オレンジについて
オレンジの特徴
オレンジはインド原産のミカン科・ミカン属の果物です。大きく「マンダリンオレンジ」「スイートオレンジ」「サワーオレンジ」の3つに分類されます。日本で一般的に「オレンジ」と呼ばれるものは、世界的に広く流通している「スイートオレンジ」をさすことが多いです。
剥きやすいオレンジの選び方
①種類
スイートオレンジのなかでも剥きやすく食べやすいのは「バレンシアオレンジ」です。外皮も比較的簡単に剥け、果汁に苦みが少なく人気があります。「ネーブルオレンジ」は皮が硬く手では剥きにくいですが、実がしっかりしているので飾り切りやフルーツカッティングにぴったりです。用途にあわせて種類を選びましょう。
②鮮度
オレンジは鮮度が落ちると、果汁が蒸発し実が硬くなり、剥きにくくなります。オレンジを買う際は、表面が鮮やかなオレンジ色で、皮がピンと張っていてツヤがある鮮度のよいものを選びましょう。
オレンジの簡単な剥き方【外皮】
剥き方①手で剥く
- オレンジのヘタのすぐ下部分に親指を突き立て穴を空ける
- 穴に親指を差し込み、ヘタと実を引き剥がす
- 円を描くように、くるくると約1cm幅で皮を剥いていく
剥くときのポイント
道具を使わず手だけで剥くシンプルな皮の剥き方です。りんごの皮をくるくると回しながら剥くイメージで剥いてください。外皮が硬すぎてヘタの下に穴を空けにくい場合は、穴開けのみ包丁を使用しましょう。穴さえ開けば、手の力のみでスムーズに剥けます。
剥き方②包丁を使って剥く
- オレンジの上下を1cmほどずつ切り落とす
- 6~8等分に切り分ける
- 外皮と実の間に包丁を刺し込む
- 外皮と実を切り離す
剥くときのポイント
食べやすいオレンジを手早く準備したい人におすすめの剥き方です。外皮と一緒に薄皮も剥けるため、時間をかけずに素早く皮が剥けます。オレンジが小ぶりの場合は、包丁よりも小さめのナイフのほうが使いやすいです。
剥き方③スプーンを使って剥く
- オレンジの真ん中にグルッと一周切れ目を入れる
- スプーンのくぼんでいるほうが実に向くように、実と外皮の間にスプーンを入れ込む
- スプーンをオレンジの先端部分まで入れ込んだら、一度スプーンを引き抜く
- 2と3を繰り返し、外皮と実をグルッと一周剥がす
- 上半分が終わったら、下半分も同じようにして皮を剥く
剥くときのポイント
はじめだけしかナイフを使わずスプーンでするすると剥けるので、力が入りにくい人や子どもにぴったりの剥き方です。1では実は切らず外皮のみを切りましょう。柔らかいオレンジの場合、強く握ると果汁が出てしまうので優しく扱ってください。
剥き方④皮剥き器を使って剥く
- 皮むき器の突起部分をヘタの下に刺す
- そのままオレンジの丸みに沿わせて皮むき器を下に引っ張る
- 下まで引っ張ったら皮むき器を外す
- 再度ヘタの下に皮むき器を刺し、同じように何カ所か切れ込みを入れていく
- 切れ込みに沿って手で外皮を剥く
剥くときのポイント
オレンジの皮剥き器にはさまざまな種類がありますが、基本的に使い方は同じです。皮剥き器があると、オレンジだけでなくほかの柑橘類を剥くのにも重宝します。
オレンジの簡単な剥き方【薄皮】
剥き方①手で剥く
- 外皮を剥いたオレンジを用意する
- 房を1つずつバラバラにする
- 内側にある硬い筋を取り除く
- 薄皮を実から剥がす
- ほかの房も同じように剥く
剥くときのポイント
オーソドックスなオレンジの剥き方です。3で内側の筋を取り除くと、実と薄皮の間に隙間ができ、薄皮と実がスムーズに取れて剥きやすくなります。あまり強く握ると実が潰れてしまうので注意してください。
剥き方②包丁を使って剥く
- オレンジの上と下を1cmほどずつ切り落とす
- 切り落とした片方がまな板に完全につくように置く
- 包丁を使って薄皮ごと外皮をそぎ落とす
- 薄皮と実の間を切り離し、実を取り出していく
剥くときのポイント
包丁を使うと、手で剥くよりも短時間できれいに剥けます。食べやすいだけでなく見た目もきれいに剥けるため、急な来客時にもおすすめです。形が崩れにくいので、サラダやフルーツポンチなど、さまざまな料理に使えます。
剥き方③切れ込みを入れてから剥く
- 外皮を剥いたオレンジを用意する
- 1房ずつに分ける
- 1房手に取り、房の外側のほうの薄皮にナイフで切れ込みを入れる
- 切れ込みから房の内側に向かって薄皮を剥いていく
- ほかの房も同じように剥く
剥くときのポイント
房に先に切れ込みを入れると、実と薄皮の間に隙間ができて簡単に薄皮が剥けます。あまり深く切れ込みを入れると実が崩れてしまうので気をつけてください。
オレンジのおしゃれな切り方
切り方①うさぎ
- オレンジを8等分にカットする
- 外皮と実の間にナイフを入れて、2/3ほど切り離す
- 2で切り離した部分の外皮の内側についている果肉をそぎ落とす
- 実を上向きに、実と外皮がくっついているほうを手前にして置く
- 実と外皮が離れているほうの先端から1cmの皮部分の真ん中にナイフを刺す
- 右斜めに2~2.5cmほど切れ込みを入れる
- 左側も同じように、真ん中から左斜めに切れ込みを入れる
- 皮の先端を果肉に沿って内側に曲げる
切るときのポイント
3で果肉をそぎ落とすことでうさぎの耳の内側と外側の色がはっきりと区別でき、よりかわいらしいできあがりになります。皮が硬すぎるものや厚すぎるものは、カットの途中で折れてしまうため、皮が薄くて柔らかいオレンジを準備してください。パーティー料理にはもちろん、子どもの弁当に入れても喜ばれます。
切り方②バラ
- オレンジを横半分にカットする
- オレンジの丸みのある部分が平らになるように1cmほど切り落とす
- 外皮と実の間にナイフ入れ、実と皮を切り離す
- 3で切り離した外皮の中に、2で切り落とした切れ端を、切れ目が上になるように置く
- 3で切り離した実を縦半分に切る
- 実を横に向けて薄くスライスする
- 4の中に6でスライスしたオレンジを花びらのように並べていく
切るときのポイント
4はバラのオレンジを入れる容器になります。オレンジが柔らかすぎると6でうまくスライスできないので、なるべく実がしっかりしているオレンジを準備してください。パーティーなどのおしゃれなデザートとしてだけでなく、おもてなし用のサラダの飾りとしても人気です。
切り方③バスケット
- オレンジの頭とおしり部分を切り落とす
- 横半分にカットする
- ナイフを外皮と実の間に入れて、グルッと一周切れ込みを入れる
- 外皮から実を取り出し、実は食べやすい大きさにカットする
- 4で切り離した外皮を、円の直径が大きいほうを下にして置く
- 下から0.7mmほどの部分に、中心部を1cmほど残して、左右ともにグルッと切れ込みを入れる
- 6の上下を返し、底部分に1で切り落とした部分を実が上になるように入れ込む
- 6で入れた切れ込みを左右ともに上に持ち上げる
- 真ん中をリボンなどで結ぶ
- 9の器の中に4を入れる
切るときのポイント
オレンジのバスケットは、工程が多く一見手間がかかると思われがちです。一つひとつは難しい作業ではないので、比較的簡単に作れます。オレンジを普通に剥いて出すよりも、見た目がパッと華やかになるので、パーティーなどのおもてなしにぴったりです。バスケットの中に野菜を入れると、おしゃれなサラダバスケットとしても使えます。
オレンジをおしゃれに切ってみよう!
オレンジは身近な果物ですが、皮の剥き方や切り方によって、パーティーなどを華やかに彩る材料になります。外皮は厚くて硬めですが、道具の工夫やコツさえ掴めば剥くのも切るのも簡単です。普段使いにも人気のオレンジにひと手間加えて、毎日の食卓はもちろん、おもてなしの場にも役立ててみてくださいね。