じゃがいもの中が赤い!変色してても食べられる?原因&対策を紹介

じゃがいもの中が赤い!変色してても食べられる?原因&対策を紹介

じゃがいもを切って中に赤い変色が出ていると食べていいのか悩みますね。外側に赤い斑点がみられることもあるでしょう。この記事ではじゃがいもが赤く変色する原因と対策をご紹介します。中が黄色ではなく赤い色をしたカラーポテトと呼ばれる種類もご覧ください。

記事の目次

  1. 1.赤いじゃがいもに変色する原因
  2. 2.赤いじゃがいもを防ぐ対策<保存方法>
  3. 3.赤いじゃがいもを防ぐ対策<調理方法>
  4. 4.赤いじゃがいもになる種類
  5. 5.じゃがいもを正しく保存しておいしく食べよう

赤いじゃがいもに変色する原因

Photo byWounds_and_Cracks

じゃがいもは外側が赤く変色したり、カットした断面にところどころ赤い斑点があったりします。すりおろしたじゃがいもが赤く変色してしまった経験を持つ人もいるでしょう。じゃがいもが赤く変色する原因は大きく3つあり、食べられるものと食べてはいけないものがあります。

原因①低温障害

じゃがいもを水で洗い土を落としたら、外の皮に赤やピンクの斑点がみられることがあります。原因は低温障害によるアントシアニンの変色です。じゃがいもに低温障害がおこると蓄えられていたアントシアニンが変色し、目にみえる赤やピンクの斑点となってあらわれます。赤い斑点はアントシアニン由来なので食べてもかまいません。気になる人は赤い斑点を取り除いて料理するとよいでしょう。

アントシアニンとは

アントシアニンはポリフェノールの一種です。pHによって色が紫~赤に変化する色素として有名です。ブルーベリーに多く含まれていることでも知られているでしょう。アントシアニンは植物が紫外線などの刺激から自分を守るために合成するといわれています。じゃがいももほかの植物同様に、見た目が黄色でも芋の中にアントシアニンを含んでいます。

低温障害とは

低温障害とは、低温に長くさらされることで引き起こされる植物のさまざまな生理障害のことです。アントシアニンの変色のほかにも、野菜が水っぽくなったりやわらかくなったりと多くの現象が見られます。

原因②アントシアニンの酸化

切ったりすりおろしたりしたじゃがいもをおいておくと、赤く変色することがあります。原因はアントシアニン色素の変色です。低温障害と同じように赤色はアントシアニン由来ですが、変色する仕組みは少し異なります。アントシアニンが原因なので、食べても問題ありません。気になる人は斑点部分などを取り除いて料理しましょう。

アントシアニンが変色する理由

これまでじゃがいもの中に閉じ込められていたアントシアニンが、切ったりすりおろしたりして空気に触れることで酸化が進み、時間とともに変色が起こります。酸化が進むと、赤~黒や褐色になるのが特徴です。じゃがいもの酸化による変色はアントシアニンのほかにもチロシンの変色が有名でしょう。チロシンは色素ではなくアミノ酸で黒色の変色を引き起こします。

ボタニ子

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じゃがいもが黒や紫に変色する原因や対処法について詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

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原因③光

じゃがいもを正しく保存していないと芽が出やすくなり、赤い変色がみられることもあります。赤くなる原因はやはりアントシアニンの変色です。また、もともと赤い色のじゃがいもの芽は赤くなります。赤い芽であっても緑の芽であってもじゃがいもの芽は有毒です。芽が出ているじゃがいもは芋全体が緑に変色していることも多くあります。取り除いてから食べましょう。

ボタニ子

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じゃがいもの芽や緑色に変色した部分には毒があります。じゃがいもの毒性について解説した記事はこちらです。

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芽が出る理由

じゃがいもから芽が出る原因は「光」「温度」の2つです。光にさらされるとソラニンという有害物質を含む緑色に変色したり、毒性をもつ芽が出たりします。

収穫後2~3か月で食べきれば芽は出ない

通常じゃがいもは収穫後2~3か月は休眠期間と呼ばれ、芽が出る心配がほとんどありません。この間に食べきってしまえば芽や芽の変色の心配が少なくすみます。

ボタニ子

ボタニ子

じゃがいもを赤く変色させないためには保存方法が重要です。ポイントをチェックしていきましょう。

赤いじゃがいもを防ぐ対策<保存方法>

Photo byPublicDomainPictures

じゃがいもが赤く変色する大きな原因の1つは低温障害です。じゃがいもの保存環境を見直すだけで変色を減らせます。

じゃがいも保存の適温は2~15℃

フリー写真素材ぱくたそ

じゃがいもは低温障害を起こしやすい野菜です。保存するのに適切な環境は2~15℃といわれており、この温度を下回る期間が長くなるほど低温障害が起こりやすくなります。さらに、6℃を下回るとじゃがいものでんぷん質が分解されて風味が落ちるため、家庭菜園などで多く収穫したようなときほど温度管理が重要です。

夏場と寒冷地の冬は野菜室に

15℃を上回ると低温障害の心配はありませんが、腐敗が起きたり芽が出たりする心配があります。夏場は野菜室で保存しましょう。野菜室は冷蔵庫より温度帯が高く、じゃがいもの保存に適しているためです。また、寒冷地の冬にじゃがいもを外で保管している場合も、低温障害を避けるために野菜室に移動させるのがおすすめです。

じゃがいもの保存方法【常温】

フリー写真素材ぱくたそ

じゃがいもを常温で保存する場合は、風通しのよい紙袋や段ボールにいれて、日の当たらない場所で保存しましょう。日光に当たると緑色に変色したり、芽が出やすくなったりするからです。また、じゃがいもを何段にも重ねて保存すると、下の段のじゃがいもが重みによって傷みやすくなります。たくさん収穫できたようなときは、何個かの段ボールに分けて保存するのがおすすめです。

じゃがいもの保存方法【野菜室】

Photo byAnnaliseArt

野菜室で保存する場合のポイントは乾燥対策です。冷蔵庫は乾燥しやすいため、新聞紙などでじゃがいもを土がついたままの状態で包み、保存バッグにいれて収納しましょう。そのままじゃがいもを野菜室に転がしていれるのはNGです。

じゃがいもの保存方法【冷凍庫】

Photo byEliasSch

生のじゃがいもであっても、細胞を冷凍庫で凍らせてしまえばたとえ2℃以下になったとしても、低温障害は理論的には起こりません。しかし、解凍後の食感が損なわれやすく、調理方法も限られます。じゃがいもを冷凍するのであれば加熱してからがおすすめです。ただし、それでも解凍後はじゃがいもの食感が変わってしまうので、適した調理方法を選びましょう。

冷凍方法:カットする場合

  1. じゃがいもの皮を剥き、必要な大きさに切り分ける
  2. 1のじゃがいもを電子レンジや鍋で茹でて加熱する
  3. 加熱した2のじゃがいもをバットなどに並べてしっかり冷ます
  4. キッチンペーパーなどで余分な水分を取り除く
  5. ラップに4のじゃがいもを包み、保存袋に入れて冷凍する

冷凍方法:マッシュする場合

  1. じゃがいもを丸ごと茹でるか電子レンジで加熱して中まで火を通す
  2. 熱いうちにじゃがいもの皮を剥き、つぶしてマッシュする
  3. マッシュした2のじゃがいもをバットなどに平らに並べてしっかり冷ます
  4. ラップに3のじゃがいもを平らの状態で包み、保存袋に入れて冷凍する
マッシュポテトの中に砂糖やマヨネーズを入れておくと冷凍による変性がある程度防げます。

解凍方法

カットして凍らせたじゃがいもは、フライにするのであれば凍ったまま揚げる方法が食感も失われにくくおすすめです。カレーや肉じゃがなどの煮ものは解凍してから入れると煮崩れてしまうので、仕上げの段階で凍ったまま加え、解凍できたら火を止めましょう。マッシュポテトは解凍後の食感の変化があまりおこりません。電子レンジで解凍してからコロッケやポテトサラダに使います。

保存期間の目安

Photo bypixel2013

保存条件 保存期間の目安
夏場の常温 1週間
冬場の常温 3~4か月
野菜室 3か月
冷凍庫 3~4か月

同じ常温保存であっても夏場と冬場では保存期間が異なります。保存するじゃがいもの量や使用頻度をみながら最適な保存方法を選びましょう。

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赤いじゃがいもを防ぐ対策<調理方法>

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