カトレアの育て方
「着生植物」に分類され、木の根元や樹皮に着生して成長するのが特徴です。そのため、風通しや通気性がよい、やや乾燥した環境を好みます。置き場所や水やりの仕方を工夫し、根を濡れたままの状態にしないのがポイントです。そんなカトレアの育て方や、美しくきれいな花を咲かせるコツをご紹介します。
育て方①置き場所
置き場所は、日当たりと風通しのよさを両方兼ね備えた場所が適しています。年間を通して日光がたっぷりと当たる置き場所が最適です。耐暑性は強いですが、直射日光に長く当てると葉焼けを起こしてしまうので30%ほど遮光しましょう。また、耐寒性が弱いので、秋頃からは室内に取り込み、レースのカーテン越しの窓辺で育てるのがおすすめです。
育て方②用土
赤玉土や鹿沼土などの用土は使用しません。カトレアの場合は、用土の代わりに水苔やウッドチップ、ヤシ殻チップやバークなどを使用します。1番育てやすいのは水苔と素焼きの鉢の組み合わせです。購入した水苔は乾いているので、はじめにたっぷりと水を吸わせてください。素焼きの鉢は通気性や速乾性があるので、根腐れを防いでくれる効果が期待できます。
育て方③植え付け
植え付けは4月〜5月か9月に行います。着生植物のため、地面の用土では上手に成長しないので地植えは向きません。水苔にしっかりと水を吸わせ、根の部分をぐるぐると巻きつけます。ぐらつかないように留め具で固定して、着生してから素焼きの鉢にウッドチップやバーグを敷き詰めて植え付けます。
育て方④植え替え
植え替えも植え付けと同じ4月〜5月か9月が適しています。2年に1度、植え替えを行うと育成がスムーズになり、きれいな花を咲かせられます。鉢から優しく株を取り出し、古くなっていたり傷んでいたりする根を切り取りましょう。新しい根を水苔に巻きつけ、植え付けと同じように素焼きの鉢に植え替えます。
育て方⑤水やり
きれいな花を咲かせるには、季節によって水やり方法を変えるのがポイントです。熱帯地方が原産の植物のため、カトレアは雨季と乾季を両方乗り越えながら成長します。そのため雨季にあたる春〜秋にかけては表面が乾いてからたっぷりと水やりを行いましょう。乾季にあたる冬の時期は水やりを控え、やや乾燥気味に育てます。
育て方⑥肥料
18℃を超えると育成期に入ります。成長期以外に肥料を与えると根腐れしてしまう恐れがあるので、暖かくなってきた春ごろに肥料を与え始めるのが重要です。固形の有機肥料を株元に適量与え、1ヵ月ごとに新しい肥料に取り替えましょう。気温が下がると休眠期に入るので、肥料を与える必要はありません。
育て方⑦花がら摘み
カトレアをきれいに保つには、花がら摘みは大切な作業です。開花後そのままにしておくと、病気にかかりやすくなるので注意しましょう。咲き終わった花がらを花の付け根から切り取ります。茎の部分を傷つけないようにするのがポイントです。
美しくきれいな花を咲かせるコツ
- 日当たりと風通しのよい置き場所を選ぶ
- 地植えではなく、鉢植えで育てる
- 2年に1度は植え替えを行う
- 季節ごとに適した水やりをする
- 育成期のみ肥料を与える
- 開花後に花がら摘みをする
ボタニ子
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