育て方と枯らさないポイント
ウチワサボテンを元気に育てるには、心がけることがいくつかあります。ウチワサボテンの育て方と、枯らさないポイントをピックアップしながらみていきましょう。
育て方①種まき
浅鉢に土を入れてウチワサボテンの種をまいたら、土をかぶせずに日光を当てます。日差しが強すぎる場合は半日陰で管理しましょう。土が乾燥しない程度に水やりを続けると、芽が出てきます。草丈が15cmを超えたら、大きめの鉢に植え替えましょう。
枯らさないポイント
- 種をまいたら、土をかぶせない
- 適度に水やりをする
育て方②置き場
日当たりのよい場所
ウチワサボテンを育てる場所は、日当たりと風通しがよいところを選びます。日光を好む植物ですが、日差しが強すぎると葉焼けしてしまうので、置き場が屋外の場合は、半日陰で育ててあげます。室内での育て方も、レースで日光を遮ったり置き場を変えたりして環境を整えてあげましょう。
温度と湿度の調整
ウチワサボテンは暑さに強いので、日本の夏の温度も耐えられます。しかし、寒さに弱いので、気温が5℃よりも低くなると、根腐れを起こします。また、湿度が高い環境も根腐れを起こす原因なので、冬越しや雨が降ったときには室内に入れます。その日の温度や湿度によって置き場を変えましょう。
枯らさないポイント
- 日当たりのよい場所を選ぶが、葉焼けしないように気をつける
- 温度が低すぎず、湿気のない環境をつくる
- 雨に当たらないようにする
育て方③水やり
ウチワサボテンは、4月~10月にかけて生育期に入ります。その間は土の乾燥具合を見ながら、3日に1度の目安で多めに水やりをします。10月~12月にかけて休眠に入るので、水やりのペースを2週間に1度くらいに減らして冬越しをします。茎が乾燥している様子だったら、葉水をしましょう。春までは、3週間に1度くらいのペースで水やりをして、土の乾きを見ながら徐々に増やしていきます。
枯らさないポイント
- 季節ごとに水やりの量を変える
- 様子を見て葉水をする
育て方④用土
水はけがよくて通気性のよい用土を準備します。ネットや園芸店でサボテン用培養土を購入できますが、自分で作る場合は、赤玉土(小粒)6:腐葉土2:川砂2を合わせたもので育てます。肥料は必要ありませんが、大きく育てたい場合は、植え替えのときに油かすを少し混ぜましょう。
枯らさないポイント
- 土は、常に水はけと通気性のよい状態にする
育て方⑤植え替え
植え替えは、2年に1度のペースで行います。3月~7月か、9月~11月の間に植え替えてあげましょう。長い間、植え替えをしないと水はけが悪くなり、根腐れを起こします。
植え替えの手順
- 水やりを一旦やめて、土を乾燥させる
- 大きめの鉢に鉢底ネットと鉢底石を敷いて、土を半分入れる
- ウチワサボテンを取り出し、根についている土をきれいに払ったら、新しい鉢に入れて土をかぶせる
- 10日後に水をあげる
植え替えのときに、根をよく観察しましょう。根腐れしている部分があったら切り落とします。植え替えが終わったあとは、水やりを一旦とめます。植え替えのときに傷ついた根は水をすぐに吸収できないので、間をあけましょう。
枯らさないポイント
- 成長した大きさに合わせて鉢を選ぶ
- 植え替えのときに根を観察する
- 植え付けしたあとは、水やりをしない
注意点
徒長
ウチワサボテンが徒長すると、長く伸びたりいびつな形で成長したりします。徒長は、置き場に日光が当たっていなかったり、水やりを多くしすぎたりすることが原因です。徒長してしまった部分は、土を乾燥させてから切り取りましょう。
害虫と病気
ウチワサボテンの茎には、よくアブラムシやカイガラムシがつきます。水やりや植え替えのときに茎をよく観察しましょう、害虫を見つけたら、早めに殺虫剤をまきます。また、ウチワサボテンは難腐病という葉が腐る病気になりやすい植物なので注意しましょう。対策は日当たりや水はけ、通気性をよくすることです。
ウチワサボテンの増やし方
ウチワサボテンは増やし方がとても簡単な植物で、葉挿しではなく挿し木で増やします。増やし方のポイントは「乾燥させること」です。
増やし方①茎を切り取る
ウチワサボテンを増やすには、4月~8月の生育期に行いましょう。カッターで茎を切り取りますが、菌が入らないようにカッターを消毒します。丈夫なウチワサボテンを増やすために、切り取る部分はなるべく若いものを選びましょう。切り取った茎は、乾燥させるために10日ほど置いておきます。
増やし方②用土に植える
用土に切り口をつけた状態で植え付けます。まっすぐ植え付けると大きくなったときに見栄えがよくなります。根は弱い部分なので、しっかりと根付くまで待ちましょう。その間は水やりを控えます。約10日後、根が出ていたら水やりを再開します。
ボタニ子
枯れたウチワサボテンを復活させるには
ウチワサボテンの育て方はそれほど難しくありませんが、水やりや置き場によってはすぐに枯れて、痩せる要因となります。ウチワサボテンの復活方法はどのようなものがあるのか、みていきましょう。
復活方法
手順①腐敗したところを切り落とす
ウチワサボテンは、根腐れを予防することで枯れることや痩せることを防げます。根腐れを起こして、茎が変色しているのを発見したら、土から根を掘り起こして、腐っている部分を消毒したカッターで切り落とします。切り落とした断面は、腐敗を防止するために30分ほど日光に当てましょう。
切り落とす範囲
- 少しでも腐っている部分が残っていると、そこから腐敗が広がるので、変色して腐っている部分はすべて切り落とします。
手順②新聞紙で包む
内側までしっかり乾燥させるために、新聞紙で包みます。風通しのよい日陰に置いておくと、ウチワサボテンの大きさにもよりますが、約1週間〜1カ月ほどで根が伸びてきます。
手順③新しい用土に植える
新しい用土を準備して、挿し木をします。植えてから1週間は半日陰に置きましょう。根がしっかりついたことを確認できたら水やりを再開します。その後は、いつも通りの育て方をしましょう。
原因を把握
根腐れを起こす原因はさまざまですが、早めに発見することと、その原因をしっかり把握することが大事です。ウチワサボテンは生命力が強いので、復活させることができる種類ですが、しっかり管理してあげることで、いきいきとしたハリのあるウチワサボテンになります。
まとめ
ウチワサボテンの特徴や種類、育て方についてご紹介しました。日本では観賞用として人気がありますが、食用としてあまり知られていません。増やし方は簡単なので、ぜひ一度育ててみてはいかがでしょうか。
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根が出るまでは半日陰で管理しよう。挿し木をしている間に日光に当てると弱ってしまうんだ。