リーキとは
リーキの基本情報
名称 | リーキ |
別名 | 西洋ネギ、ポロネギ、ポワロー |
学名 | Allium ampeloprasum var.porrum |
原産地 | 地中海沿岸 |
リーキはネギ科の野菜で、西洋ネギやポロネギ、ポワロー、リークなどの名称があります。見た目は白ネギより太く、茎(白い部分)の断面は楕円形で、葉(青い部分)は交互に重なったV字形です。白ネギ同様、海外ではスープなどの煮込み料理はもちろん、刻んでドレッシングにしたりオーブン料理にしたりとさまざまな使い方をしています。
リーキの特徴
特徴①煮崩れしにくい
リーキは煮崩れしにくく、スープなどに入れてもシャキシャキした食感が残ります。その一方で、加熱すると甘みが増し、とろりとした食感も一緒に楽しめるため、いろいろな使い方を楽しめる野菜です。
特徴②辛味が少ない
リーキはネギ科の野菜ですが、日本のネギのような強い辛味がないのが特徴です。さっと湯通ししてリーキの香りを楽しむ食べ方も人気があります。
特徴③旬は冬
日本で国産のリーキが出回るのは冬です。リーキを日常的に食べるフランスなどでも旬は同じで、この時期はとくに香りや味がのってくるといわれています。
ボタニ子
リーキの食べ方
リーキは白ネギと違い、葉がV字に生える楕円形のため、土が葉の隙間に入りやすい傾向があります。料理に土が混ざってしまうとせっかくの味を損なってしまうのできれいに洗い流しましょう。また、主に白い部分を料理に使いますが、青い部分もスープの出汁や煮込み料理にと使い方次第では活躍してくれますよ。
下ごしらえ
茎の根元には細かな根が白ネギと同じように生えているので、まず根を落としましょう。リーキは葉の境目から土が中に入り込んでしまうので、白い部分と青い部分の境目はとくに丁寧に洗います。
青い部分
青い部分は葉の構造上、隙間に細かな土や泥が入り込んでいます。V字の部分に縦に切れ目を入れて、土を出すようにして水で洗いましょう。青い部分の先端はごわごわとしていてあまりおいしくありません。ただし、ミキサーにかけてペースト状にする場合や、出汁などに使う場合は青い部分は便利なのでとっておくとよいでしょう。先端3~5cmほどは食感が悪いので切り落としてしまいます。
白い部分
葉と茎の境目には土が入りやすいので、境目は入念に洗いましょう。茎の中に細かな土が入り込んでいる場合は、境目の部分から縦に包丁を5cmほど入れ、水を流しながら茎の間を洗います。
ボタニ子
リーキは日本のネギのレシピに代用可能です。余りがちなネギの青い部分のレシピはこちらをご覧ください。
リーキの人気レシピ5選
人気レシピ①リーキのグリル焼き
リーキのグリル焼きはシンプルな材料とレシピながら、リーキのよさを引き出す食べ方です。グリルでこんがり焼くことで甘さが引き立ち、とろりとした食感とシャキシャキした食感の両方が楽しめます。白い部分がとくにとろりと仕上がって食感もよく人気です。
材料(1~2人分)
- リーキ:1本
- オリーブオイル:大さじ2~3
- 塩:適量
- ブラックペッパー:適量
- レモン:1/2玉
作り方
- リーキの青い部分を落とし、白い部分をよく洗って土を落としてから5cm幅の輪切りにする
- 耐熱容器にオリーブオイル大さじ1を入れ、1のリーキを並べてさらに上からオリーブオイル大さじ1をかける
- グリルで耐熱容器ごと加熱する
- リーキの表面に黒い焦げがつくまでじっくりと焼き、なかの甘みを引き出す
- リーキの中まで火がとおったら皿に盛りつけ、塩、ブラックペッパーを適量かけて完成
- お好みでフレッシュなレモンを絞ってどうぞ
人気レシピ②ポロネギとマッシュルームのクリームスープ
リーキとマッシュルームのクリームスープはぽってりしたポタージュです。リーキの甘さにマッシュルームの複雑な香りがからみあい、寒い冬にほっと一息つける優しい味に仕上がります。リーキの青い部分も一緒に料理できるので、1本使いきる使い方を探している人にもおすすめです。
材料(4人分)
- リーキ:1本
- マッシュルーム:5~6個
- 無塩バター:20g
- コンソメ:小さじ1
- 塩:少々
- 牛乳:400mL
- 生クリーム:200mL
作り方
- リーキを水でよく洗い、1本丸ごとザクザクと2cm幅に輪切りする
- マッシュルームは厚さ5mmほどにスライスする
- 鍋にバターを熱し、溶けてきたらリーキと塩をいれてしんなりするまで炒める
- リーキがくたくたにやわらかくなったらスライスしたマッシュルームを加えてさらに炒める
- 牛乳を4の鍋に加え、コンソメを入れる
- 5の牛乳が温まってきたらミキサーで滑らかになるまで攪拌する
- 6の鍋に生クリームを加えて均一に混ぜる
- 塩コショウでもう一度味を調えれば完成
人気レシピ③リーキと牡蠣のグラタン
リーキ好きな人から熱い支持を集める食べ方がグラタンです。リーキは魚介類とも相性がよく、牡蠣の磯の香りを心地よいものに感じさせてくれることでしょう。体の芯から温まる優しいおいしさを家族みんなで味わってください。
材料(3~4人分)
- 牡蠣(ホタテなどもおすすめ):9~12粒
- 小麦粉:適量
- リーキ:2本
- オリーブオイル:大さじ2
- 白ワイン:50mL
- 生クリーム:200mL
- 水:大さじ3
- 塩:少々
- シュレッドチーズ:適量
- パン粉:適量
作り方<下ごしらえ>
- 加熱用の牡蠣を流水でよく洗って水を切っておく
- リーキの根を落とし、青い部分も白い部分もあわせて3~5cm幅に切り分け、沸騰したお湯で5~8分ほど茹でる
- 茹で上がった2のリーキを縦に4等分し、グラタン用耐熱皿にリーキを並べる
- 牡蠣に塩コショウ、白ワイン10mLをまぶし、臭みをとったあと小麦粉を薄くふりかける
作り方<加熱工程>
- 小麦粉がまぶされた牡蠣をバターを熱したフライパンで焼く
- 1の牡蠣に焦げ目がついてきたら、残りの白ワインも加えて蒸し焼きにする
- ソテーした牡蠣をリーキを並べたグラタン皿に並べる
- 2のフライパンを洗わず、牛乳と生クリームを加えてとろみがつくまで加熱する
- リーキと牡蠣を並べたグラタン皿の上からホワイトソースをかける
- 5の上からさらにシュレッドチーズ、パン粉を適量のせて表面に焼き色がつくまでオーブンで焼く
人気レシピ④リーキとソーセージのポトフ
リーキの食べ方のなかでもポトフのような煮込み料理はとくに人気です。ソーセージをブロックのベーコンや豚ロースブロックなどに置き換えてもおいしく食べられます。さまざまな素材の味がぎゅっとつまったポトフで身も心も温まりましょう。近年の圧力鍋なら使い方も安全に時短で作れますよ。
材料(2人分)
- リーキ:2本
- じゃがいも:4個
- にんじん:1本
- セロリ:1/2本
- ソーセージ:大2~3本
- コンソメ:小さじ1/2~1
- 塩コショウ:適量
- 水:200mL
作り方
- じゃがいもとにんじんの皮を剥いて大きく切り分ける
- リーキとセロリはよく洗い、5cm幅に切り分ける
- 圧力鍋(なければ普通の鍋でもOK)に切り分けた野菜とソーセージ、水、コンソメを入れ、蓋をして3分加熱(通常の鍋であれば具材に火が通るまで加熱)
- 塩コショウで味を調えて完成
人気レシピ⑤桜エビとリーキのペペロンチーノ
リーキをパスタとあわせる食べ方も人気です。細かく刻んだリーキが素材の味を吸ってパスタとからみあいます。桜エビのほかにもきのこやベーコン、ひき肉と一緒に炒めてもおいしくいただけますよ。
材料(2人分)
- リーキ:1本
- 桜エビ:大さじ1
- スライスベーコン:2~3枚
- オリーブオイル:大さじ3
- パスタ(乾麺):160g
- にんにくスライス:2片
- 鷹の爪:1~2本
- 塩コショウ:適量
作り方
- パスタを茹でるお湯を沸かす(1Lのお湯あたり大さじ1杯の塩を入れる)
- ベーコンは1cm幅に切り分ける
- リーキは白い部分をみじん切りに、鷹の爪は中の種を取り除いて小口切りにする
- パスタを茹で始める
- フライパンにオリーブオイルを熱し、にんにくスライス、鷹の爪、リーキ、ベーコン、桜エビを加えて香りが出るまで炒める
- 茹で上がったパスタを4のフライパンにあわせて、油と水分が乳化するようにぐるぐると混ぜる
- ソースにとろみがついてきたら塩コショウで味を調えて完成
西洋野菜リーキの食べ方は豊富
日本で白ネギなどのネギが万能野菜として扱われているように、海外でリーキはさまざまな食べ方で楽しまれています。加熱すれば甘くなり、とろりとした食感を楽しめるのはネギならではですね。まだまだ日本で見かけることが少ないリーキですが、西洋野菜はこれから要チェックの食材でしょう。見かけた際はぜひ購入してリーキ料理に挑戦してみてくださいね。
ネギは種類が豊富ですね。ネギの種類や栄養について解説した記事はこちらです。