リプサリスとは
リプサリスは、繊細な茎をいくつも伸ばしながら成長していく多肉植物です。育て方が簡単で耐陰性があるため、室内のインテリアグリーンや観葉植物としても人気があります。
基本情報
園芸部類 | 多肉植物、観葉植物、サボテン |
形態 | 多年草 |
樹高・草丈 | 10cm〜100cm |
花の色 | 白、黄、薄ピンク |
耐寒性 | やや弱い |
耐暑性 | 強い |
特性・用途 | 耐陰性がある、ハンギング、インテリアグリーン |
栽培難易度 | ★☆☆☆☆ |
名前の由来
リプサリスはギリシャ語で「枝細工」を意味する「rhips」という言葉が語源です。リプサリスの細くてしなやかな茎が、繊細な細工のようにみえたのが由来してつけられた名前です。
花言葉
リプサリスには「偉大」「燃える心」「温かい心」「枯れない愛」という花言葉がついています。リプサリスはサボテン科サボテン属に分類される多肉植物のため、サボテンの性質にちなんだ「枯れない愛」や「燃える心」という花言葉がつけられました。
リプサリスの特徴
リプサリスは別名「森林サボテン」とも呼ばれています。森林サボテンは「リプサリス」「フィロカクタス」「ヒロケレウス」というグループに分かれており、熱帯雨林や落葉樹林に自生する品種から、岩場や植物に着生する品種までさまざまです。柱型に成長するサボテンと違い、森林サボテンは湿気や滞水に弱い品種が多くあります。
特徴①葉
リプサリスは直射日光に当てると葉焼けを起こして、葉が茶色く変色したり株が枯れ込んだりします。そのため「日陰を好むサボテン」とも呼ばれており、主に室内向けとして流通している植物です。
特徴②花
リプサリスには60種類以上の品種があり、品種によって、4月〜6月にかけて白色や薄ピンク色のかわいらしい花を咲かせます。茎の先端から花茎が伸びてきて、透明感がある3mm〜5mmほどの小さな花を咲かせるのが特徴です。花後は白色の実をつけ、中には黒い種が入っています。
特徴③耐陰性がある
リプサリスは耐陰性があり、日光の当たりにくい場所でも管理できます。ほかの植物が育ちにくい半日陰でも栽培可能で、管理も簡単なため、気軽にインテリアに利用できるのが魅力です。
リプサリスの代表品種・種類
品種①リプサリス・カスッサ
リプサリス カスッサ
参考価格: 1,500円
リプサリス・カスッサは「寝ぐせプランツ」という愛称でも親しまれている品種です。茎や葉がさまざまな方向に自由に伸びるのが特徴で、その様子が寝ぐせに見えるのが由来しています。リプサリス・カスッサはハンギング仕立てにして、垂れ下がるようにして育てるのもおすすめです。
葉の色 | 黄緑 |
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花の色 | 白、薄ピンク |
品種②リプサリス・ラムローサ
リプサリス ラムローサ
参考価格: 5,500円
リプサリス・ラムローサは「プセウドリプサリス・ラムローサ」とも呼ばれています。葉の表面がツルツルしており、昆布のような茎や葉が魅力的な品種です。新芽が赤みがかっているのが特徴で、春先には緑と赤の美しいコントラストが楽しめます。
葉の色 | 緑、赤(新芽) |
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花の色 | 白、濃いピンク |
リプサリスの栽培環境
リプサリスは明るい室内ならば気軽に栽培できる多肉植物で、インテリアや観葉植物としても人気があります。直射日光を嫌うため、株が弱っているときに日光に当てるとすぐに枯れてしまうので注意しましょう。水や肥料をあまり必要としないため「イージーケアプランツ」とも呼ばれています。
栽培方法
プランター・鉢植え・露地
リプサリスは耐寒性がやや弱く、地植えで育てると冬越しできずに枯れる恐れがあります。そのため、基本的には植木鉢やプランターに植え付けて、室内で観賞植物として管理しましょう。リプサリスは茎を長く伸ばすので、ハンギング仕立てにして、枝垂れるような草姿を楽しむのもおすすめです。
用土
リプサリスは、排水性のよい用土を使用して育てましょう。市販されている「草花用培養土」を使用しても構いません。また「サボテン用培養土」や「観葉植物用培養土」もおすすめです。自分で配合する場合は、赤玉土の小粒と鹿沼土を混ぜ込んだ用土に、少量のバーミキュライトを加えた用土を使用してください。
コルクや水苔も使用できる
リプサリスは着生植物のため、コルクやヘゴ、水苔に着生させて育てる方法もあります。新芽が伸びてくる季節に、リプサリスの根をコルクやヘゴに巻きつけていくだけの簡単な方法です。水苔を使用する場合は、たっぷりと水を吸わせてから着生させましょう。用土を使用しなくても育てられるので、室内の観賞植物としても人気があります。
植え替えは必要?
コルクやヘゴ、水苔に着生させた場合は、資材が傷んできた時点で植え替えが必要です。コルクや水苔は、劣化すると吸水性が悪くなったりカビたりします。リプサリスの成長が滞る恐れや、病害虫被害を受ける原因となるので、よく観察しながら育てましょう。
ボタニ子
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出典:写真AC