ベンレート水和剤の注意点
最後のトピックは、ベンレート水和剤を使う上での注意点についてです。農薬は、使い方を誤ると人体や環境に悪影響を及ぼします。ベンレート水和剤も例外ではなく、誤った使い方をしてしまうと毒性を発揮してしまいます。実際、農薬を間違って河川に流してしまったことで、川の生き物が死滅したという事件はたくさんあります。自分の身体、そして環境に悪い影響を出さないためにも、注意事項をしっかりと抑えておきましょう。
肌の露出を控えた服装で使う
ベンレート水和剤以外の農薬でも同様ですが、使うときは必ず肌の露出が少ない服装で行いましょう。ベンレート水和剤は、皮膚や眼に刺激性があります。使うときは風のある日を避け、保護メガネや手袋、長袖長ズボンといった服装が適切です。また、希釈するときも風で粉末が飛ばされることがあるので、屋内や風のない場所で行うなど工夫しましょう。万が一、体に付いてしまった場合は、大量の水ですぐに洗い流すようにしてください。
希釈濃度を守る
2つ目の注意点は希釈濃度を守ることです。ベンレート水和剤は、作物ごとによって希釈濃度が決まっています。誤って低濃度で散布すると効果が発揮されませんし、高濃度で散布すると生育抑制や作物の色が出にくいとった障害が生じます。決められた希釈濃度を守って使うようにしましょう。
何回も使わない
ベンレート水和剤をはじめとするベノミル系統の農薬を何回も使っていると、農薬に耐性をもつカビや菌が出現することがあります。もし耐性菌が発生してしまうと、ベンレート水和剤をいくら散布しても効果がありません。作物ごとに使用回数の目安が決まっているので、使用回数を守って使用しましょう。また、作用性が異なる農薬を組み合わせて使うのも1つの方法です。
使った後の処理
ベンレート水和剤は、ミミズなどの無脊椎動物や魚などの水生生物に毒性があることが確認されています。そのため、散布するときは使いきるようにしましょう。余ったからといって、排水溝や河川、池に流すことは絶対にいけません。また、使用した容器や小袋をその辺に捨てるといった行為もやめましょう。使うときは最後まで使いきって、環境への毒性が発生しないよう注意しましょう。
まとめ
カビや菌が原因の病気の防除・予防に効果のある、ベンレート水和剤を紹介しました。ベンレート水和剤はうどんこ病などのやっかいな病気に対して効果があるため、ガーデニングライフの心強い味方となる農薬です。一方で、使い方を誤ると作物や人体、環境に対して悪影響を及ぼすので、希釈濃度、使い方を守って使うようにしましょう。