管理③病気・害虫
とても丈夫な植物ですが、時には病気や害虫の被害で枯れることもあります。先に知っておくことで、予防や素早い対処ができます。病気や枯れる原因はさまざまですが、ここではクラピアに特に多いものを見ていきましょう。
白絹病(しらきぬびょう)
枯れる原因で最も多いのが白絹病です。高温多湿な6~9月に発生しやすく、白い糸状菌が現れ立ち枯れてしまいます。治せないため見つけたら早めに土ごと処分しましょう。このときに、菌核という茶色や白の小さな丸い粒が残っていると被害がまた広がってしまうため慎重に処分します。
ハダニ
害虫の被害は少ない植物ですが、6~9月の高温多湿な時期に発生しやすいのがハダニで、葉の裏から吸汁され生育不良を起こします。蜘蛛の巣のような細い糸が張られて、葉が白っぽくかすれたようになるのが特徴です。水が苦手なので葉に水をかけるか、被害が大きければ薬剤散布しましょう。
クラピアの増やし方
クラピアは9cmポットで1株500円以上と高価なため、少なめに植えて挿し芽や株分けで増やしていく方法もあります。とても丈夫な植物で、増やし方も簡単です。しかし、クラピアは種苗法で品種登録された植物のため、無断で増やして他人に譲ったり、販売したりすることを禁じられています。自分の土地だけで使用しましょう。
増やし方①挿し芽
生命力の強いクラピアは、挿し芽で簡単に増やせます。根の付いた太いランナーを切り取り、1時間ほど水揚げをしたら直接土に挿して大丈夫です。根付くまでは乾燥させないように1日1~2回ほどの水やりを欠かさなければ、かなりの確率で挿し芽は成功します。雨の多い梅雨なら失敗が少なくおすすめです。
増やし方②株分け
思い切って株にスコップを差し込んで分けるか、ハサミで切り分けてそのまま土に植え付けます。特別な培養土なども必要ありません。すでに根が付いているため、水やりは挿し芽ほど慎重にならなくても大丈夫です。根付いて広がってくるまでは、毎日欠かさず水やりをしましょう。
クラピアの失敗しないためのコツ
枯れる原因の多くが「過湿」によるものです。水はけのよい土に植え付け、梅雨前の刈り込みをすることで防げます。根付いた後の水やりはほとんど必要ありません。数年たち土が固く水はけが悪くなったら、春にローンスパイクでエアレーションをして通気性をよくしましょう。じめじめした状態にしないことが失敗しないためのコツです。
まとめ
クラピアは丈夫で育て方がとても簡単です。しかも少ない管理で美しく庭をカバーしてくれる、忙しい方にもおすすめの植物です。また、クラピアを育てる方々の情報交換サイトも立ち上げられています。新たな趣味として楽しむのもよいでしょう。