じゃがいもの「芽かき」とは?必要な理由と方法を解説!適期はいつ?

じゃがいもの「芽かき」とは?必要な理由と方法を解説!適期はいつ?

色々な加工品やデンプンの原料に使える便利なじゃがいも、タネイモをいれてから元気な芽も出てきて、にぎやかになってきていませんか?こちらの記事では美味しいじゃがいもを作るために行う「芽かき」にスポットを当て、芽かきの方法や必要性・時期などを紹介していきます。

記事の目次

  1. 1.じゃがいもの芽かきについて
  2. 2.じゃがいもの植え付け方と芽かきの関係
  3. 3.じゃがいもの芽かきの芽の選び方
  4. 4.じゃがいもの芽かきのやり方
  5. 5.じゃがいもの挿し木(わき芽の活用方法)
  6. 6.じゃがいもの代表的な病気
  7. 7.芽かきの時期が遅れたらどうなるのか
  8. 8.じゃがいもの保存と芽かきについて
  9. 9.じゃがいもの再利用(タネイモの選び方)
  10. 10.じゃがいもの再利用(タネイモのつくり方)
  11. 11.まとめ

じゃがいもの芽かきについて

Photo byNadezhda56

芽かきって、なに?

芽かきとは、じゃがいもから何本もの茎が出る時期に、よりよいものだけを選び、他の茎を抜きとってしまう作業のことで、質の良いじゃがいもを作るためには必要な作業になります。

芽かきをする理由

芽かきをする最大の理由は、じゃがいもを大きく育てさせることにあります。芽かきしないと栄養が分散してしまい、小さなじゃがいもがたくさんできることになってしまいます。せっかく出た何本もの芽を摘みとると、じゃがいもの収穫量が減ってしまうと感じるかもしれませんが、逆に芽かきをすることにより栄養が集中して、質がよく大きなじゃがいもになります。

芽かきのタイミング

よりよいじゃがいもを作るためには、芽かきのタイミングをしっかりと見計らいましょう。じゃがいもの芽かきのタイミングは草丈8~10cmのころです。芽かきのタイミングが早すぎると、茎が小さく芽かきがやりにくいことがありますので、芽かきのタイミングとしてはもう少し待った方が良いでしょう。

じゃがいもの植え付け方と芽かきの関係

そしたら、じゃがいもを植えるときには必ず「芽かき」が必要ってこと?

じゃがいもの植え付け方と芽かきには関係があり、芽かきする植え付け方法(写真上)と芽かきしない植え付け方法(写真下)があります。植え付けるタネイモの向きや深さにより、芽かきの必要性が変わってきます。

芽かきする植え付け方法(切り口が下向き)

芽かきしない植え付け方法(切り口が上向き)

植え付け方で芽の出かたが違う

芽はタネイモの表面から出ますので、植え付け方で芽の出かたも変わります。切り口を下にしたらタネイモの上から真っすぐ地上にでていき、切り口を上にしたらタネイモを押し上げるようにして地上にでていきます。植え付け方によって、芽かきの必要性やメリットが変わってきますので、下記表に要点をまとめました。

タネイモの植え付け方法 芽かきの有無 メリット
切り口は下 芽かきする 植え付け後に雨が降ったとき、タネイモが腐りにくい
切り口は上 芽かきしない 強い芽だけが上に出るので病害虫に強く、発芽本数がおさえられる

浅く植えるやり方は芽がでやすい

植え付け方法の一つに、浅く植えるやり方があります。タネイモを地上から約5cmくらいの深さに植え付けます。地上からタネイモまでの深さが浅いため、土が軽く柔らかくなります。こうすることにより、じゃがいもにストレスがかからず芽がでやすくなります。

じゃがいもの芽かきの芽の選び方

とはいっても、素人には、どの枝を選んだいいのか・・・・

まずは、じゃがいもの芽かき前と、芽かき後の写真を見比べてみてください。なんとなく、芽かき後の方が、芽の数が減っておりスッキリとしていることがわかるでしょうか?

芽かき前のじゃがいも

芽かき後のじゃがいも

芽の選び方

残す芽は太くて元気があること

残す芽の選び方で重要なことは、茎が太くて元気があることです。茎が太くて元気があれば、その後の成長も期待できるでしょう。逆に細くて元気がない芽や成長が遅く小さい芽は、その後の成長にも期待はできませんので、思い切って芽かきをしましょう。

残す芽の本数は1~2本

じゃがいもの芽かきでは芽を何本も残して良いわけではありません。太くて元気がある芽を1~2本のこします。例えば、7~9cm程のじゃがいもを収穫したいなら2本、12~15cm程のじゃがいもを収穫したいなら1本を残して、芽かきをしましょう。

じゃがいもの芽かきのやり方

具体的にどうやるのさ

手で行う芽かきやり方

一般的に知られている芽かきは、手で引き抜くやり方です。これから手で行う芽かきの手順を説明します。

芽かきの手順(手でおこなう場合)

  1. 残す芽の根元を片手でしっかりおさえ、横にゆっくり引っ張ります。
  2. 引っ張っていくと、タネイモから芽がはずれます。
  3. タネイモから芽がはずれたら、引き抜きます。
  4. 芽かきを終えたら、タネイモとの間に油かすや化成肥料などを、一にぎりずつほどこしましょう。
  5. 最後に土寄せをします。

手で行う芽かきの注意点と対処法

芽が途中で切れてしまった場合

じゃがいもの芽を抜く途中で切れてしまったら、新しい芽が出るまで待ちましょう。無理に残った芽を摘みとるために土を掘ると、他の根を傷つける可能性があります。残った芽がそのまま枯れることもありますので、様子を見ながら、もしまた芽が出てきたら芽かきをしましょう。

タネイモは抜けないように

茎を引き抜くときに、根元の抑える方が弱いと引っ張る力に負けて、タネイモごと抜けてしまうことがあります。タネイモが抜けると根が傷み、じゃがいもができなくなります。芽かきをするときは、根元をしっかりと手で押さえ、引き抜くときには細心の注意をはらいましょう。

ハサミで行う芽かきのやり方

一般的に知られている芽かきは手で行う芽かきですが、浅く植え付けるときなどハサミを使った方がいい場合があります。

写真はイメージですが、実際はハサミを土の中に入れて芽かきします。

芽かきの手順(手でおこなう場合)

  1. 土の中に指を入れて、正しい芽の本数を確認します。
  2. ハサミを土の中に入れます。
  3. タネイモの際で芽を切ります。
  4. 芽かきを終えたら、タネイモとの間に油かすや化成肥料などを、一にぎりずつほどこしましょう。
  5. 最後に土寄せをします。

どんなときにハサミを使うのか

浅く植え付けたときに手で芽かきをすると、タネイモが抜けてしまうことがありますので、ハサミで芽かきをしてあげましょう。切り口を上にしたら芽かきが不要になるとお伝えしましたが、例外があり芽かきが必要になることがあります。切り口を上にした植え付け方法のときは、タネイモが芽に押し上げられ浅植えになります。そして、強い芽が多いとたくさんの芽がでてくることがありますで、ハサミで芽かきをしてあげましょう。

ハサミで行う芽かきの注意点

必要に応じて何度か、芽かきをする

ハサミではタネイモの際までしか切ることができません。際で切ってもまだ芽が残っている状態ですので、残った芽からまた新しい脇芽が出ます。脇芽が伸びると栄養が分散して収穫量が減るおそれがありますので、必要に応じて、再度芽かきをしましょう。

消毒してから使用する

また、何かの病気に感染した植物に使ったハサミだと、芽の切り口から病気に感染してしまうおそれがあります。厄介な病気もありますので、消毒をしてから使用しましょう。

じゃがいもってどんな種類があるの?品種別におすすめの食べ方も紹介!のイメージ
じゃがいもってどんな種類があるの?品種別におすすめの食べ方も紹介!
数々の品種が売られているじゃがいも。ほくほく美味しくて家庭のご飯でも色んなレシピがあり、じゃがいもはとても身近な食材ですよね。男爵、キタアカリ、などポピュラーなものから、あまりスーパーでは見かけない品種。おすすめの食べ方や、じゃがいもの栽培方法もご紹介します。

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じゃがいもの挿し木(わき芽の活用方法)

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