たけのこの生態
たけのことは、イネ科タケ亜科タケ類に属し、竹の若芽のことです。漢字にすると「筍」で、たけのこは成長が早く、すぐ竹に成長することから、この漢字が作られました。竹になるまで大きく成長すると、硬くなって食べることはできません。
「たけのこ」と「竹」の見分け方
たけのこは、土から出てくるときは薄い皮を何枚もまとっています。大きくなると同時に、その皮はどんどん剥がれ落ちますが、皮がすべてなくなったときから「竹」になります。たけのこである期間は、身が柔らかいので、皮が動物から守ってくれます。
栄養価
たけのこの栄養価
- 食物繊維
- カリウム
- チロシン
- 葉酸
- ビタミンC
- ビタミンB2
- ビタミンE
たけのこは栄養豊富な食材で、特に食物繊維が多く含まれています。腸の働きをよくしたり、むくみをとる作用があるカリウムなどが含まれています。また、色々なビタミンが含まれていますが、肌をきれいにしたり、疲労を回復させたりします。
食べすぎに注意
たけのこには栄養が多く含まれていますが、食べすぎはよくありません。豊富な食物繊維が胃の調子を悪くしたり、下痢の要因になったりします。また、たけのこは仮性アレルゲンを起こしやすい食材です。一気に摂取することは避けましょう。
おいしいたけのこの見分け方
- 先端が黄色い
- 重さがある
- 太っている
- 切り口がみずみずしい
- 色つやがよい
先端の色が黄色ではなく、黒ずんでいるものは、育ちすぎによって硬くなったりえぐみがあったりします。太っていて重さがあるものは、中身が詰まっている証拠です。皮が薄い茶色で、色つやのあるものを選びましょう。
たけのこの種類と旬の時期
たけのこは約70種類ありますが、食用とされているものは数種類です。旬の時期は、種類によって幅があります。代表的な食用のたけのこと、旬の時期を合わせてみていきましょう。
孟宗竹(もうそうちく)
一般的に、たけのこといえば孟宗竹のことを指し、旬になるとスーパーで購入できます。太さが10cm~15cmあり、柔らかい肉質とえぐみがないことが特徴で、香りが立つことで人気があります。関西地方で多く採取されています。
旬な時期
- 3月中旬~5月中旬
真竹(まだけ)
真竹は、孟宗竹と比べて細長いことが特徴です。約50cmまで成長します。ニガタケと呼ばれることもあり、収穫してから放置すると、すぐにえぐみが出ることが由来されています。収穫後すぐだと、えぐみがほとんどないので、お刺身として食べることができます。
旬な時期
- 5月~6月中旬
破竹(はちく)
原産は中国です。収穫後はあく抜きをしなくても食べられます。別名アワダケです。破竹は皮が濃い茶色でつるつるしていることが特徴で、ほかの品種と見分けることができます。
旬な時期
- 5月~6月終わり
根曲がり竹(ねまがりたけ)
ほかの品種に比べて小さくて細いことから、別名「姫竹」とつけられています。名前の通り、まっすぐ伸びずに曲がっていることが特徴です。東北地方でよく食べられていて、えぐみが少なくて口当たりがよいたけのこです。
旬な時期
- 5月中旬~5月終わり
寒山竹(かんざんちく)
昔、殿様が寒山竹を食べて絶賛したころから「大名竹」という別名がつけられています。肉質がとても柔らかいことや、生で食べられるたけのこので、西日本を中心に人気があります。
旬な時期
- 7月~8月中旬
たけのこの見つけ方
たけのこは、地面から数cmしか出ていません。見つけることが困難ですが、見つけ方にはポイントがあり、初心者の方でもすぐに実践できる方法があります。
たけのこの見つけ方
- 足の裏の感覚
- 竹の根っこ
たけのこがあるところは、土が少し盛り上がっているので、足で踏んでいくと見つけやすいです。また、大きな竹を見つけたら、その周りをよく観察しましょう。大きく成長した竹は、地下茎を伸ばしています。たけのこは地下茎に繋がっていて、1m~2m圏内にたけのこが生える確率が高いので、タケノコ掘りが初めての方は、大きな竹の周りを探す方法がおすすめです。
時間帯は早朝がよい
たけのこを見つけに行くには、早朝がおすすめです。たけのこは、養分や水分を夜中に吸い上げる性質をもっています。栄養素を吸い上げたばかりのたけのこは、格別とされているので、ぜひ早朝を狙って行きましょう。
ボタニ子
次のページで、必要な道具とたけのこの掘り方を紹介しているよ。