丈夫でよく育ちます。ピンク色の新芽から始まって緑色になるまでゆっくりですが、病害虫を気にする必要がありません。ハツユキカズラを一度地植えすると、関東以西であれば特別な世話をしなくても冬越えします。栽培難度が低く美しい様子を楽しめるのがメリットです。一方のデメリットは、一度植えると増え続けることです。ハツユキカズラはツルをだすほふく性の植物のため、縦方向にも増え続けます。

ボタニ子

ボタニ子

ハツユキカズラを鉢植えする場合は、1年~2年に1回くらい植え替えをするといいわよ。

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ハツユキカズラに毒性はあるか?

ハツユキカズラに毒性はある

ハツユキカズラは、キョウチクトウ科テイカカズラ属の植物です。テイカカズラという日本原産の植物から園芸種として生まれました。どちらもキョウチクトウ科の植物ですが、キョウチクトウは毒草で複数の強い毒性を持ちます。とくにオレアンドリンというアルカロイド成分は毒性が高く、摂取して死亡した人が出たほどです。キョウチクトウ科に属するハツユキカズラも毒草です。

ペットや子どもは毒性に注意

ハツユキカズラがキョウチクトウの仲間で毒草なのは事実ですが、キョウチクトウほどの強力な毒性があるという情報はありません。しかし、子どもやペットの誤食や、大人でも剪定の際は注意が必要です。誤食した場合、食中毒をおこしめまいや嘔吐、下痢や麻痺などの症状が出るそうで、樹液に触るとかぶれることもあります。必要以上に怖がらなくてもよいですが注意しましょう。

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ハツユキカズラのグランドカバー作りのポイント

Photo by wallygrom

失敗しない育て方のポイント①水やり

ハツユキカズラを庭に地植えする場合、水やりは降雨でしのげます。真夏に日照りが続き、下葉が枯れるようであればたっぷり水を与えましょう。ハツユキカズラは基本的に水持ちがよい土壌を好むため、庭へ地植えする場合は植える場所の土を観察してみてください。あまりにも水はけが悪いと、カビが生えたり虫がわいたりすることがあります。

失敗しない育て方のポイント②肥料

ハツユキカズラは少量でも肥料は必要

ハツユキカズラはゆっくりではありますが、育ち続ける植物です。そのため少量でも肥料が必要です。植え付けの際に、土に緩効性化成肥料と腐葉土をまぜこみましょう。そののちも4月~6月と、9月~10月に追肥してください。1カ月に1回、緩効性化成肥料を置き肥するか、10日~2週間に1回液肥を与えます。肥料を与えることにより丈夫に、また葉の色がきれいに育ちます。

ボタニ子

ボタニ子

窒素が多い肥料だと、緑色の葉が多くなるわ。バランスのよい肥料を選んでね。

失敗しない育て方のポイント③剪定

Photo byFrantisek_Krejci

きれいな色をを楽しむために頻繁に剪定しよう

ハツユキカズラは春から秋にかけて、新しい葉が育ち続けます。そのままにしておくと、最終的に緑色の葉ばかりになることがあります。これは先祖返りといい、もとになったテイカカズラの優性遺伝子によるものです。先祖返りといっても、すべて緑になってしまうことはありません。ハツユキカズラを好きな株の形にしたり、風通しをよくしたり、気になったら好みの長さに剪定しましょう。

ボタニ子

ボタニ子

先祖返りって斑入りの植物では、ときどきあることなのよ。先祖返りした部分を取りのぞけば、またもとにもどるわ。

ボタ爺

ボタ爺

もともとハツユキカズラは最終的に緑色の葉になる植物だから、光合成のためにも必要な葉ではあるの。

ハツユキカズラの花が見たいときの剪定時期

ハツユキカズラの開花時期は5月~6月くらいで、白い2cmくらいの小さな花が咲きます。花より葉の色や模様のほうが派手できれいなためと、頻繁に剪定を行うことから花を見ることは少ないでしょう。夏過ぎに翌年に咲く蕾ができるため、ハツユキカズラの花が見たい人は、その時期以降の剪定を控えてください。

ボタニ子

ボタニ子

テイカカズラの香りは甘く強いけれど、ハツユキカズラの花も、ほのかにジャスミンに似た香りがするわよ。

剪定するときに注意すること

Photo bypagefact

ハツユキカズラは、キョウチクトウほどではないですが毒草のため、樹液が皮膚につくと皮膚炎を起こすことがあります。剪定をするときは樹液が皮膚につかないように、必ずゴムやビニール素材の手袋をしましょう。剪定した枝からも樹液が出るため、自治体で決められたゴミ袋へ入れて収集所へ出してください。手袋も捨てたり洗ったりの処理が必要です。

ボタニ子

ボタニ子

ハツユキカズラの剪定は、冬以外ならいつしてもよいのはメリットだけれど、樹液に毒性があるのがデメリットね。

ボタ爺

ボタ爺

逆にいえば、そのデメリットさえクリアしてしまえば、とても育てやすくきれいなグランドカバーになるということだの。

失敗しない育て方のポイント④日当たり

Photo bypaulleminh1959

日差しは強すぎず弱すぎず

ハツユキカズラの先祖であるテイカカズラは耐陰性がありますが、ハツユキカズラはほどよい日差しが必要です。半日陰くらいならよいですが、あまりにも日があたらないと色がきれいに出なくなります。しかし、夏の直射日光や強い西日はあまり得意ではありません。植えてから年数がたって広がって、強い日差しがあたるようであれば寒冷紗でさえぎるのがおすすめです。

ハツユキカズラの増やし方

出典:写真AC

ハツユキカズラを上手に増やせばグランドカバーに生かせます。増やし方の難易度は低いため、まずは気軽にチャレンジしてみましょう。

増やし方①挿し木

ハツユキカズラの増やし方の一つは、挿し木です。5cm~10cmほどの元気な枝を切り、3節~4節葉を残して下葉をとり、挿し穂を作りましょう。発根誘発剤につけたあと、専用の土に挿しておくと根が出て新芽が出てきます。ハツユキカズラの枝を斜めに切ると早く根が出ますが、茎に対して垂直に横に切ったほうが根の量は多くなります。挿し木は5月~8月がおすすめです。

ボタニ子

ボタニ子

剪定した枝も挿し穂にできるわよ。たくさん挿し穂を作って挿し木すれば、グランドカバーが早く育つわね。

増やし方②取り木

ツルに少し土をかぶせるのがポイント

ハツユキカズラの増やし方のもう一つは、取り木です。ハツユキカズラの枝は10cm~30cmほどに育ちますが、ツルは50cmくらいまで伸びます。ツルが土に触れている場所から根を張って、新しい芽が出てきます。ハツユキカズラのツルが伸びているのを見つけたら、そっと土をかぶせておきましょう。発根が早くなりますし、挿し木よりも年数がかからず育つので、おすすめです。

毒性に注意してハツユキカズラを楽しもう

Photo by wallygrom

ピンク色や白、白の中に緑の斑が入った葉などカラーリーフと呼ばれ、グランドカバーとして人気のあるハツユキカズラですが毒性があります。毒というと怖いイメージで扱い方には注意が必要です。しかし、そこをクリアしてしまえばきれいな庭が作れます。子どもやペットの手の届かない場所で栽培したり、剪定するときに気を配ったりして、きれいなハツユキカズラを楽しみましょう。

ほおずき
ライター

ほおずき

最後まで記事をご覧いただき、ありがとうございました。観葉植物歴は30年以上です。食べ終わった種を埋めておいたら巨大化したアボカドやミカンなどを含めガジュマルやコウモリラン、トックリランやクワズイモなど、現在20鉢の観葉植物と暮らしています。挿し木で増やしたウツボカズラが新しいつぼをつけ始めました。

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