大根を種から育てる方法!芽出しのコツ・成長過程・収穫方法

大根を種から育てる方法!芽出しのコツ・成長過程・収穫方法

大根栽培の基本は、種から育てることです。この記事では、大根の育て方のコツ、実際に育ててみた栽培日記(成長過程)などを紹介していきます。家庭菜園で育てるなら、省スペースで育てられるミニ大根もおすすめですよ。ぜひ大根を種から育ててみましょう。

記事の目次

  1. 1.大根の概要
  2. 2.大根を上手に種から育てるコツ
  3. 3.種から育てる大根の栽培スケジュール
  4. 4.種から育てる大根の成長過程
  5. 5.大根を気軽に種から育ててみよう

種から育てる大根の栽培スケジュール

Photo by masahiko

大根は栽培時期が品種によって異なります。家庭菜園では秋まき用(秋冬に収穫)が育てやすくておすすめです。涼しい環境を好み、発芽地温は約25℃、生育適温は約20℃です。耐寒性はありますが、寒い時期には根に凍害を受けないよう注意してください。秋まき用のほかには、春まき・夏まき用の品種もあります。

種から育てる大根の成長過程

出典:筆者撮影

ここからは、栽培日記を通して大根の成長過程を紹介していきます。今回は「グンボン」という秋まき用の品種を植えました。(今回の栽培地である)寒冷地でのグンボンの種まき時期は7月中旬~9月上旬、収穫時期は9月中旬~11月下旬です。順調に育てば、種まきから40~50日ほどで長さ15cm前後のやや小ぶりの大根が収穫できます。

栽培者のプロフィール

家庭菜園の経験年数:4年
大根の栽培経験:なし
栽培地:寒冷地
ひとこと:100均でミニ大根の種を購入しました。種まき時期は少し過ぎているのですが、ダメもとで栽培に挑戦してみます。
(出典:筆者撮影)

①大根栽培1日目:種まき(9月24日)

土は、2週間以上前に石灰を施して小石やかたまりなどを取り除き、1週間おいてから肥料を混ぜておきました。
(出典:筆者撮影)

15cm間隔で土に穴をあけ、1穴につき3~4粒の種をまいたところです。今後は寒さ対策をしながら育てていきます。
(出典:筆者撮影)

ボタ爺

ボタ爺

グンボンの種は25cm間隔でまくのが理想じゃ。これでは株間が狭すぎるのう…。

②大根栽培5日目:発芽(9月28日)

1日1回水やりをして、寒い日の夜のみ室内に入れて管理してきました。無事に発芽し始めてひと安心です。
(出典:筆者撮影)

ボタニ子

ボタニ子

かいわれ大根にそっくりな芽が出てきたね!もしかして、かいわれ大根の種でも大根を育てられるのかな?

ボタ爺

ボタ爺

かいわれ大根の種では大根は育たんぞい。かいわれ大根は品種改良して新芽だけを食べるよう作られておるんじゃ。

かいわれ大根と大根の違いは?大根の新芽?育てると大根になる?のイメージ
かいわれ大根と大根の違いは?大根の新芽?育てると大根になる?
かいわれ大根は、サラダや和え物などに使われる野菜です。かわいらしい見た目に反し、食べると強い辛味があり好みが分かれる食材かもしれません。そこで、かいわれ大根の名前の意味と辛い理由、食べ過ぎるとなぜ腹痛を起こすのか、辛味の抜き方など疑問を解決していきます。

➂大根栽培10日目:間引き1回目(10月3日)

ふたばが完全に開きました。間引きをして3本立ちにします。
(出典:筆者撮影)

間引き後の様子です(右端の1本だけを抜きました)。日光不足のせいか株が倒れてきたため、今後は夜も外に出してみます。
(出典:筆者撮影)

④大根栽培19日目:増し土(10月12日)

急に寒くなり、最低気温が10℃を下回りました。相変わらず株が倒れているため、増し土をしてみます。すでに本葉も出てきました。
(出典:筆者撮影)

手入れ後の様子です。足した土を株もとに寄せました。しかし、直後に水やりをしたら茎がまた倒れてしまいました。これから増し土の効果があらわれるとよいのですが…。
(出典:筆者撮影)

⑤大根栽培28日目:間引き2回目(10月21日)

さらに寒くなり、最低気温が5℃前後まで下がりました。天候不良も続くなか、2回目の間引きをしていきます。
(出典:筆者撮影)

手入れ後の様子です。2本立ちにして土増しもしました。
(出典:筆者撮影)

間引き菜は、ゴマ油で軽く炒めてから味をつけ、納豆に混ぜて食べました。柔らかくて美味しかったです。
(出典:筆者撮影)

➅大根栽培46日目:間引き3回目(11月8日)

前回の間引き以降、気温は10℃前後をキープしています。株がしっかりとしてきて、水やりの直後でも倒れなくなりました。これから3回目の間引きをします。
(出典:筆者撮影)

手入れ後の様子です。大分すっきりしました。
(出典:筆者撮影)

間引き菜を見ると、根はまだ細いままでした。後で気づきましたが、少し早い時期(本葉が6枚ではなく、ふた葉も入れて6枚の頃)に間引いていました…。
(出典:筆者撮影)

手入れをした後、ハッカ油のスプレーをプランターの周りにまきました。最近、カメムシを1、2回ベランダで見かけたのが気になっています。
(出典:筆者撮影)

ボタ爺

ボタ爺

虫の嫌いなにおいがするハッカ油には、虫よけ効果があるといわれておる。もちろん市販の殺虫剤などで対策するのもおすすめじゃ。

ボタニ子

ボタニ子

殺虫剤の種類によっては、間引き菜を食べられなくなることもあるので注意してね。

ベランダの虫除け対策5選!防虫効果のあるグッズや植物を紹介のイメージ
ベランダの虫除け対策5選!防虫効果のあるグッズや植物を紹介
ベランダは洗濯物を干したり植物を栽培したりするなど、生活に欠かせない場所です。そんなベランダに虫が発生したら困りますね。ベランダに出るのが億劫になるでしょう。この記事では、ベランダの虫除け対策を紹介します。虫除けを実践して、快適なベランダを実現させましょう。

⑦大根栽培120日目:間引き4回目(1月22日)

寒さと降雪のため、12月からは室内で育てています。すっかり成長が遅くなり、葉の一部は黄色く枯れてしまいました。なんとか持ち直してくれるよう、間引き・土寄せをしてみます。
(出典:筆者撮影)

間引きをして、変色していた葉も取り除きました。土寄せでは、少し土から出ていた根の上部を埋めました。
(出典:筆者撮影)

通常であれば4回目の間引きは不要です。今回は生育改善のためにおこないました。

ボタニ子

ボタニ子

間引き前は株間が狭すぎて葉が重なり合っていたけれど、やっと理想的な株間(約25cm)になったね。

ボタ爺

ボタ爺

やはり、種まきのときに25cm間隔で植えておくべきじゃったのう…。

抜いた株を見てみると、根は上部よりも下部のほうがやや太くなっていました。
(出典:筆者撮影)

葉はナムルに、根はピクルスにして食べました。
(出典:筆者撮影)

⑧大根栽培146日目:収穫(2月17日)

そろそろトウ立ちも心配なので、収穫してみました。前回の間引きをしてから葉はかなり大きくなったものの、根はそれほど育ちませんでした…。
(出典:筆者撮影)

収穫した大根は太いもので長さ7cm、太さ2cmです。残念ながら今回は栽培失敗です。
(出典:筆者撮影)

栽培期間は長くなりましたが、スは入っていませんでした。雑炊にして食べたら、しっかり大根の味がしました。
(出典:筆者撮影)

ボタニ子

ボタニ子

今回の失敗原因は、栽培時期と株間の狭さ(4回目の間引きで改善済)にありそうね。

ボタ爺

ボタ爺

栽培時期が遅かったせいで、途中から室内栽培となり、栽培環境の悪化(日光不足や風通しの悪さなど)を招いたのもよくなかったのう…。

今回の栽培失敗から学んだ教訓

  • 大根栽培では時期が大事!
  • 大根は適切な株間で植えないと生育不良になることがある

大根を気軽に種から育ててみよう

Photo by masahiko

大根は家庭菜園でも人気の野菜です。育て方のコツは、種を栽培場所に直接まき、間引き・土寄せなどの手入れをしながら栽培することです。食べごろを逃さず収穫しましょう。また、栽培スペースや時期にあった品種を選ぶことも大事です。ぜひ庭やプランターで気軽に育ててみてください。

ボタニ子

ボタニ子

ミニ大根には、今回育てたグンボンよりさらに小さな品種もあるよ。省スペースで育てたいときなどに参考にしてみてね。

二十日大根の育て方!病害虫対策や栽培のコツを解説のイメージ
二十日大根の育て方!病害虫対策や栽培のコツを解説
二十日大根は育て方がかんたんで、家庭菜園初心者にも挑戦しやすい野菜です。連作障害を引き起こす可能性があるため状況にあった対策が必要ですが、ポイントさえ押さえれば長く栽培と収穫が楽しめますよ。この記事では、病害虫対策など失敗しない二十日大根の育て方を紹介します。
ラディッシュ(ハツカダイコン)の育て方!プランターと露地栽培ではどちらが育てやすい?のイメージ
ラディッシュ(ハツカダイコン)の育て方!プランターと露地栽培ではどちらが育てやすい?
赤くまんまるで可愛いラディッシュは、別名ハツカダイコンとも言われます。ラディッシュ(ハツカダイコン)は育て方も簡単です。収穫まであっという間で、連作障害も少なく家庭菜園でも人気の野菜です。今回はプランター、露地栽培(地植え)での育て方をご紹介します。
しましま
ライター

しましま

植物を好きになったきっかけは、15年くらい前にたまたま駅でもらった花の種を植えてみたことです。それ以来、観葉植物の栽培とアロマテラピー(AEAJアロマテラピー検定1級)が趣味です。ここ数年はベランダで家庭菜園も楽しんでいます。

関連記事

Article Ranking