カボスとは
カボスは、ミカン科ミカン属の果物です。独特の香りと酸味を持ち、主に果汁は調味料として利用されます。原産地はヒマラヤ地方といわれ、日本には平安時代頃にやってきました。現在栽培されているカボスは、江戸時代に大分県で栽培されていたものが元とされています。
学名 | Citrus sphaerocarpa |
和名 | カボス |
原産地 | ヒマラヤ地方 |
香酸柑橘類の一種
カボスは、レモンやユズなどの香酸柑橘類(こうさんかんきつるい)の一種です。香酸柑橘類とは、みかんの仲間の中でも、酸味が強くそのまま食べるには向かないものの、香りと酸味が強く薬味などに向いているものを指します。カボスは、他の香酸柑橘類の中では比較的穏やかな酸味を持ちますが、やはり薬味や調味料としての利用が主になります。
大分県の特産品
カボスは、大分県の特産品です。カボスの全生産量のうち、実に96%を大分県がしめています。しかもそのうち90%以上が大分県内で消費されているため、まさに地産地消の果物といえます。大分県では他にも、かぼすをモチーフとしたマスコットが作られたり、養殖ブリの臭いを抑えるために飼料に加えるなど、さまざまな形で利用されています。
旬は夏から秋
カボスの旬は、夏から秋です。6月頃からハウス物の出荷がはじまり、8月~10月にかけて露地栽培ものが旬を迎えます。秋が深まる時期になると、黄色く熟した黄カボスの時期になります。こちらはコクやまろやかな風味が強くなるため、みそ汁に加えたりポン酢醤油を作ったりするのに向いています。
カボス旬入り宣言
カボスは、たっぷりと詰まった果汁が魅力の1つです。そのため大分県では、果汁が規定量に達する8月ごろに「カボス旬入り宣言」を行っています。これは、果汁が詰まっていないカボスを高い値段をつけるためだけに出荷することを防ぐためです。この旬入り宣言が行われてはじめて、露地栽培カボスが出荷できるようになります。
カボスっておいしそうだけど、あまり見かけないから詳しくないのよね。スダチとは違うのかしら?
そうだね。じゃあ、カボスの特徴を具体的に見ていこうか。
出典:写真AC