蘭の花の増やし方
蘭の花は「株分け」と「高芽取り」の2つの増やし方があります。植物を増やす方法といえば「挿し木」が思い浮かぶかもしれませんが、蘭の花は挿し木では増やせません。株分けと高芽取り、それぞれの増やし方に適した時期や方法をご紹介します。
株分け
茎が5本以上生えている蘭の花は株分けができます。株分けは春か秋に行いましょう。根を優しく掘り起こし、根から切り分けて植木鉢や地面に植え付けます。根付くまでたっぷりと水やりをして育てます。
高芽取り
茎の節の部分から新芽が出ている箇所を「高芽」と呼びます。この高芽から白色の根が7cm〜10cmほど伸びてきたら親株から切り取りましょう。根の下の部分に水苔を巻きつけて水を切らさないように半日陰で保管します。3週間ほどしたら用土に植え付けてください。
蘭の花の病気と害虫
多湿が苦手なため、雨が続くようなジメジメとした梅雨時期には病気や害虫被害を受けやすくなります。また水を与えすぎてしまったり、風通しの悪い場所で育てたりしないように注意が必要です。蘭の花のかかりやすい病気や害虫被害をご紹介します。
軟腐病
軟腐病は梅雨時期など湿度の高い時期に発生しやすい病気です。感染すると株元や葉の付け根から茶色く変色が始まります。放っておくと悪臭がひどくなり腐敗していくのが特徴です。薬剤を散布しても治せないので、感染した部分は切り取って処分してください。
炭そ病
葉が混み合い、風通しが悪くなると炭そ病になる可能性が高くなります。カビが原因の病気で、感染した部分は茶色や褐色になり、楕円形状に被害が広まっていきます。光合成ができなくなり、最悪の場合は枯れてしまう病気です。水やりをするときに泥が跳ね返らないようにしたり、風通しをよくしたりして予防しましょう。
ハダニ
6月〜9月にかけてハダニに注意が必要です。葉の裏に寄生しやすく、発見が遅れると大量に発生してしまう恐れがあるので、普段からよく観察して育てましょう。ハダニは水が苦手な性質があるため、葉水をかけると予防ができます。
まとめ
蘭の花の花言葉や育て方、増やし方などをご紹介しました。蘭の花は育てるのが少し難しく、上級者向けの植物といわれています。しかしコツをつかめば毎年花を咲かせられ、美しくて華やかな咲き姿を楽しめる魅力的な植物です。自分のイメージにあったお気に入りの蘭の花を探して、ぜひ育ててみてくださいね。