ルバーブの栽培スケジュール
季節ごとにすること
気温が高くなる春に種まき・植え付け
春はルバーブの種まきや植え付けの時期です。肥料を与えながら苗を育てましょう。初年度は開花せず収穫もできませんが、1年後の4月~5月頃には蕾がつきます。株を大きく育てるためにも、花が咲く前に摘蕾をしてください。収穫時期は5月~6月です。
夏は高温対策を忘れずに
ルバーブは暑さに弱いため、北海道のような寒冷地でない限りは夏越し対策が必要です。鉢の移動やマルチングで高温を避けましょう。
秋冬にお礼肥を施し発芽を待つ
寒くなって地上部が枯れてきたら、肥料(お礼肥)を施します。冬は休眠時期にあたるため、特別な管理はしなくても問題ありません。とても寒さに強い植物で、冬越し対策は不要です。2月~3月ごろに芽が出てきたら、再度肥料を与えましょう。
ルバーブの育て方【準備】
必要な道具
- ルバーブの種(または苗)
- 用土
- 植木鉢
- 鉢底石と鉢底ネット
ルバーブを種から育てるのは手間がかかるため、初心者の方は苗から育てるほうが簡単です。種も苗も園芸センターや通販で手軽に購入できます。庭などに地植えしてもよく育ちますが、暖地で栽培する場合は夏場に移動できる鉢植えでの栽培をおすすめします。ルバーブは根が深く張り大株に育つため、8号以上の深型タイプの植木鉢を選びましょう。
ルバーブの種類
ルバーブはフキのように茎を食べる植物です。茎の色は品種によって赤色のものと緑色のものに分かれます。味に大きな違いはありませんが、赤色のほうが料理やお菓子作りに使うと仕上がりがきれいなためおすすめです。ただし、赤色の品種のものでも環境や育て方によっては赤くならず緑になることも多いため、その点は理解しておきましょう。
ボタニ子
ルバーブの中でも「ビクトリア」「マンモスレッド」「ダイオウ」なんかは日本でも手に入りやすいよ!
苗選びのポイント
ルバーブの苗を選ぶときは、茎がしっかりしていて葉が大きく艶のあるものを選びましょう。根がポットいっぱいに元気よく生えているものが丈夫で育てやすいです。苗の段階ですでに茎部分が色付いているものが多いため、赤いルバーブを育てたい方は購入前によく観察し、根元部分が赤いものを選んでください。
ルバーブが赤くなりません。なぜでしょう?
ルバーブが赤くならない原因は2つ考えられます。1つ目は「赤くならない品種である」場合です。購入したルバーブの品種を確認してみましょう。2つ目は「日に当てすぎた」場合です。ルバーブは北海道のような涼しい環境で赤く色付く性質を持っています。温度が上がると色がつきにくくなるため、置き場所を工夫してみてください。
土作り
鉢植えの場合
ルバーブは水はけのよい弱アルカリ性の用土を好みます。鉢植えの場合は自作するなら、赤玉土7:腐葉土3に元肥として化成肥料を一握り混ぜ込んで準備しましょう。自作するのが難しい方は、市販の元肥入りの野菜用培養土を使うのが簡単でおすすめです。
地植えの場合
植え付けたいところの土を掘り起こし、1㎡あたり100gの苦土石灰を混ぜ、土をアルカリ性に傾けておきましょう。苦土石灰を混ぜた後土の状態が落ち着くのに時間がかかるため、2週間前を目安に準備してください。植え付け1週間前になったら、掘り起こした土に対して2~3割の堆肥と1㎡あたり100gの化成肥料を混ぜ込んで完了です。
ルバーブの育て方【種まき~植え付け】
種まき
3月~4月がルバーブの種まき時期です。種まきには3号サイズの育苗ポットを使いましょう。ポットの8割まで赤玉土や培養土を入れたら、3カ所に3~4cmほどの穴を開け、各穴に1粒ずつ種をまきます。軽く覆土して土表面をならしたら、たっぷりと水を与えて完了です。育苗ポットの代わりにセルトレイを使用しても構いません。
発芽までの管理と間引き
ルバーブの発芽温度は20℃~25℃と高めのため、種まき後は気温の上がる日当たりのよい場所で管理してください。発芽までの間は乾燥に気をつけ、1日1回は水やりしましょう。本葉が1~2枚でてきたら、葉柄が長くしっかりしているものを1本だけ残しあとは全て間引きます。
ボタ爺
間引きは株を大きく育てるために欠かせない作業なんじゃ。忘れずにするんじゃよ!
植え付け
本葉が3~4枚に育ったころが植え付け時期です。鉢植えなら、苗の大きさより少し大きめの穴を開け、苗を移し替えて完了です。地植えのときは、まず幅90cm高さ10cmの畝を作ります。ひとつの畝に1列か2列の苗を植え付けて構いませんが、根が広く張るため株間は40cm~50cmとりましょう。植え付け方は鉢植えのときと同じです。
ボタニ子
ルバーブは大きく育つから、庭に植えるなら隅っこに植えるのがおすすめだよ!
ルバーブの育て方【日常管理】
置き場所
ルバーブは、適度に日の当たる通気性のよい場所でよく育ちます。耐暑性は弱いため、直射日光や強い西日が当たる場所は避けましょう。鉢植えならその都度移動させて対応してください。地植えの場合は植え付け前に場所の確認をしっかりするのが大事です。植え付け後に日差しが強いことに気が付いたときは、日よけを使うか別の場所に移しましょう。
水やり
ルバーブは加湿状態が苦手です。鉢植えの場合は、土表面が乾いたタイミングでたっぷりと水を与えましょう。庭などに地植えする場合は、植え付け時に水を与えておけば基本的に水やりの必要はありません。日照り続きで乾燥がひどいようであれば、その期間のみ1週間に1回を目安に水やりしてください。
追肥
ルバーブは追肥することで大株に育ちます。植え付けて3週間後から、1カ月に1回を目安に追肥を始めましょう。1株あたり化成肥料20gが目安です。6月ごろに収穫が終わるとともに、一旦追肥はストップします。春先になって芽が出始めたら、株の成長を促すために1カ月に1回のペースで追肥を再開してください。
病気対策
ルバーブは病気に強い植物ですが、うどん粉病には注意が必要です。カビ菌により発生する病気で、雨などによる泥はねが原因になる場合が多いです。気になるようであればワラなどであらかじめ株元をマルチングしておきましょう。被害が広がりそうであれば、薬剤を使うのもおすすめです。
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内容量 | 30mL |
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有効成分 | TPN |
適応病害 | うどん粉病、カビ病、黒枯病など |
害虫対策
ルバーブには害虫がつきにくいですが、強いて挙げるならヨトウムシやアブラムシに気をつけましょう。いずれも増えやすく、吸汁加害や食害を引き起こします。見つけ次第すぐに捕殺してください。ヨトウムシは1日で何百という数の卵を産み付けるため、捕殺が難しいようであれば薬剤を使うのが効果的で簡単です。
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内容量 | 20g |
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有効成分 | バチルスチューリンゲンシス菌の生芽胞及び産生結晶毒素 |
適応害虫 | アオムシ、コナガ、ヨトウムシ |
ボタニ子
次も引き続きルバーブの育て方について説明していくよ!
出典:写真AC