ネギの育て方!種まきの仕方から土寄せのコツ・収穫方法まで解説!

ネギの育て方!種まきの仕方から土寄せのコツ・収穫方法まで解説!

さまざまな料理の食材や薬味として食卓に並ぶことの多いネギ。そんなネギを家庭菜園で育ててみませんか。白ネギは生育期間が長く根気がいりますが、ポイントを押えれば育て方自体は難しくありません。この記事ではネギの育て方から収穫までのポイントをご紹介します。

記事の目次

  1. 1.ネギについて
  2. 2.ネギの育て方①種まき
  3. 3.ネギの育て方②苗の管理
  4. 4.ネギの育て方③植え付け
  5. 5.ネギの育て方④追肥・土寄せ
  6. 6.ネギの育て方⑤収穫
  7. 7.ネギの育て方⑥株分け
  8. 8.まとめ

ネギの育て方③植え付け

出典:写真AC 

秋冬どりのネギの場合は、種まきから2カ月ほどで植え付けできる大きさになります。根の張りが弱く心配な場合は、育苗期間を伸ばすとよいでしょう。ただし植え付け時期を逃すと今度は苗が古くなってしまうため、多少小さいように感じても3カ月前後で植えるようにしてください。

植え付けの準備

植え付ける場所選びの注意点

同じ科の植物を同じ場所に連作すると、病気になったり虫が発生しやすくなったりします。これは連作障害とよばれます。長ネギ農家は一般的に、連作障害を避けるため土壌消毒を行ったり植え付ける畑を変えたりしています。家庭菜園で長ネギを育てる場合は、過去1~2年間同じ科の野菜を植えていないところに場所をずらして植え付けるのが無難です。植える場所を30cmずらすだけでも、連作障害が出にくくなると言われています。玉ネギやニラ、ニンニク、ラッキョウなどが同じ科の野菜です。

用意するもの

  • 堆肥または化成肥料
  • ワラ(無くても可)

植え付けの溝掘り

白ネギは、畑に溝を掘り、その溝の中に植えていきます。「根深」と呼ばれる通り溝の深さはネギを長く育てる重要なポイントのため、深さは20cmほど確保してください。掘り上げた土は後々の土寄せで使用するため、溝の両サイドに山になるようにしておきましょう。もし並列に溝を掘って栽培したいときは、溝と溝の間を90~100cmあけてください。ネギの苗は植え替える直前に十分な水やりをしておきましょう。

植え付けの仕方

出典:写真AC

溝の中にネギを5cm間隔で植えていきます。セルトレイから苗を植え替える場合、根をほぐさずセルトレイの土ごと植え替えてください。苗の下部3cmほどを土に埋め苗が固定されたら、その上からワラと堆肥をまきます。化成肥料でも構いません。化成肥料の場合は1平方メートルあたり50gを株元にまんべんなく施してください。肥料が足りないときは追肥もできるため、やりすぎには気をつけましょう。肥料をまいたら再び上から土をかぶせます。土の高さは葉の分岐よりも下にしてください。

植え付け後の水やりはほぼ不要

植え付け後、晴れて暑い日が数日続いてもネギが枯れることはほとんどありません。雨による水分だけで育てられます。ただし何週間も乾いた日が続き、地上部が黄色くなってきたら水やりを行った方がよいでしょう。

ネギの育て方④追肥・土寄せ

出典:写真AC

一般的に白ネギは、種まきから収穫まで8~10ヶ月ほどかかるため、最初に施した肥料だけでは足りません。途中で肥料を与えないと肥料切れを起こしてしまいます。また白ネギは土寄せによって白い部分を長く育てていくため、追肥と土寄せはしっかり行っていきましょう。ただし下仁田ネギのように太く短く育てたい場合には、土を寄せすぎないよう注意してください。葉ネギを作る場合は土寄せは行いません。

追肥のポイント

植え付け後は1カ月おきに追肥と土寄せをしていきます。追肥は1平方メートルあたり一握り(50g)の化成肥料を株元にパラパラとまんべんなく施してください。肥料が多すぎたり偏ったりしていると根が傷み生育障害が出る場合があります。

土寄せのコツ

追肥したら葉が分岐している部分の少し下まで、畝間の土を鍬で寄せます。気温が高く日差しの強いときに行うと根を傷めます。夏場はできるだけ涼しい日や夕方などに行ってください。丈が伸びるほど大変な作業になるため、鍬で土を寄せるのが大変になってきたらスコップなどを使用してもよいでしょう。収穫時期が近づいてきたら、長さを伸ばすためだけに追肥をせず土寄せのみを行ってもかまいません。

台風で倒されてしまったら

ネギは生育期間が長く、途中で台風にあい倒されてしまうこともあります。ネギは倒れても放っておけば起き上がるため、無理に起こす必要はありません。起き上がるまでは土寄せを控えて見守りましょう。

ネギの育て方⑤収穫

出典:写真AC

十分な長さに成長したら、いよいよ待ちに待った収穫です。収穫作業は晴れている日に行うとよいでしょう。秋冬どりのネギなら、大きく成長していても春になるまで抽苔することはほとんどないため、自分のペースで収穫が楽しめます。寒すぎて枯れることはありませんが、非常に冷え込んだ朝は畑で凍ってしまうことがあります。そのときはとけるまで収穫を待ちましょう。

収穫のポイント

鍬やスコップでネギを傷つけないように畝を壊し、抜いていきます。畝を壊すのが不十分だった場合、無理やり抜くと途中でネギが折れやすくなるため、しっかり土をほぐしてから抜きましょう。このときネギ同士の根が絡まっていることがあります。2、3本同時につかんで抜いたほうがスムーズに抜けます。

ネギを保存するときは

収穫した後のネギを保存する場合は、皮は剥かずに土をつけたままの方が鮮度が保たれます。また寝かせて置いたり斜めに立てかけて置いたりすると曲がってしまうため、米袋などにいれてまっすぐに立てて置いておくことをおすすめします。

ネギの育て方⑥株分け

出典:写真AC

白ネギを長期間収穫せずそのままにしておくと、根元から芽が出て新たな株が成長します。これを「分けつ」といい、この新たな株を親株から分けることを「株分け」と呼ぶのです。株分けしたネギは、別の場所に植え替えて育てられます。毎年株分けしていけば新たに種をまく必要はありませんが、味などが変化していく場合もあります。

植え替えのポイント

ネギ苗を植え付けるときと同様に、溝を掘ってネギを植え替えていきます。以前ネギを植えたところと同じ場所に植え替えると連作障害が起きて黒腐菌核病や白絹病といった病気にかかりやすくなります。連作障害を防ぐため、以前植えた場所からは離して植え替えた方がよいでしょう。

まとめ

出典:写真AC​​​

長ネギは育てる期間が長く、追肥や土寄せといった管理も必要ですが、時間と手間をかけるぶん収穫できたときの喜びはひとしおです。自信のない方はまずプランターで小ねぎの栽培をおこなってみるのもよいでしょう。ぜひご自宅の家庭菜園でネギづくりに挑戦してみてください。

マリ
ライター

マリ

元農家ライター。野菜づくりの楽しさや役立つ情報を発信していけるよう日々勉強中です。

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