じゃがいもに発生する病気!種類や症状・予防策について徹底解説

じゃがいもに発生する病気!種類や症状・予防策について徹底解説

じゃがいもは育て方が簡単といわれていますが、意外に病気にかかりやすく、デリケートな植物です。初心者が家庭菜園でじゃがいも栽培にチャレンジする場合は、育て方に加えて発生する可能性がある病気を知っておくと安心ですね。とくに注意したい病気や予防策を紹介します。

記事の目次

  1. 1.じゃがいもは病気にかかりやすい野菜
  2. 2.じゃがいもに発生する病気一覧【葉や茎に発症する場合】
  3. 3.じゃがいもに発生する病気一覧【実に発症する場合】
  4. 4.じゃがいもの育て方のポイント
  5. 5.じゃがいもを病気から守ろう!

じゃがいもは病気にかかりやすい野菜

Photo byCouleur

じゃがいもは育て方が簡単で初心者でもチャレンジしやすいことから、家庭菜園に大人気の野菜です。しかし、意外に病気にかかりやすく、症状の判断に迷うこともあるでしょう。万が一、家庭菜園のじゃがいもが病気になってしまったら、その原因を見極めて、正しく対処するのが育て方のポイントともいえます。

じゃがいもの特徴

じゃがいもはナス科の植物です。育て方は種イモを植え付けるのが一般的で、1株につき10個以上収穫できることもあります。広い畑がなくても、プランターや培養土が入った袋を使えば栽培可能で、ベランダや狭い庭でも家庭菜園が楽しめますよ。

じゃがいもに発生する病気一覧【葉や茎に発症する場合】

病気①べと病

べと病はかびが原因で起こる病気です。葉や茎の表面が黄色または茶色に変色して、次第に糸状のカビが広がっていきます。じゃがいものほかにも、タマネギやキュウリ、トマトなどあらゆる野菜に発症しうる病気です。べと病は繁殖力が強く、放っておくと軟腐病を引き起こすため注意が必要です。

対策方法

べと病は、症状が少ないうちは、患部を取り除いて殺菌剤を散布します。それでも改善しない場合は、株を取り除いてください。べと病には特効薬がないため、初期症状のうちに抑えて病気が広がらないように気をつけましょう。

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効果的な病気べと病、炭疽病、斑点病など
使えるおもな植物じゃがいも、トマト、キャベツ、バラ、りんごなど

予防方法

べと病は土の水はけをよくすること、風通しをよくすることが予防につながります。マルチングをして、泥がはねるのを防ぐのも重要です。肥料は必ず適量を守りましょう。病気に強い品種を選ぶのもおすすめです。

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きゅうりやかぼちゃ、ゴーヤを育てるときに、葉にモザイクタイルような模様が出たことはありませんか?それはべと病かもしれません。べと病とはどのような病気なのでしょうか?予防や治療方法、おすすめの農薬などを含めた対策方法を詳しくご紹介します。

病気②軟腐病

軟腐病はかびが原因の病気で、株元が黒ずむのが特徴的です。病気が進行すると悪臭を放ち、腐っていきます。キャベツなどのアブラナ科の野菜によく見られる病気ですが、じゃがいもやナスなども発症しやすいため用心してくださいね。

対策方法

軟腐病にかかってしまったら、症状が少ない場合は、患部を取り除いて薬剤を散布するのが効果的です。病気が進行している場合は株を抜き取って処分してください。その土壌を使いまわすことはやめて、殺菌消毒や土を入れ替えましょう。

予防方法

軟腐病は、梅雨や秋雨の長雨が続くときに発症しやすいです。また、水はけや通気性が悪くないか、栽培環境を見直すことも必要でしょう。

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軟腐病の代表的な症状と原因まとめ!予防・治療に効果的な対策は?
軟腐病は、さまざまな作物・植物・果樹に発生する病気です。軟腐病の初期症状には特徴があるので、比較的早い段階で病気の発見ができます。しかし病気が伝染すると治療が難しいため、初期症状の特徴を知り早期の対策をとることが重要です。

病気③青枯病

青枯病は青々とした見た目のまましおれていき、2~3日後には枯れます。青枯病は根や茎にできた小さな傷から細菌が侵入することが原因の病気です。この細菌は高温多湿下において、より活動的になる特徴があるため、青枯病が疑われるときは水やりは控えてください。

対策方法

青枯病には特効薬がありません。万が一発症してしまったら、ただちに病気になっている株を抜き取りましょう。抜き取った株は焼却処分し、土は殺菌消毒をしてください。作業で使った道具も消毒しましょう。しっかり太陽に当てることでも同様の効果がありますよ。

予防方法

青枯病の予防には、土の水はけをよくすることと、地熱を下げることが大切です。黒いマルチングでは熱がこもりジメジメしやすくなるため、わらを敷いて調節しましょう。また、じゃがいもの葉や茎に傷ができていないかこまめにチェックすることも重要ですね。

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青枯病の代表的な症状と原因まとめ!予防・治療に効果的な対策は?
青枯病は世界の熱帯および温帯の地域で多く発生しており、ナス科野菜を中心に大きな被害を与える土壌由来の病気です。病気にかかると、短期間で枯れしまうだけでなく、土壌が青枯病菌で汚染され次々とほかの株に伝染してしまいます。青枯病を発病させない管理手法が重要です。

病気④モザイク病

モザイク病は、アブラムシなどの害虫被害が原因のウイルス性の病気です。葉に黒い斑点がつくのが特徴ですが、葉が変色したり成長が止まったりもします。モザイク病は、植物の種類に関係なく、病気にかかった植物を触った手からも拡散してしまう厄介者です。

対策方法

モザイク病にかかったら、株ごと抜き取ります。抜き取った株は焼却処分をして、病気が広がらないように対処しましょう。モザイク病には特効薬がありませんが、害虫対策用の農薬をまいて虫を退治することは効果的ですよ。

予防方法

モザイク病を防ぐには、植え付け時に防虫ネットやマルチングをしておきましょう。寒冷紗や不織布を被せることも、防虫効果が期待できます。モザイク病を発症した土は使いまわさない、連作しないことも大切な予防策ですね。

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モザイク病はウイルスが原因の病気で、おもにアブラムシを介して感染を広げます。あらゆる植物に感染し、収量や生育に影響を及ぼします。一度感染してしまうと有効な治療方法がない厄介な病気なため、予防が重要です。そんなモザイク病に有効な予防方法や薬剤などを紹介します。

病気⑤灰色かび病

出典:写真AC

灰色かび病は、かびが原因で発症します。葉や茎が茶色く枯れたようになり、次第に植物全体がかびで覆われるのが特徴的です。涼しい時期に雨が続くと発症しやすいため、春先や秋~冬にかけて植え付けるときには注意しましょう。

対策方法

灰色かび病は殺菌剤が効果的です。被害が小さいうちは、患部を刃物で取り除くのもよいでしょう。病気が抑えられない場合は、栽培はあきらめるしかありません。灰色かび病は胞子によって広がるため、処理時には胞子が飛ばないように気をつけて、必ず袋に入れてから処分してください。

予防方法

灰色かび病は、枯れ葉や花を放置することでも発症します。定期的に取り除くとともに、水はけや風通しが悪くないかも確認しましょう。肥料は適量を守り、植え付け時にはほどよい株間を確保してください。

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灰色かび病の代表的な症状と原因まとめ!予防・治療に効果的な対策は?
灰色かび病は、ほとんどの植物に起こりえる病気です。症状は小さなシミが進行するにつれ灰色のカビにおおわれていきます。発生原因は多湿や日照不足などです。灰色かび病は初期での発見と対策が大切な病気なので、紹介する見分け方や予防対策、治療方法を参考にしてくださいね。

葉茎に発生する可能性があるそのほかの病気

病名 おもな症状と予防法
葉巻病 ウイルス性の病気で、コナジラミがおもな原因。葉が黄色く変色して縮み、成長が止まる。
害虫対策を行い、感染してしまった株は取り除く。
炭疽病 かびが原因の病気。葉に黒または茶色の斑点ができて穴があく。
泥はねを防止して、高温多湿を避ける。
黒あざ病 糸状菌というかびが原因の病気。葉や茎がやけに小さくなり、赤く変色する。白い粉がでてきて、やがて腐る。
病気の種イモを使わない、土壌など栽培環境を見直すことが重要。

続いては、じゃがいもの「実」に発生する病気を紹介します!

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じゃがいもに発生する病気一覧【実に発症する場合】

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