九条ネギの栽培・育て方!植え替え・株分けでの増やし方などを解説!

九条ネギの栽培・育て方!植え替え・株分けでの増やし方などを解説!

九条ネギは1度植え付けると、繰り返し収穫ができ、株分けをすることで数をどんどん増やすことができる野菜です。この記事では初心者の方でも簡単に栽培ができるよう、九条ネギの特徴や、種まき・株分けのやり方など、九条ネギの栽培方法をご紹介しています。

記事の目次

  1. 1.九条ネギとは?
  2. 2.九条ネギの栽培方法:種からの育て方
  3. 3.九条ネギの栽培方法:苗の育て方
  4. 4.九条ネギの栽培方法:ネギ苗の植え方
  5. 5.九条ネギの栽培方法:株の増やし方
  6. 6.九条ネギの栽培方法:九条ネギを収穫しよう!
  7. 7.九条ネギの栽培・育て方:まとめ

九条ネギとは?

出典:筆者撮影

関西の人々には、とても馴染み深い九条ネギ。青ネギ(葉ネギ)の一種で、1300年の歴史を持ち、京都の伝統野菜のひとつに数えられています。この記事では、京都の伝統的な九条ネギの栽培方法を交えながら、初心者でも気軽に九条ネギの栽培ができるよう、種まきの仕方や植え方、増やし方など、九条ネギの特徴や育て方をわかりやすくご紹介しています。

九条ネギの特徴

関西では馴染み深い九条ネギですが、九条ネギが浅黄系・黒種系の2系統あることを知る人は、意外と少ないようです。どちらの系統を選んでも、葉ネギに違いはありませんので、栽培場所に適したものを選ぶとよいでしょう。プランター栽培やキッチンのガーデニングにも取り入れやすい野菜です。

浅黄系(あさぎけい)の特徴

出典:筆者撮影

浅黄系の九条ネギは、おもに薬味として使われる、葉が細い九条ネギです。夏の暑さにも強く、プランターでも簡単に育てることができます。地上部を10センチ程度残して切るだけで、繰り返し何度も収穫ができるため、家庭菜園だけでなく、庭やベランダガーデニングに取り入れておくと、すぐに使えて便利です。

黒種系(くろだねけい)の特徴

出典:筆者撮影

黒種系の九条ネギは、九条ふとネギ(太ネギ)とも呼ばれます。関東で馴染み深い「長ネギ」のように、土寄せをすることで白い部分(軟白部分)が伸びるため、鍋料理やすき焼きなどに利用されるのが特徴です。葉の部分を入れると90センチ近くになり、もともとは1本の苗だったものが、収穫時には10本近くに分けつします。土寄せができる家庭菜園におすすめです。

九条ネギの栽培方法:種からの育て方

出典:筆者撮影

九条ネギは(一般地の場合)春から秋にかけて種まきができます。ただ、ネギの発芽温度は20度前後なので、真夏の種まきでは、育苗ポットや育苗トレーを使い、涼しい場所で管理するようにしましょう。また、古い種は発芽が揃わなかったり、発芽しなかったりすることもあるため、できるだけ新しい種を使うことが大切です。

九条ネギの種まき:直播

ネギは嫌光性種子のため、発芽に光を必要としません。種を直播する場合は、条まき(すじまき)にし、種の上から軽く覆土します。たっぷりと水を与え、乾燥防止のために、もみ殻などをかけておくとよいでしょう。気温が高い真夏は発芽率が落ちるため、直播の場合は春や秋に種をまくとよいでしょう。

九条ネギの種まき:育苗トレー・育苗ポット

出典:筆者撮影

育苗トレーや育苗ポットに種まきをし、苗が20センチほど成長した時点で、植え替えを行う方法もあります。気温が低い春先や、気温が高い夏の種まきでは、温度管理がしやすいため、おすすめです。植え替えを行うときは、浅植えにし、成長点が土に埋もれないように注意しましょう。

京都の九条ネギ栽培の特徴

出典:筆者撮影

九条ねぎの本場、京都では、昔は秋に種をまいていました。寒い冬を越えた九条ネギの苗は、春に仮植えをし、夏にはいったん掘り上げ、干しネギにしてから定植をしていたのです。九条ねぎの旬は寒さが厳しい12月から2月頃。葉ネギでありながら、じつに1年以上の手間暇をかけて栽培されていたのです。

現在の京都の九条ネギ栽培

九条ネギの需要が増え、ハウス栽培などの農業技術も進み、現在では周年栽培が行われている京都の九条ネギ。しかし、1300年の歴史を持つ九条ネギは、農業技術が進んだ今でも、昔ながらの伝統的な育て方は、しっかりと守り続けられています。

九条ネギの栽培方法:苗の育て方

出典:筆者撮影

九条ネギを種から発芽させた場合、苗が20センチほどになると仮植えをしましょう。仮植えは成長点が土に埋もれないよう、浅く植え付けるのがポイントです。浅黄系の九条ネギの場合は、この時点で定植しても問題ありません。ベランダなどのガーデニングとして、プランターの片隅に植え付けておくと、薬味が欲しいときに、すぐに使えて便利です。

苗を入手しよう!

九条ネギの苗は、春には育苗ポットに入った苗が販売されるほか、関西では夏の終わり頃から、九条ネギを干した「干しネギ苗」が販売されます。お店で苗が手に入りにくい場合は、ネット通販での購入も可能です。また、スーパーで売っている九条ネギに根がついていれば、プランターにさしているだけで、新しい芽が伸びてきますので、苗として活用することができます。

干しねぎ苗(九条太ネギ苗)1束(干した状態で約700〜500g)

参考価格: 990円

出典: 楽天
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楽天990円

干しネギとは?

出典:筆者撮影

干しネギとは6月下旬頃から7月初旬にかけて、苗を一度、土から掘り上げ、1か月ほど干したネギのことをいいます。九条ネギ栽培では、大きな特徴のひとつといえるでしょう。九条ネギは干すことにより、病気にも強く、分けつする数も増えると言われ、九条ネギの栽培農家では、必ず行っている大切な栽培工程のひとつです。

干しネギの作り方

出典:筆者撮影

干しネギを作るには、風通しが良く、雨の当たらない場所にネギを干しておけばよいだけです。九条ネギは1か月近く水を与えず、カラカラに乾燥していても、再度、植え付ければ芽が出てきます。ただ、湿気の多い場所ではカビがはえたり、腐ったりするため、干しネギづくりは湿気の少ない場所で行いましょう。

ボタニ子

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続いて、九条ネギの栽培方法:ネギ苗の植え方

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九条ネギの栽培方法:ネギ苗の植え方

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