シャドークイーンとは
シャドークイーンは、北海道で開発された紫色のじゃがいもです。平成5年に開発されたじゃがいも「キタムラサキ」の種子のなかから選抜された品種で、アントシアニンを豊富に含んでいます。正式な登録名は「ばれいしょ農林57号」です。
名前の由来
シャドークイーンという名前は、黒に近い紫の色合いがまるで影のようであること、形がメークイーンに似ていることから名づけられました。
栽培に適した時期
シャドークイーンは、2月下旬~3月上旬の期間に植え付ける「春植え栽培」に向いている品種です。したがって収穫時期は5月ごろですが、北海道や東北の一部地域などでは時期がずれることもあります。休眠期間が比較的長めの品種で、秋の時期の栽培にはあまり適していません。
休眠期間とは
じゃがいもの休眠期間とは、収穫してから芽が出るようになるまでの期間です。じゃがいもを芽が出るのに適した環境下(20℃前後)に2週間ほどおいても芽が伸びないようであれば、休眠期間中といえるでしょう。男爵やメークイーンなど春の時期の栽培に向いている品種はこの休眠期間が長いため、秋植えに活用しようとしても休眠があけておらずうまく芽が出ないことが多くあります。
シャドークイーンの特徴
見た目の特徴
シャドークイーンの形は、メークイーンに似た楕円形です。皮は濃い紫色で、中も鮮やかな紫色をしています。
肉質の特徴
シャドークイーンは、男爵いものようにホクホクとした肉質が特徴的です。煮崩れしやすいため、煮込み料理に使用する場合は注意しましょう。
栄養価の特徴
じゃがいもは全般的にビタミンCやカリウムを多く含むといわれていますが、シャドークイーンがほかのじゃがいもより優れている点はアントシアニンの含有量です。ほかの紫色のじゃがいもと比較しても、シャドークイーンが一番多くアントシアニンを含んでいるとされています。
アントシアニンに期待できる効果
アントシアニンはぶどうやブルーベリーにも含まれおり、目の機能回復に役立つといわれています。また抗酸化作用があり、動脈硬化の予防効果も期待されている栄養素です。