薬との相互作用
セイヨウオトギリソウのサプリメントを服用する際に注意したいのが、薬との相互作用です。免疫抑制剤や心不全の薬(ジゴキシン)などとの飲み合わせは特に注意しましょう。セイヨウオトギリソウには消化管からの吸収を低下させたり、体内から薬を排出する酵素を誘導する働きがあるため、薬の効果を弱めてしまうことがあります。
注意点
セイヨウオトギリソウを含む食品やサプリメントは日本でも多数販売されており、海外やインターネットを通じて簡単に購入できます。しかし薬との併用で副作用を起こすこともあり、危険をともなうこともあるので禁忌を守って服用しましょう。ラベルに“Hypericum perforatum”“St. John's wort”などの文字があれば注意が必要です。
セイヨウオトギリソウの利用方法
ハーブとしての特徴
ヨーロッパでは古くからハーブとして親しまれ、ハーブティーとして飲用されてきた歴史をもちます。味は少し苦味がありますが、その薬理的な効果のために長く愛されるハーブです。病気や悪魔に打ち勝つとして、不眠症やうつ病に用いられ、栽培されている地域があると同時に、いくつかの国では毒草として扱われます。
ハーブティーに
セイヨウオトギリソウのハーブティーは、苦味のある草木の素朴な風味が特徴です。ほんのりとした甘味の後にスパイシーな刺激を感じます。気分が晴れない、イライラしてしまうというときには、ゆったりとくつろいでセイヨウオトギリソウのハーブティーを楽しんでみてください。
ハーブティーのいれ方
材料
- セイヨウオトギリソウ(乾燥):ティースプーン2杯
- 熱湯:300mL
作り方
- ティーポットにハーブをいれ熱湯を注ぐ
- 約3分蒸らして、温めたティーカップに注ぎわける
おすすめのブレンド
セイヨウオトギリソウのシングルティーが飲みづらいと感じるなら、他のハーブやお茶とブレンドしてみましょう。紅茶やルイボスティーにセイヨウオトギリソウをプラスすしてみる、またはハーブの半量をレモングラスやローズヒップなどの他のハーブに置き換えるだけで、おいしいアレンジティーができあがります。
湿布薬として
セイヨウオトギリソウの鎮痛作用は、古くから湿布薬として利用されてきました。ハーブティーを濃く煮出した液に布を浸し、神経痛、筋肉痛などの痛みがある部分に湿布します。
スキンケアに
古くからヨーロッパでは、セイヨウオトギリソウの花をスキンケアに用いていました。全草をオリーブオイルなどの油に漬けこんでつくる浸出油は、軽い火傷や切り傷、擦り傷に使用され、また葉に含まれるハイペリシンの生成物が美しい赤色の油を作ることから、化粧品としても使用された歴史があります。
まとめ
太陽のように私たちの気分を明るくしてくれるハーブ、セイヨウオトギリソウについてご紹介しました。心と体と肌にも有用な成分を含む植物ですが、使い方を間違えると毒にもなります。正しい使い方を理解して生活に役立ててください。サプリメントを飲む前に専門家に相談することを忘れないでくださいね。