ヒメツルソバ(ポリゴナム)の性質
ヒメツルソバは育て方が簡単で、グランドカバーの代表植物としてもよくあげられるので、一度は育ててみたいと思われる方も多いのではないでしょうか。ここではグランドカバーとして使用する際の性質を説明していきます。ヒメツルソバの増やし方は簡単ですが、その後の管理もしっかりと行いましょう。
グランドカバーとしてのメリット
強健な生命力
肥料分もなく、定期的に水やりされる環境でもないのに、アスファルトやコンクリートのわずかな隙間から匍匐つるを伸ばし、周囲に広がっていくことからも、ヒメツルソバのたくましい生命力はおわかりでしょう。乾燥にも強く、暖地なら冬越しできる程度の耐寒性も持っています。
長い花期
ヒメツルソバの花期は4月~11月と非常に長い期間咲き続けてくれます。真夏の時期は若干花つきが悪くなりますが、気温が下がってくれば、また賑やかに咲き始めてくれます。
グランドカバーとしてのデメリット
強すぎる繁殖力
ヒメツルソバはその強すぎる繁殖力から、駆除対象となっていることも否めません。グランドカバーが目的だったのに半野生化し、想定外にあたりに広がってしまうからでしょう。意図しないところに入らないよう、育てるからにはしっかり管理することが必要です。
総合対策外来種
あまり好ましくない認定をされてしまったヒメツルソバですが、これは、他の植物の領域まで侵食してしまうことが理由とされています。それでもヒメツルソバの根は浅く、簡単に地面から剥がせますので、駆除は比較的楽な部類といえるでしょう。
ヒメツルソバ(ポリゴナム)の管理
ヒメツルソバの増やし方
肥料、水やりも必要とせず、種まきしなくとも増えていくというヒメツルソバの増やし方は、植物の中でも最も容易な部類だといえるでしょう。方法としては、こぼれ種で増えた株を移植するか、挿し木で増やすのが簡単です。早く増やしたい場合はつるの先端を切って脇芽を増やすとよいでしょう。
ヒメツルソバの駆除
先にも述べたようにヒメツルソバの繁殖力は旺盛で、周囲の植物の領域にまで入り込んできます。そこで駆除の方法ですが、そう難しいことはありません。不必要な部分をその都度地面から剥がします。しばらく様子を見て、こぼれ種や残っていた根から再生するようであれば、同様に引き抜くとよいでしょう。
ヒメツルソバ(ポリゴナム)の栽培歴と育て方のポイント
ヒメツルソバの栽培歴と、ここまでの育て方や管理のポイントをまとめてみました。基本的に強健な植物ですから育て方や管理はとても簡単で、初心者向けといえるでしょう。
1~2月 | 休眠期(冬越し)・土づくり(緩効性肥料) |
3~5月 | 植え替え・植え付け(4~5月:種まき) |
4~11月 | 開花期(こぼれ種による発芽、生育:随時) |
12月 | 休眠期(冬越し) |
ヒメツルソバの育て方
- 種まきは4~5月。
- 増やし方は、ある程度育った株からの移植か挿し木がおすすめ。
- 土づくりの肥料は最初のみ。花つきが悪くなるので多肥にならないよう注意する。
- 乾燥に強い植物なので、地植えの場合水やりは不要。
- 鉢植えの場合の水やりは、土の表面が乾いてからたっぷりと。
- 想定外に大繁殖した場合は、不必要な部分を適宜駆除すること。
- 冬越しは-5℃を下回ると難しいが、こぼれ種で翌年同様に新芽を出す。
まとめ
育て方が簡単でグランドカバーとして利用される反面、駆除対象にもなっているヒメツルソバ。肥料や水やりの手間いらずで管理もしやすい特徴を生かし、周囲の迷惑にならないよううまく活用していきたいものですね。ピンク色のカーペットにぜひチャレンジしてみてください。